44 / 103
休み時間になりました
しおりを挟む
休み時間になりました。途端にクリス様が教室にいらっしゃいました。
「やあ、エレナ。朝は挨拶に来れなくてごめんね。もう大丈夫かい?」
「はい、クリス様。おかげさまでゆっくりと休めました。またこうしてクリス様とお会い出来て嬉しいです」
「…っ!…不意打ちは卑怯だ」
「え?」
不意打ちってなんのことでしょうか?クリス様のお顔が途端に真っ赤になります。熱があるのでしょうか。風邪を拗らせると辛いですから、保健室に連れて行って差し上げた方がよろしいのでしょうか?
「クリス様、失礼しますね」
私は自分の額とクリス様の額にそれぞれ手をあてます。うん、熱は大丈夫そう。
「…エレナ」
「はい、クリス様」
「僕とマックス以外の男に無闇に近付いてはいけないよ。あと、こういうことも僕とマックス以外にしちゃいけない。いいね?」
「?…わかりました」
何故かはわからないですが、クリス様がそうおっしゃるなら気をつけましょう。
「あれを天然でやるんですから、エレナ様はすごいですわね。そしてあそこまでお膳立てされても押せ押せで行けず独占欲振り翳す皇太子殿下…」
「皇太子殿下ったら純粋すぎるエレナ様にタジタジですぅ。見てる分には焦れったくて困りますぅ」
「君達は本当にうるさいな!どうアプローチしようが僕の自由だろ!」
「独占欲を振り翳すのはアプローチにはなりませんわ」
「いっそ外堀から埋めた方がはやそうですぅ」
「外堀か、なるほど」
「あ、余計なこと言っちゃったかもですぅ」
「もう、ジェシー様ったら。皇太子殿下も外堀なんて狡いことをおっしゃらずに正攻法で感動的なプロポーズを考えなさいませ」
「まあ、君達に言われなくても努力するよ。エレナが喜んでくれるような思い出に残るプロポーズをしなきゃね」
「その前に好感度上げなきゃですけどねぇ」
「わかってるよ!」
よくわかりませんが、皆様と仲良く過ごせるのがとても嬉しいです。
「そうだ。エレナ、今日もサロンで一緒に昼食をとろう。僕の奢りにしておくよ」
「もちろんです。楽しみですね、ティナ様、ジェシー様」
「今日もたくさん美味しいものが食べられますぅ。御馳走さまですぅ、皇太子殿下」
「御馳走さまですわ、皇太子殿下。みんなで昼食なんて久しぶりですから楽しみですわ」
「そうですね。御馳走さまです、クリス様。お誘い本当にありがとうございます」
「ふふ、うん。僕も楽しみにしているね。じゃあ、そろそろ教室に戻るね。またお昼休みね」
「はい。またお昼休みに」
お昼休みが楽しみです!
「やあ、エレナ。朝は挨拶に来れなくてごめんね。もう大丈夫かい?」
「はい、クリス様。おかげさまでゆっくりと休めました。またこうしてクリス様とお会い出来て嬉しいです」
「…っ!…不意打ちは卑怯だ」
「え?」
不意打ちってなんのことでしょうか?クリス様のお顔が途端に真っ赤になります。熱があるのでしょうか。風邪を拗らせると辛いですから、保健室に連れて行って差し上げた方がよろしいのでしょうか?
「クリス様、失礼しますね」
私は自分の額とクリス様の額にそれぞれ手をあてます。うん、熱は大丈夫そう。
「…エレナ」
「はい、クリス様」
「僕とマックス以外の男に無闇に近付いてはいけないよ。あと、こういうことも僕とマックス以外にしちゃいけない。いいね?」
「?…わかりました」
何故かはわからないですが、クリス様がそうおっしゃるなら気をつけましょう。
「あれを天然でやるんですから、エレナ様はすごいですわね。そしてあそこまでお膳立てされても押せ押せで行けず独占欲振り翳す皇太子殿下…」
「皇太子殿下ったら純粋すぎるエレナ様にタジタジですぅ。見てる分には焦れったくて困りますぅ」
「君達は本当にうるさいな!どうアプローチしようが僕の自由だろ!」
「独占欲を振り翳すのはアプローチにはなりませんわ」
「いっそ外堀から埋めた方がはやそうですぅ」
「外堀か、なるほど」
「あ、余計なこと言っちゃったかもですぅ」
「もう、ジェシー様ったら。皇太子殿下も外堀なんて狡いことをおっしゃらずに正攻法で感動的なプロポーズを考えなさいませ」
「まあ、君達に言われなくても努力するよ。エレナが喜んでくれるような思い出に残るプロポーズをしなきゃね」
「その前に好感度上げなきゃですけどねぇ」
「わかってるよ!」
よくわかりませんが、皆様と仲良く過ごせるのがとても嬉しいです。
「そうだ。エレナ、今日もサロンで一緒に昼食をとろう。僕の奢りにしておくよ」
「もちろんです。楽しみですね、ティナ様、ジェシー様」
「今日もたくさん美味しいものが食べられますぅ。御馳走さまですぅ、皇太子殿下」
「御馳走さまですわ、皇太子殿下。みんなで昼食なんて久しぶりですから楽しみですわ」
「そうですね。御馳走さまです、クリス様。お誘い本当にありがとうございます」
「ふふ、うん。僕も楽しみにしているね。じゃあ、そろそろ教室に戻るね。またお昼休みね」
「はい。またお昼休みに」
お昼休みが楽しみです!
1
お気に入りに追加
3,313
あなたにおすすめの小説
所詮、わたしは壁の花 〜なのに辺境伯様が溺愛してくるのは何故ですか?〜
しがわか
ファンタジー
刺繍を愛してやまないローゼリアは父から行き遅れと罵られていた。
高貴な相手に見初められるために、とむりやり夜会へ送り込まれる日々。
しかし父は知らないのだ。
ローゼリアが夜会で”壁の花”と罵られていることを。
そんなローゼリアが参加した辺境伯様の夜会はいつもと雰囲気が違っていた。
それもそのはず、それは辺境伯様の婚約者を決める集まりだったのだ。
けれど所詮”壁の花”の自分には関係がない、といつものように会場の隅で目立たないようにしているローゼリアは不意に手を握られる。
その相手はなんと辺境伯様で——。
なぜ、辺境伯様は自分を溺愛してくれるのか。
彼の過去を知り、やがてその理由を悟ることとなる。
それでも——いや、だからこそ辺境伯様の力になりたいと誓ったローゼリアには特別な力があった。
天啓<ギフト>として女神様から賜った『魔力を象るチカラ』は想像を創造できる万能な能力だった。
壁の花としての自重をやめたローゼリアは天啓を自在に操り、大好きな人達を守り導いていく。

