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並列世界の矛盾ーパラドクスー

保健の先生って若い女性だといろんな意味で天使だよね。

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「新任教師…確か名前を細河 光と言ったか…。」
「何か知ってるのか?お前が見てきた過去と未来において存在していたとかどうか。」
「そんなもの、同姓同名はもちろん、名前は違っていてもぱっと見は同じ人間など腐る程いる。
魂に関してだけ見たとしても、余程何度もあってたり見てきた奴でもなければ記憶の隅にすら残らん。
少なくとも、我が生涯や君の人生において何度も見たことある人間の中にはいない。
むしろ、初めて会う人間だ。
この世界において初めて邂逅するレベルだ。
君の元いた世界の高校生時代の養護教論は普通に可愛らしいおばちゃんだっただろう?」
「うん、そう。可愛らしいおばちゃん。
長谷(おさや)先生って名前だったかな。
懐かしいなぁ…。
そう言えばこの世界ではあっちの世界に居た人たちはどうなってんだろう。」
「そうだな。
私がそうであるように世界も変われば人生も人も変わってるものもいる。
一部は私が操作してしまったが…。
例えば檜山景信くん。彼はもともと我々が元いた世界では我々より歳下で、君が自害してから3年後に入社してくる予定だった。
また別の世界では、君の同期だったりした事もあったな…。」
「ほほー。って、え?俺自害してんの?」
「あぁ。私が初めて君にあった時点で君はもう既に自害していた。遺書も京都のガイドブックも持っていたではないか。」
「ちっげーよ!あれは辞表!遺書じゃねぇよ!」
「まぁ、似たようなもんだろう。」
「全然ちげーよ!てか俺死んでたんだ…。」
「まぁ時間を巻き戻した上で君に交渉し、こちら側に肉体ごと連れてきて融合させたから、正確には死んでないとも言えるのかな?」
「わけがわからないよ。」
「さて、それよりも細河先生だ。
果たしてこれは私たちが介入したことによる世界の乱れが原因と見るか否かだが…。
そもそもなんの手がかりもない。
行方不明だとしても今は人でしかない私たちには探す手もない。
力が戻って入れば魂の波長くらい簡単に感じられるものなのだが…。」
「ぶみゃあは?」
「猫神は神の力を使うことはできるだろうが、そもそも彼女にあったことがないだろう?
そうなれば、あとはミレーヌ様くらいなのだが、まだ目を覚まされていない…。
どうしたものか…。」
「ぶみゃあに神の力を分けてもらうとかは?」
「それも無理だろう。力の性質が違うからな。」
「となると後の方法は…ふむ…、なかなか思いつかないな…。」
「力を持たない魂を無理やり覚醒させるとか…はどうなの?礼くんみたいに。」
「それができる存在に心当たりがない。」
「檜山とか?」
「あれは無理だ。そもそも彼は私達がいた世界の彼ではない。あくまでもこの世界の彼だ。君達のように複数の世界を渡っている存在でもなければそもそも覚醒のしようなどないよ。」
「ふむふむ、なるほど。
ってことは…。おう!2人ほどいるじゃん!」

\いっぷしっ!!/

「どしたのーりかちー?風邪ー?」
「いや…わかんない…なんか今すっごい寒気しただけ…。」
「梨花さん大丈夫ですか?
お腹の調子悪かったら早めにいってもらえれば今晩は胃に優しいメニューにしますからね…?
ただ、私も今すっごい寒気したんですよね…。」
「なんとなく…なんとなくだけどさ…あのクソ天使がクソくだらないことをまたやらかすんじゃないかみたいな予感がしてる…。」
「あはは…同じくです…。」

ー2人の運命はいかにー
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