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第6章 コンクール
第8話 第1次予選 8 ユウキ(受け)視点
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※エロなし
ライトに照らされた舞台に再び立つ
それは予選通過者にだけ与えられた特権だ
名前を呼ばれ舞台に上がると、すでに10名ほどの参加者が笑顔で僕を向かい入れる
────通過…できた!!
俺の隣に立つイタリア人参加者が握手を促してくる
ライバルでもあり、次の予選に立つ仲間でもあるわけだ
握手を終え、目線を客席へ向ける
さっきまで一緒に客席に座っていたアサヒくんは、後方、舞台からみたら左側にいるはずだ
結果が始まる時に、参加者は前方の席に移動するようアナウンスがされたため
離れた席で結果を聞くことになった
名前を呼ばれたときは、嬉しいのと同時にホッとした
アサヒくんに顔向けできると
遠くに見えるアサヒくんは、満面の笑みで拍手をしている
2次予選の練習も無駄にならなくてよかった
もちろん、もし進めなくても次の舞台に向けて無駄になるものではないけど…
2次予選に進める18名が舞台に立ち、大きな拍手に包まれる
3分の1以下に絞られた通過者は、日本人は俺ひとりだけ
「頑張れよ!」
拍手の中に混じっている日本語にふと目をやると
抽選会で挨拶した日本人参加者だった
落選したというのに、声掛けてくれたんだな…
軽く舞台から会釈をし、拍手の中で舞台を降りる
名前を呼ばれて上がった階段と逆から降りるように指示され、階段を降りると
ふと手首を取られる
座席から少し腰を上げ、俺の腕を握る男の顔を見て
驚きのあまり足が止まる
「…なんで…」
「ユウキ、こっち」
後に続く人たちに妨げにならないよう、腕を持ちすぐ近くの座席に座らされる
「なんで…シゲルが…」
「やっぱり、応援したくて来ちゃったよ」
結果発表が終わり、さまざまな言語が飛び交う中
ここだけ日本のように感じる
「まぁ、そんなこともあるよ」
「また次の舞台で」
「僕は…そうだね、早くても今年の秋以降かな」
背後で聞こえる日本語は、アサヒくんと落選した日本人参加者のものだった
「ユウキくん、2次予選頑張ってね!」
「日本人は君だけだから!ライブで応援するよ」
慌てて立ち上がり、握手に応える
「残念だけど、また次の舞台で会おう」
「やっぱり…前回入賞者のアサヒくんがいるのは強いね
練習もサポートしてるんですよね?」
「まぁね…でも僕は関係ないよ、ユウキの実力かな」
シゲルも立ち上がり、アサヒくんに向き合う
「予選通過おめでとう、ユウキ」
笑顔のアサヒくんは、俺から目を離さない
「2次予選に向けて、また一緒に練習しよう」
ライトに照らされた舞台に再び立つ
それは予選通過者にだけ与えられた特権だ
名前を呼ばれ舞台に上がると、すでに10名ほどの参加者が笑顔で僕を向かい入れる
────通過…できた!!
俺の隣に立つイタリア人参加者が握手を促してくる
ライバルでもあり、次の予選に立つ仲間でもあるわけだ
握手を終え、目線を客席へ向ける
さっきまで一緒に客席に座っていたアサヒくんは、後方、舞台からみたら左側にいるはずだ
結果が始まる時に、参加者は前方の席に移動するようアナウンスがされたため
離れた席で結果を聞くことになった
名前を呼ばれたときは、嬉しいのと同時にホッとした
アサヒくんに顔向けできると
遠くに見えるアサヒくんは、満面の笑みで拍手をしている
2次予選の練習も無駄にならなくてよかった
もちろん、もし進めなくても次の舞台に向けて無駄になるものではないけど…
2次予選に進める18名が舞台に立ち、大きな拍手に包まれる
3分の1以下に絞られた通過者は、日本人は俺ひとりだけ
「頑張れよ!」
拍手の中に混じっている日本語にふと目をやると
抽選会で挨拶した日本人参加者だった
落選したというのに、声掛けてくれたんだな…
軽く舞台から会釈をし、拍手の中で舞台を降りる
名前を呼ばれて上がった階段と逆から降りるように指示され、階段を降りると
ふと手首を取られる
座席から少し腰を上げ、俺の腕を握る男の顔を見て
驚きのあまり足が止まる
「…なんで…」
「ユウキ、こっち」
後に続く人たちに妨げにならないよう、腕を持ちすぐ近くの座席に座らされる
「なんで…シゲルが…」
「やっぱり、応援したくて来ちゃったよ」
結果発表が終わり、さまざまな言語が飛び交う中
ここだけ日本のように感じる
「まぁ、そんなこともあるよ」
「また次の舞台で」
「僕は…そうだね、早くても今年の秋以降かな」
背後で聞こえる日本語は、アサヒくんと落選した日本人参加者のものだった
「ユウキくん、2次予選頑張ってね!」
「日本人は君だけだから!ライブで応援するよ」
慌てて立ち上がり、握手に応える
「残念だけど、また次の舞台で会おう」
「やっぱり…前回入賞者のアサヒくんがいるのは強いね
練習もサポートしてるんですよね?」
「まぁね…でも僕は関係ないよ、ユウキの実力かな」
シゲルも立ち上がり、アサヒくんに向き合う
「予選通過おめでとう、ユウキ」
笑顔のアサヒくんは、俺から目を離さない
「2次予選に向けて、また一緒に練習しよう」
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