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悪役のいない幸せなお話
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「レンタル恋人してくれませんか!」
「ええ…?」
ええ…?とドン引きしているのは貧乏男爵家の長男、リカルド。眉目秀麗で文武両道の紳士だが、いかんせん先先代のつくった借金のせいで気苦労が多い。
一方でリカルドにドン引きされているのは伯爵家の長女レイチェル。傾国の美女にもなれるほどの美しさを持ち、淑女の鑑とも評される彼女だが一つ悩みがあった。
それがレンタル恋人発言に繋がるのだが…。
「な、なんでそんなこと言い出したの…」
困惑して素が出るリカルドにレイチェルは言う。
「私、貧乏性でお小遣いを貯め込んでしまって」
「うん」
「親から金は天下のまわりものだからちゃんと使えと言われて」
「…うん」
「ならば人に貢ごうと!」
なんでそんな結論に至ったのだ、飛躍しすぎだろうとリカルドはまたしてもドン引きする。
だが、これはチャンスである。
伯爵家の中でもかなりの資産があるとされるレイチェルの実家の評判を思えば、レイチェルにお金を貢いでもらえれば借金などどうとでもなるのだから。
「…わかった、いいよ」
「本当に?ありがとうございます!」
こうして奇妙な恋人ごっこが始まった。
「リカルド様!見てください!ドレスが破けてしまったのでそれを素材にして人形用のドレスを仕立てたのです!」
「器用だね。そしてなんでドレスが破けたの」
「えーっと、何故か狭いところにすっぽりとハマった猫ちゃんを救出してたらいつのまにか破けていました…」
「そんなの使用人にやらせなよ…」
リカルドは呆れつつもそんなレイチェルの頭を撫でる。
まるで恋人のように振舞ってくれるリカルドに、レイチェルは目を輝かせる。
「リカルド様!好き!」
「はいはい」
いつだって全力で甘えに行くレイチェルと、それに応えるリカルド。二人の親密さはやがて噂になった。
その分だけ、レイチェルはきちんとリカルドに報酬を払う。
バンバンお金を貢ぐので、リカルドはあっという間に先先代のこさえた馬鹿みたいに大きな借金を返せた。
その後もたくさん貢がれているので、今ではリカルドの実家は男爵家の中でも大金持ちの部類だ。
だから、もういいとリカルドは思った。
「あのさ、レイチェル」
「はい、リカルド様!」
「もう、貢ぐのやめてくれない?」
「…え?」
「散財なら十分したでしょ」
だから俺なんかに貢がなくていいよ、と続けようとしてリカルドは止まった。
目の前で、可愛い大切なレイチェルがぼろぼろと大粒の涙を流すのだ。
いつのまにやらレイチェルを大事に思うようになっていたリカルドは焦る。
「ご、ごめん、言い方がきつかったかな」
「違うんです…夢が覚める時が来たのだと…思って…」
「夢?」
レイチェルは意を決して言った。
「本当は私、レンタル恋人じゃなくてリカルド様の本物の恋人になりたくて」
「え」
「でも勇気がなくて、それでリカルド様に構ってもらえる言い訳を必死に探して…ちょうどお金も持て余していたから…」
「そ、そっか。ありがとう。でもなんで俺?」
「一目惚れでした。どうしてだか、リカルド様を見るだけで心臓が高鳴って…リカルド様のことしか考えられなくなってしまって…」
未だに止まらない涙を拭うことすらせずに、ぐちゃぐちゃの顔で最高の告白をしてくれるレイチェル。
リカルドは、ここで頑張らないと男が廃ると意を決した。
「俺もレイチェルが好きだよ」
「…え」
「レンタル恋人、なんて変な関係から始まったけど…レイチェルの人となりを知ると惚れ込まずにはいられなかった」
「え!?え…っ」
「愛してる。身分違いの恋だとわかっていますが、どうか俺と結婚を前提にお付き合いしてくださいませんか」
リカルドの誠実な言葉に、レイチェルは涙でぐちゃぐちゃの顔のまま抱きついた。
「喜んでお受けします!」
こうして二人は結ばれた。
その後レイチェルの実家に速攻で挨拶に行くリカルド。
リカルドとレイチェルの話はもはや有名だったので、レイチェルの実家もむしろいつ挨拶に来るのかと待っていたらしかった。
そしてリカルドの想定と違いめちゃくちゃ歓迎されることになる。
「リカルドくん、娘を頼むよ」
「は、はい」
「娘のどこが好きなのかしら」
「えっと、見た目の華やかさはもちろんですが内面の美しさこそ彼女の長所だと思っています。とても優しくて、時々優柔不断だけれどここぞという時には勇気も出せる。それに、慈愛深いところも好きです」
「おやまあ、惚気をごちそうさま」
リカルドの渾身の惚気に、にこにこと笑うレイチェルの両親。レイチェルの兄はリカルドの勢いに引き気味だが、妹が愛されているのは嬉しいらしくちょっとだけ頬が緩んでいた。
そこでさらにレイチェルの母が深く突っ込む。
「他に好きなところは?」
「そうですね。俺に甘える時はまるで子猫のようで可愛らしくて、不安なことがあると子ウサギのようにプルプル震えるのも可愛くて、でもやっぱり笑顔が一番可愛くて…」
「あらあら、うふふ。こんなに愛されてよかったわね、レイチェル」
「は、はい…」
レイチェルはリカルドの隣で、小さくなって真っ赤な顔でプルプル震える。
それもリカルドは可愛いなぁと見ていた。
「見下しているわけではないが、男爵家に嫁ぐとなると苦労もあるだろう。だがリカルドくんは優秀な男だと評判だからきっと大丈夫。身分など物ともせず宮廷内で出世するだろう。しっかりリカルドくんを支えて、必要な時にはきちんとリカルドくんに甘えるんだよ」
レイチェルは兄にそう言われて、こくりと頷く。
「リカルド様となら、どんなことでも乗り越えられると思います!頑張ります!」
「いい子だ」
こうしてリカルドは、レイチェルの両親と兄に認められた。
さらに後日、今度はレイチェルがリカルドの実家に挨拶に来た。
こちらも挨拶は今か今かと楽しみにしていたのでウキウキでレイチェルを出迎える。
「ようこそレイチェル様!さあどうぞどうぞ」
「あ、ありがとうございます」
すっかり歓迎ムードのリカルドの両親。
一人息子の嫁候補ということで、しかも格上のお嬢様とのことでそれはもう上機嫌でおもてなしをする。
「それで、レイチェル様はうちの子のどこを気に入ったの?」
「最初は一目惚れでした…かっこいい方だから、胸が高鳴って仕方がなくて。でも接しているうちに内面も素敵な方だと知りました。すごく褒め上手で聞き上手、話し上手で甘やかし上手で…リカルド様無しでは生きていけないほど好きになってしまいました」
長いセリフを噛みもせずスラスラと言ってのけるレイチェル。
それほどまでにレイチェルのリカルドへの愛は深い。
「まあまあ!将来はおしどり夫婦ね!」
「近いうちに必ずご実家に挨拶させていただき、正式に婚約を結びましょう」
「ありがとうございます!」
こうしてレイチェルも無事にリカルドの両親に気に入られた。
そしてレイチェルの実家とリカルドの実家は顔合わせをして、無事に二人の婚約は認められた。
しかもトントン拍子に話が進み、再来年には結婚させようという話になった。
その頃には結婚適齢期にもなるのでさもありなん。
「はぁ…再来年と言わずに今すぐにでも結婚したいです…」
「俺もだよ、レイチェル。愛してる」
「ぴゃっ」
優しく手を握れば、レイチェルは肩を跳ねさせる。
レイチェルの可愛らしく初々しい反応に、これでよくレンタル恋人なんて発想になったものだとちょっと笑うリカルド。
「大丈夫。緊張しないで」
「で、でも、大好きなリカルド様にそんなことをされると…私…」
潤んだ瞳で見つめられて、リカルドは胸にグッとくるものがあるが理性を総動員して耐える。
「…そういう可愛らしいところ、他の男には見せないでね」
「え、え、わ、私が好きなのはリカルド様だけです!」