【完結済】どうして無能な私を愛してくれるの?~双子の妹に全て劣り、婚約者を奪われた男爵令嬢は、侯爵子息様に溺愛される~
ゆうき
恋愛
優秀な双子の妹の足元にも及ばない男爵令嬢のアメリアは、屋敷ではいない者として扱われ、話しかけてくる数少ない人間である妹には馬鹿にされ、母には早く出て行けと怒鳴られ、学園ではいじめられて生活していた。
長年に渡って酷い仕打ちを受けていたアメリアには、侯爵子息の婚約者がいたが、妹に奪われて婚約破棄をされてしまい、一人ぼっちになってしまっていた。
心が冷え切ったアメリアは、今の生活を受け入れてしまっていた。
そんな彼女には魔法薬師になりたいという目標があり、虐げられながらも勉強を頑張る毎日を送っていた。
そんな彼女のクラスに、一人の侯爵子息が転校してきた。
レオと名乗った男子生徒は、何故かアメリアを気にかけて、アメリアに積極的に話しかけてくるようになった。
毎日のように話しかけられるようになるアメリア。その溺愛っぷりにアメリアは戸惑い、少々困っていたが、段々と自分で気づかないうちに、彼の優しさに惹かれていく。
レオと一緒にいるようになり、次第に打ち解けて心を許すアメリアは、レオと親密な関係になっていくが、アメリアを馬鹿にしている妹と、その友人がそれを許すはずもなく――
これは男爵令嬢であるアメリアが、とある秘密を抱える侯爵子息と幸せになるまでの物語。
※こちらの作品はなろう様にも投稿しております!3/8に女性ホットランキング二位になりました。読んでくださった方々、ありがとうございます!

【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!


【完結】『妹の結婚の邪魔になる』と家族に殺されかけた妖精の愛し子の令嬢は、森の奥で引きこもり魔術師と出会いました。
蜜柑
恋愛
メリルはアジュール王国侯爵家の長女。幼いころから妖精の声が聞こえるということで、家族から気味悪がられ、屋敷から出ずにひっそりと暮らしていた。しかし、花の妖精の異名を持つ美しい妹アネッサが王太子と婚約したことで、両親はメリルを一族の恥と思い、人知れず殺そうとした。
妖精たちの助けで屋敷を出たメリルは、時間の止まったような不思議な森の奥の一軒家で暮らす魔術師のアルヴィンと出会い、一緒に暮らすことになった。

【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。

必要ないと判断したのはそちらでしょう?
風見ゆうみ
恋愛
守護の聖女であるわたし、リンファ・テラエル伯爵令嬢は、ある日、婚約者である、アウトン国のサウロン陛下から婚約破棄を告げられる。
陛下は癒やしの聖女と呼ばれているチーチルと恋仲だったため、彼女と結婚したかったのだ。
陛下に未練などないわたしは、婚約破棄を認め、自分の家族の元へ帰る事に決めた。
わたしが旅立ってから、静かになっていた魔物の動きがアウトン国の周りでだけ活発になり、わたしを呼び戻そうと焦る陛下達。
一方、その頃のわたしは祖国の幼なじみである第二王子と再会し、そこで聖獣を名乗る犬と出会う。
※8月25日完結予定です。
※作者独自の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。

今更「結婚しよう」と言われましても…10年以上会っていない人の顔は覚えていません。
ゆずこしょう
恋愛
「5年で帰ってくるから待っていて欲しい。」
書き置きだけを残していなくなった婚約者のニコラウス・イグナ。
今までも何度かいなくなることがあり、今回もその延長だと思っていたが、
5年経っても帰ってくることはなかった。
そして、10年後…
「結婚しよう!」と帰ってきたニコラウスに…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる