その辺のハンドメイド作家が異世界では大賢者になる話。

風呂桶之水源餅

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ー本編ーその辺のハンドメイド作家が異世界では大賢者になる話。

第49話 魔女さんの憂鬱

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食事を終え、皆はそれぞれ自分たちの部屋に戻っていった。

「良かったのかにゃ魔女?大賢者にそろそろ話すべきなんじゃ…。」
「良いんだよ。猫も見ただろう?彼女と彼のあの愛の深さを…。
私のことを聞いたら彼は間違いなくそれで大きく心を揺るがせるような人だよ…。
彼は、本当に優しすぎる人だ。
自己犠牲も厭わないだろうし、例え誰かに嫌われたとしても目の前の人を幸せにできるなら、その選択肢を選ぶような性格の人だ。
私はね、私の大好きな異世界の人にそんな思いはさせたくないし、盗賊ちゃんにも嫌な思いはさせたくないんだよ。」
「それはあくまでも女としてかにゃ?それとも、大賢者に惚れた1人の女としてかにゃ?」

魔女はため息をつきながら窓の外を見る。

「どっちもだよ…。
同じ人を好きな人同士としては盗賊ちゃんにも気を使わせたくない。女としては、私に同情した彼に誤ちを侵して欲しくない…。
私は今、そう思ってるだけだよ。」
「隠し続ける事もまたつらいんじゃないのかにゃ?彼がそれを知った時にどう思うかも考えてないわけではにゃいのだろう?」
「それは…考えなかった訳ではないが…。
どうしようもならないタイミングで知ったら…怒るかな…彼は…。」

ギルマスは魔女の悲しそうな顔を見ながら言葉を詰まらせる。

「考えていても仕方ないのもわかってはいるのだがね…。むしろこんなに苦しい思いをする事になるんだったら、こうなる前に伝えておくべきだったのだろうね…。」
「お互いに色んなこと、まだまだ彼には話せていないからにゃ…。
好きになればなるほど、昔の秘密って話しづらくなるものにゃね…。」

2人は月を見ながら語り合う。

「昔はお互いに色んな事があったにゃね。
2人の過去の話を聞いてるうちに自分たちの事も色々と思い出しちゃったにゃ。」
「猫はやんちゃ娘だったね。
いつのまにか多少はおとなしくなって気がつけばギルマスをやってるくらいだし…。」

2人が会話をしてると戸を叩く音がする。

「魔女とギルマスの部屋はここか?入るぞ。」

魔王が部屋に入ってくると2人を交えて会話を始めた。

「こうして会って話すのは久しぶりだな魔女よ。
息災で有ったか?」
「えぇ、おかげさまで。魔王様も元気なようで何よりです。」
「にゃにゃ!?2人は知り合いだったのかにゃ!?」
「私が元々は魔族とエルフのハーフということは話しておいたろう?
私の母親は現魔王様の乳母だったんだ。
だから、私は現魔王様と既知の仲なんだよ。」

ギルマスは驚きの顔を浮かべる。

「ちなみに彼女、こう見えて私と同い年だからね?」
「にゃぁー!?ってことは400歳なのにゃ!?」
「失礼だな貴様!人は見かけによらないと言う言葉が、大賢者の世界にはあるらしいぞ?
我々大魔王の血筋は魔族の中でも特殊だしな。
それ以上に魔女の家も少し特殊なのだ。」
「しかし、数十年は会ってなかった事になるのかな?私が異世界人の研究に特に注力するために、北の大地を出て、色んなところを旅して歩いた辺りからだろうから…。」

魔王様は魔女と2人で懐かしさと思い出に浸るような顔を見せる。

「で、旅の成果はどんなものがあったのだ?
大賢者が現れた今となってはもう研究の必要性はほとんどなくなったも同然かもだが…。」
「いやいや、それは言い過ぎだよ。
彼の世界だって、彼自身が知らないさまざまな謎が数多くあるのだからね。
研究はそう簡単に終わるようなものではないさ。
ただ、彼が現れた事でこの世界に初めて現れた異世界人の事についての研究も大きく進む事になりそうだ。
彼が残したこの世界の星々を利用した占星術も、もっと正確に未来を読み取れるものに変えていけそうだしね。
私自身が独自研究の果てに、より良いものに改良していたがそれ以上のものに出来そうだ。」

この世界に安倍晴明が残した功績はとても大きいものだったと言う。
その一つに世界の未来を読む占星術がある。
占星術については魔女が最も第一研究者として魔女が長い時間をかけて研究していたものの一つであった。

「そう言えば、魔女よ。
占星術で見た未来はどうなっていた?
大賢者の出現とその後の流れはどこまで予言できていた?」
「そう、それなのだがね…。
私も当然ながら、生きてる間に異世界人に会えるかどうかと言うことを何度も占った。
だが占星術では、この世界に二度目の異世界人の出現は予見されて居なかったのだよ…。
無論、勇者ちゃんのような転生者の出現もね…。
まだ占ってはいないが、間違いなくこの世界の運命は急激に変化してるものと予測される…。
むしろ恐ろしいくらいにだ…。
まるで、何か外側から私たちの世界の運命が操作されてるような…。それほどくらいに恐ろしい事態になってると私は考えている。」
「都合良く世界が動かされているか…。
そう言えば、大賢者もそんなことを危惧していたな。
自分がこの世界に現れた事、自分の周りの人間の著しい成長に勇者の復活と、我々との出会い、そしてこのように友好的に結ばれた我ら魔族とこの三都との国交…。
たしかに、この短期間でここまでの流れは色々と異常だ…。」

魔女は占星術用のホロスコープやダウジング用のペンダントにアストロラーベをどこからか用意する。

「占ってみる価値はあるかもだね…。
ただ占うのはとても恐ろしい気もするのだけども…。」
「そう言えば、大賢者は一度この世界そのものからはじき出されて消されそうになった事もあるのだったな…。」
「あぁ…。あの時は私たちも完全に記憶をなくす直前だったね…。
この世界に戻ってくるのが遅かったら、私たちも彼も完全に関わった記憶を失っていたろうね…。
正直今でも彼がまたこの世界から消えてしまわないか恐怖してる時はある…。
だが、これだけ彼がこの世界の歴史に関わる偉業を成し遂げているなら世界はもう彼を消すことはできないだろう。
となれば…。」
「世界が彼を消すことはないなら、彼を殺しにくる可能性は否定できないと言うこともあるのかにゃ…?」

皆が口をつぐみ言葉を飲み込む。

「本人不在の場でこの世界における彼の人生を見るのはそれこそ恐ろしいものがあるね…。
だが、知ることで回避できる未来もあるかも知れないからね…。
我々は彼のためにも、知っておくべき必要があると思うんだ。」
「何を占うのにゃ?」
「ひとまず、彼が怪我や病気がないかだけ…かな。
それ以上占うと色々と見ない方が良いものを見てしまう気がしてね…。
悪いことだけ占えるならそれが一番なんだけど…。そうもいかないのが占いだからね…。
占われる側は結果だけ聞けば良いかもだが、占う側には見たくないものも色々と見えてしまうんだよ。」

そういうと、魔女は城のてっぺんの展望室へ移動し占星術用の自作の水晶盤で夜空にきらめく星を見ながら大賢者の未来を占い出す。

「どうにゃ?何かわかったのかにゃ?」
「そうだね…。少なくとも、彼が誰かに殺されたりとか病で命を落とすことはなさそうだ。
彼の周りも含めてね。
だが、星の流れは急に変わることもある。
全てが全てあてになるわけではないからね…。
しかし…案の定と言うかなんというか…今後も彼には色んな事が起こりそうだよ…。」
「どれ?ほほう…。これはまた難儀なことに色々と巻き込まれそうな星の元に居るのだな彼は…。
やはりと言うべきか、南の大陸にも当然ながら彼は行くことになるのだろうな。
そして、魔女の因縁も彼が解決することになるのか…。」

魔女は表情を曇らせる。
それを心配そうに見るギルマスと、なんとも言えない顔をする魔王。

「あいつはきっとそう言う運命の元に生きてるんだろうな。
彼は自分に関わったものを幸せにしようと自然と動き出す。その先にどんな運命が待っているのかはわからないが…。
とは言えど…やはり逃れられないと言ったところだな。のう魔女よ。」
「巻き込みたくはないんだけどねぇ…。潮時なのかな…。」

コツコツと展望室へ登ってくる音が響く。

「噂をしてればなんとやらかな…。どうしたんだい賢者くん?眠れないのかな?」
「ちょっと夕飯前に寝すぎちゃったのかもだな。
おっしゃる通り、寝付けなくてね。」
「君が魔力欠乏症を起こしたときの夜を思い出すね。」
「あはは…。あの時はお世話になったよ。
おや?マオちゃんまでここに居たとは予想外。」

マオちゃんは、にかっとこっちに微笑みかけてくる。

「この機会に話しておくとだな。ワシは魔女のいわゆる幼馴染というやつなのだ!
ちなみにこう見えて魔女と私は同い年なのだぞ!」
「この世界の人たちの見た目年齢は本当にあてにならないな…。
ん…?それはもしかしなくても占い用の板かな?
見た目的に星読みに使うような道具かな…。」
「相変わらず君は聡明だね。その通りだよ。
この世界における君の運命を少し見ておこうと思ってね。君の身に何か悪い事が起こらないようにと見ておこうと思ってね。
とりあえず、君はこの世界で大きな病や怪我で命を落とすような事は無いよ。」

ここ最近、何か違和感のある顔をしてる時があるよな…。

「それなら良かった。
俺はこの世界で無事生きてられるならそれは悪い事じゃなさそうだな。」
「君は…自分の世界に帰りたいとは思わないのかい?」
「前も話したけど、特に未練らしい未練もないからな。それに、今はこの世界に居た方が俺にとって楽しく生きていけそうだし。
あとは、大切な人が沢山出来たからね。」
「にゃにゃ?それはやっぱり盗賊ちゃんの事かにゃ?」

ギルマスちゃんの頭を撫でながら俺は答える。

「みんなだよ。
この世界で知り合ったみんなが、俺にとっては大切な人。
みんなが居るから俺はこの世界に居たいと思ってるんだ。」
「そうか…。君はやっぱり優しいんだね…。
実は…そんな君だからこそ、君にはずっと秘密にしておこうと思ってた事が一つあるんだ。
落ち着いて聞いて欲しいんだ。」

魔女さんが今までにないくらいに心苦しそうに神妙な顔つきをする。

「実は…私はね…。ある呪いをかけられているんだ。
それは…ある一定期間までに子どもを作らないと死ぬ呪い…。
昔、一緒に研究してた男に逆恨みを受けてね…。
そんな呪いをかけられたんだ。
異世界人としか子供を作る気も付き合う気もないと言ったらこんな体にされたんだ。
その呪いをかけた本人はその後どこに行ったかはわからない。
解呪しようにも、彼はこの呪いの解呪方法は子を作る事以外は残していなかった。
無論、本人には解呪出来るがね…。
私の叡智を持って色々と解呪する方法を探ったが諦めた。
それならば、異世界人と出会い、その人と子を成すことの方が良いと思ってね…。
それを聞いた君がどんな反応をするかは予想していた。
だが、私が死んだあとにそれを知った時の君はもっと苦しむかもしれない。それならばと思ってね…。」
「……。時間はあとどれ程残されてるの?」
「3ヶ月もないはずだ。
だから、どちみち子どもを作る…、正確には子どもを産むと言う解呪方法には君が来た時点でもう間に合う余地は無かったんだ。
私にとっては君に出会えただけでも十分に幸せだったんだよ。
だから、そんな顔をしないでおくれ。
たとえ、私が死んだとしても出来るだけ笑っていて欲しいんだ。」

そんな話を聞かされて、冷静になれるような俺じゃない…。
目の前の女性が命を落とすかもしれないと聞かされて…。

「この世界の神様ってのはこうも俺に試練を課して苦しめようとするんだな…。
だったら、その呪いの根源たるその男を探しだし、解呪させれば良いんだろう?
俺がそのまま死なせると思う?解決法もあるのに。」
「逆に、なぜ私が今まで放置していたと思う?
見つからないんだよ…。その男が…。
この呪いが消えていない以上は生きているのは確かなんだろうけども…見つからないんだ…。」
「なるほど…。だったら、教えて貰えば良いんだよ。星たちに。」

俺は、賢者のブレスを発動させる。

「このブレスは宇宙から世界の全てを見て、時を超えて数多くの知識も蓄えている。
だったら、人を1人見つけ出すくらい容易いさ。」
「無理だ…。私も占いで彼を見つけ出そうとした。それでも見つからなかったんだ!」

マオちゃんがそれを聞いて一つの結論に気づく。

「なるほど。この世界に生きているのにこの世界では見つからない場所…か。
大賢者よ。魔力リソースはワシが貸し与えよう。
手を取れ。そしてそいつの場所を導きだせ。」

俺はマオちゃんの手を借りて大量の魔力を借り受け、賢者のブレスの力を使い魔女さんにそんなクソみたいな呪いをかけたものを探し出す。

「この島国の南側…。これは…空の上?」
「やはりか…南の大陸の天上界…。
本来ならば天使族しか立ち入れない異界だ。
ほんの僅かにずれた次元の向こう側…。
そこに奴はいるわけか…。あながち、見つからないよう逃げ込んだは良いものの出れなくなってるとでも言ったところだろうな。
次の目的地は決まったな。大賢者よ。
魔女を救うぞ。ワシも手を貸してやろう。」
「ま、待ちたまえ!私はもう良いんだよ…。自分の運命は覚悟して今日まで生きてきたんだから…。」

俺は魔女さんの顔をまっすぐに覗き込みながら軽く抱きしめる。

「安心して。俺は貴女を死なせない。
これからも貴女には色んな事を学びたいしね。
だから、俺は明日にでも向かうつもりだ。
貴女を救う為に…。」
「本当に君は、優しい子だね…。」

そして、俺たちは天使族のいる天上界…そこにいる魔女さんに呪いをかけた男を探す旅に出ることになったのであった。
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