とうとう辛抱堪らずレイチェルを抱きしめるリカルド。
二人は想いが通じあった幸せをいつまでも噛み締めていた。
「ええ…?」
ええ…?とドン引きしているのは貧乏男爵家の長男、リカルド。眉目秀麗で文武両道の紳士だが、いかんせん先先代のつくった借金のせいで気苦労が多い。
一方でリカルドにドン引きされているのは伯爵家の長女レイチェル。傾国の美女にもなれるほどの美しさを持ち、淑女の鑑とも評される彼女だが一つ悩みがあった。
それがレンタル恋人発言に繋がるのだが…。
「な、なんでそんなこと言い出したの…」
困惑して素が出るリカルドにレイチェルは言う。
「私、貧乏性でお小遣いを貯め込んでしまって」
「うん」
「親から金は天下のまわりものだからちゃんと使えと言われて」
「…うん」
「ならば人に貢ごうと!」
なんでそんな結論に至ったのだ、飛躍しすぎだろうとリカルドはまたしてもドン引きする。
だが、これはチャンスである。
伯爵家の中でもかなりの資産があるとされるレイチェルの実家の評判を思えば、レイチェルにお金を貢いでもらえれば借金などどうとでもなるのだから。
「…わかった、いいよ」
「本当に?ありがとうございます!」
こうして奇妙な恋人ごっこが始まった。
「リカルド様!見てください!ドレスが破けてしまったのでそれを素材にして人形用のドレスを仕立てたのです!」
「器用だね。そしてなんでドレスが破けたの」
「えーっと、何故か狭いところにすっぽりとハマった猫ちゃんを救出してたらいつのまにか破けていました…」
「そんなの使用人にやらせなよ…」
リカルドは呆れつつもそんなレイチェルの頭を撫でる。
まるで恋人のように振舞ってくれるリカルドに、レイチェルは目を輝かせる。
「リカルド様!好き!」
「はいはい」
いつだって全力で甘えに行くレイチェルと、それに応えるリカルド。二人の親密さはやがて噂になった。
その分だけ、レイチェルはきちんとリカルドに報酬を払う。
バンバンお金を貢ぐので、リカルドはあっという間に先先代のこさえた馬鹿みたいに大きな借金を返せた。
その後もたくさん貢がれているので、今ではリカルドの実家は男爵家の中でも大金持ちの部類だ。
だから、もういいとリカルドは思った。
「あのさ、レイチェル」
「はい、リカルド様!」
「もう、貢ぐのやめてくれない?」
「…え?」
「散財なら十分したでしょ」
だから俺なんかに貢がなくていいよ、と続けようとしてリカルドは止まった。
目の前で、可愛い大切なレイチェルがぼろぼろと大粒の涙を流すのだ。
いつのまにやらレイチェルを大事に思うようになっていたリカルドは焦る。
「ご、ごめん、言い方がきつかったかな」
「違うんです…夢が覚める時が来たのだと…思って…」
「夢?」
レイチェルは意を決して言った。
「本当は私、レンタル恋人じゃなくてリカルド様の本物の恋人になりたくて」
「え」
「でも勇気がなくて、それでリカルド様に構ってもらえる言い訳を必死に探して…ちょうどお金も持て余していたから…」
「そ、そっか。ありがとう。でもなんで俺?」
「一目惚れでした。どうしてだか、リカルド様を見るだけで心臓が高鳴って…リカルド様のことしか考えられなくなってしまって…」
未だに止まらない涙を拭うことすらせずに、ぐちゃぐちゃの顔で最高の告白をしてくれるレイチェル。
リカルドは、ここで頑張らないと男が廃ると意を決した。
「俺もレイチェルが好きだよ」
「…え」
「レンタル恋人、なんて変な関係から始まったけど…レイチェルの人となりを知ると惚れ込まずにはいられなかった」
「え!?え…っ」
「愛してる。身分違いの恋だとわかっていますが、どうか俺と結婚を前提にお付き合いしてくださいませんか」
リカルドの誠実な言葉に、レイチェルは涙でぐちゃぐちゃの顔のまま抱きついた。
「喜んでお受けします!」
こうして二人は結ばれた。
その後レイチェルの実家に速攻で挨拶に行くリカルド。
リカルドとレイチェルの話はもはや有名だったので、レイチェルの実家もむしろいつ挨拶に来るのかと待っていたらしかった。
