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3話 我慢にも限度があるって言葉、知ってます?
しおりを挟む殺意って、いつ、どんな時、誰に対して湧くと思います?
まぁそんなもの、案外些細なことで湧き上がるものですよ。
だから世の中、すぐにキレて人様殺傷する人がニュースを度々騒がせる訳ですし。
でもね
今この時、俺は、この謎生物に対して
到底御しきれない程に殺意を感じている訳なのですよ。
「………」
「…え、何この空気?
ここは友好的且つ喜色満面で神様ー!!とか抱きつかれるところだと思うんだけど?
ボクのもっふもふな胸はワイドオープンだよ?」
神様?何それ美味しいの?
殺っていい?もういいよね??
「………」
「や、あの。
えーと、刃君?
そのぉぉ、ちょぉぉっと魔力が漏れ出て…いやめちゃくちゃ出て!?
ね、ねぇ聞いてる!?」
ドス黒い魔力が身体中を巡りに巡って、今にも吹き出してしまいそうだ。
「……が」
「…ん?やっと反応返ってきたかな?かな??
なに?なんて言ったの刃君??」
ああ、本当にこれは。
目の前で飛び跳ねるこの存在はー…度し難い
「貴様が全ての元凶かああぁぁぁぁ!!」
「じじじじじ刃君ーーーーッッ!!?」
どうやら俺は、我慢の限界を迎えたらしい。
帰還を果たした今日この日この時この瞬間。
パァァァァァァンッッ!!
酷く乾いた破裂音とともに、アパートの俺の部屋は。
俺の魔力が小爆発を起こしたことによってただの物なき空洞と化した。
……合掌。
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