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始まりはいつも突然だから、いのち短し恋せよご主人
いのち短し恋してご主人。
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訳がわからない。
山で会ったことある?どういうことだ?
確かに子どもの頃はあの山に良く通ってた。
あの山は野良猫の住処になってたりして、俺の癒しスポットだったからな。
そういや、ぶにゃあもあそこで拾ったんだったな…。
懐かしいな。
この時間をやり直してなければ、ぶにゃあとも再会できてなかったわけか…。
「ごしゅじん。アホ天使から話は聞いたぞ。昼寝してたらアホ天使にお前のポンコツ主人をあの場所に連れてけと頼まれた…。眠いのにゃ…。」
山の入り口にぶにゃあがいる…。
よくわからんが、クソ天使に連れてこられたらしい…。
「山の入り口は覚えてるようだが、あのひらけた場所までの道は流石にもうよくおぼえてないんじゃないかにゃ?
案内するからついてくるにゃ。」
そうだな…。流石に俺自身はもうかれこれ10年はこの山に来ていない。
10年前の道のりなど流石におぼえてない。
ぶにゃあの案内は正直助かる。
さっきから色々とモヤは晴れないが、とりあえず!とりあえず茉莉花に会ったら謝ろう!
全力で謝ろう!
それしかない!許してもらうにはもうそれしかない!!
俺はぶにゃあの道案内の元に、山の上のひらけた場所に出る。
良かった。茉莉花の姿も見える。
「茉莉花!!」
俺は必死に彼女の背中に呼びかけた。
「来てくださったんですね。礼一郎さま。
あと、私にとっては忌々しいそのブサ猫も。」
「誰がブサ猫じゃごにゃぁぁぁぁあっ!!
ってこいつ、俺の声聞こえてるのかにゃ?」
「えぇ、聞こえてますよブサ猫。
ひとまず…、礼一郎さまをこちらに連れて来てくれたことには感謝します。」
「礼一郎さま、覚えておいでですか?
この場所を。」
茉莉花がふわりとした笑顔で俺に問いかける。
「今の俺が覚えてるというと何か変な感覚はあるが、覚えてるよ。
俺が幼い頃、野良猫と遊んでた場所だ。」
「ふふっ、そうですね。
では、覚えてますか?とびきり貴方にだけ懐っこくて、甘えたさんで、よく遊んでもらっていた猫さんを。」
「あぁ、いたな。可愛らしいサバトラちゃん。
はは、懐かしいな…。
このぶみゃあを拾った後辺りからあまり見かけなくなって、久々に会ったと思ったら逃げるように走り去っていって…その先で…。
今でもずっと…後悔してる…。
追いかけなければ、あの子は…。」
茉莉花が俺の胸に頭をコツンっと預ける。
「いえ、あれは私の不注意ですので…。
そして、私はあの頃と何も変わっていません。
すぐにこうやって拗ね拗ねになってしまうところも…。
それに、いずれにしても私たちの命は短いですからね…。貴方と同じ時を過ごすことは叶いません。」
おい…、茉莉花?
何だその言い方は…それだとまるでお前は…。
「ふふ、こんな姿ではわかりかねますよね。
私は貴女に甘えるのが大好きでたまらなかった…。」
まさか…。
「あのときの猫さんです。」
茉莉花の髪を結っているリボンについた鈴の音が、チリンっと静かに山に響き渡った。
山で会ったことある?どういうことだ?
確かに子どもの頃はあの山に良く通ってた。
あの山は野良猫の住処になってたりして、俺の癒しスポットだったからな。
そういや、ぶにゃあもあそこで拾ったんだったな…。
懐かしいな。
この時間をやり直してなければ、ぶにゃあとも再会できてなかったわけか…。
「ごしゅじん。アホ天使から話は聞いたぞ。昼寝してたらアホ天使にお前のポンコツ主人をあの場所に連れてけと頼まれた…。眠いのにゃ…。」
山の入り口にぶにゃあがいる…。
よくわからんが、クソ天使に連れてこられたらしい…。
「山の入り口は覚えてるようだが、あのひらけた場所までの道は流石にもうよくおぼえてないんじゃないかにゃ?
案内するからついてくるにゃ。」
そうだな…。流石に俺自身はもうかれこれ10年はこの山に来ていない。
10年前の道のりなど流石におぼえてない。
ぶにゃあの案内は正直助かる。
さっきから色々とモヤは晴れないが、とりあえず!とりあえず茉莉花に会ったら謝ろう!
全力で謝ろう!
それしかない!許してもらうにはもうそれしかない!!
俺はぶにゃあの道案内の元に、山の上のひらけた場所に出る。
良かった。茉莉花の姿も見える。
「茉莉花!!」
俺は必死に彼女の背中に呼びかけた。
「来てくださったんですね。礼一郎さま。
あと、私にとっては忌々しいそのブサ猫も。」
「誰がブサ猫じゃごにゃぁぁぁぁあっ!!
ってこいつ、俺の声聞こえてるのかにゃ?」
「えぇ、聞こえてますよブサ猫。
ひとまず…、礼一郎さまをこちらに連れて来てくれたことには感謝します。」
「礼一郎さま、覚えておいでですか?
この場所を。」
茉莉花がふわりとした笑顔で俺に問いかける。
「今の俺が覚えてるというと何か変な感覚はあるが、覚えてるよ。
俺が幼い頃、野良猫と遊んでた場所だ。」
「ふふっ、そうですね。
では、覚えてますか?とびきり貴方にだけ懐っこくて、甘えたさんで、よく遊んでもらっていた猫さんを。」
「あぁ、いたな。可愛らしいサバトラちゃん。
はは、懐かしいな…。
このぶみゃあを拾った後辺りからあまり見かけなくなって、久々に会ったと思ったら逃げるように走り去っていって…その先で…。
今でもずっと…後悔してる…。
追いかけなければ、あの子は…。」
茉莉花が俺の胸に頭をコツンっと預ける。
「いえ、あれは私の不注意ですので…。
そして、私はあの頃と何も変わっていません。
すぐにこうやって拗ね拗ねになってしまうところも…。
それに、いずれにしても私たちの命は短いですからね…。貴方と同じ時を過ごすことは叶いません。」
おい…、茉莉花?
何だその言い方は…それだとまるでお前は…。
「ふふ、こんな姿ではわかりかねますよね。
私は貴女に甘えるのが大好きでたまらなかった…。」
まさか…。
「あのときの猫さんです。」
茉莉花の髪を結っているリボンについた鈴の音が、チリンっと静かに山に響き渡った。
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