そしてリカルドの想定と違いめちゃくちゃ歓迎されることになる。
「リカルドくん、娘を頼むよ」
「は、はい」
「娘のどこが好きなのかしら」
「えっと、見た目の華やかさはもちろんですが内面の美しさこそ彼女の長所だと思っています。とても優しくて、時々優柔不断だけれどここぞという時には勇気も出せる。それに、慈愛深いところも好きです」
「おやまあ、惚気をごちそうさま」
リカルドの渾身の惚気に、にこにこと笑うレイチェルの両親。レイチェルの兄はリカルドの勢いに引き気味だが、妹が愛されているのは嬉しいらしくちょっとだけ頬が緩んでいた。
そこでさらにレイチェルの母が深く突っ込む。
「他に好きなところは?」
「そうですね。俺に甘える時はまるで子猫のようで可愛らしくて、不安なことがあると子ウサギのようにプルプル震えるのも可愛くて、でもやっぱり笑顔が一番可愛くて…」
「あらあら、うふふ。こんなに愛されてよかったわね、レイチェル」
「は、はい…」
レイチェルはリカルドの隣で、小さくなって真っ赤な顔でプルプル震える。
それもリカルドは可愛いなぁと見ていた。
「見下しているわけではないが、男爵家に嫁ぐとなると苦労もあるだろう。だがリカルドくんは優秀な男だと評判だからきっと大丈夫。身分など物ともせず宮廷内で出世するだろう。しっかりリカルドくんを支えて、必要な時にはきちんとリカルドくんに甘えるんだよ」
レイチェルは兄にそう言われて、こくりと頷く。
「リカルド様となら、どんなことでも乗り越えられると思います!頑張ります!」
「いい子だ」
こうしてリカルドは、レイチェルの両親と兄に認められた。
さらに後日、今度はレイチェルがリカルドの実家に挨拶に来た。
こちらも挨拶は今か今かと楽しみにしていたのでウキウキでレイチェルを出迎える。
「ようこそレイチェル様!さあどうぞどうぞ」
「あ、ありがとうございます」
すっかり歓迎ムードのリカルドの両親。
一人息子の嫁候補ということで、しかも格上のお嬢様とのことでそれはもう上機嫌でおもてなしをする。
「それで、レイチェル様はうちの子のどこを気に入ったの?」
「最初は一目惚れでした…かっこいい方だから、胸が高鳴って仕方がなくて。でも接しているうちに内面も素敵な方だと知りました。すごく褒め上手で聞き上手、話し上手で甘やかし上手で…リカルド様無しでは生きていけないほど好きになってしまいました」
長いセリフを噛みもせずスラスラと言ってのけるレイチェル。
それほどまでにレイチェルのリカルドへの愛は深い。
「まあまあ!将来はおしどり夫婦ね!」
「近いうちに必ずご実家に挨拶させていただき、正式に婚約を結びましょう」
「ありがとうございます!」
こうしてレイチェルも無事にリカルドの両親に気に入られた。
そしてレイチェルの実家とリカルドの実家は顔合わせをして、無事に二人の婚約は認められた。
しかもトントン拍子に話が進み、再来年には結婚させようという話になった。
その頃には結婚適齢期にもなるのでさもありなん。
「はぁ…再来年と言わずに今すぐにでも結婚したいです…」
「俺もだよ、レイチェル。愛してる」
「ぴゃっ」
優しく手を握れば、レイチェルは肩を跳ねさせる。
レイチェルの可愛らしく初々しい反応に、これでよくレンタル恋人なんて発想になったものだとちょっと笑うリカルド。
「大丈夫。緊張しないで」
「で、でも、大好きなリカルド様にそんなことをされると…私…」
潤んだ瞳で見つめられて、リカルドは胸にグッとくるものがあるが理性を総動員して耐える。
「…そういう可愛らしいところ、他の男には見せないでね」
「え、え、わ、私が好きなのはリカルド様だけです!」
とうとう辛抱堪らずレイチェルを抱きしめるリカルド。
二人は想いが通じあった幸せをいつまでも噛み締めていた。
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