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第5章 再訪
第1話 突然の来訪 ユウキ(受け)視点
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※エロなし
「なにしてんの…?」
大学からの帰り、夕食用のサラダだけコンビニで買ってマンションのエントランスにつくと
見知った人影を見つける
もう12月初め
あっという間に陽は沈み、薄くエントランスを照らす明かり
分譲マンションのエントランスの脇に若い男が長い時間待っていたら、不審者扱いで通報されるかもしれないと思いながらも
この男なら通報されないのかもな、と思い直す
質感の良さそうなグレーのトレンチコートを羽織り、本を読む姿は不審者に似つかわしくない姿だ
「あと1時間待って帰ってこなかったら、諦めて帰ろうかと思ってた」
読んでいた本をバッグにしまいながら、笑顔で俺の方へと歩み寄る
「来るなら連絡しろよ、医学生なんだからヒマなワケじゃあるまいし…」
「連絡したら、期待しちゃうんじゃない?
妙な色気を大学で振りまかれたらかなわないからね」
「アホか、そんなことよりいつから待ってたんだよ
最近、寒くなってきてんのに…」
エントランスを進み、指紋認証を済ませ中に進んでいく
トウマがエントランスで、連絡なしに俺が帰ってくるのを待つのは、2週間前が初めて
そして今日が2回目だ
「この前と同じお店で、今度は松花堂弁当作ってもらったんだ
あれからちゃんと食べてた?」
エレベーターに乗ると、トウマが持っている袋を少しだけ持ち上げる
「結局、あれから冷凍庫買って、冷凍弁当生活にしたよ」
大学に入学して両親はドイツへ、俺だけ日本に残った
母親が学生時代に使っていた完全防音室を入れた分譲マンションは、住み心地も練習環境も完璧だが
食生活だけはどうにもならない
2週間前に、今日のように弁当を持ってふらっと現れたトウマに注意され
それもそうだと思い直し、翌日には冷凍庫と冷凍弁当を注文した
自炊でもできればいいんだろうけど、正直そんな時間もないし…
「それは良かった
この前は随分疲れた様子だったからね」
「それより、来るなら連絡してこいよ」
マジな話、友人が不審者で通報なんてされたらたまらない
「ん~、先の予定があんまり立たなくてね
今日はゼミが急に休みになったからさ」
「それにしたって、その時点でチャットでも送ればいいじゃん
今度からは送れよ?」
エレベーターのドアが開いて、俺が歩く後ろをトウマが付いてくる
クスリと笑う気配を感じて振り返る
「……勝手に来んな、ってんだよッ!」
「なにしてんの…?」
大学からの帰り、夕食用のサラダだけコンビニで買ってマンションのエントランスにつくと
見知った人影を見つける
もう12月初め
あっという間に陽は沈み、薄くエントランスを照らす明かり
分譲マンションのエントランスの脇に若い男が長い時間待っていたら、不審者扱いで通報されるかもしれないと思いながらも
この男なら通報されないのかもな、と思い直す
質感の良さそうなグレーのトレンチコートを羽織り、本を読む姿は不審者に似つかわしくない姿だ
「あと1時間待って帰ってこなかったら、諦めて帰ろうかと思ってた」
読んでいた本をバッグにしまいながら、笑顔で俺の方へと歩み寄る
「来るなら連絡しろよ、医学生なんだからヒマなワケじゃあるまいし…」
「連絡したら、期待しちゃうんじゃない?
妙な色気を大学で振りまかれたらかなわないからね」
「アホか、そんなことよりいつから待ってたんだよ
最近、寒くなってきてんのに…」
エントランスを進み、指紋認証を済ませ中に進んでいく
トウマがエントランスで、連絡なしに俺が帰ってくるのを待つのは、2週間前が初めて
そして今日が2回目だ
「この前と同じお店で、今度は松花堂弁当作ってもらったんだ
あれからちゃんと食べてた?」
エレベーターに乗ると、トウマが持っている袋を少しだけ持ち上げる
「結局、あれから冷凍庫買って、冷凍弁当生活にしたよ」
大学に入学して両親はドイツへ、俺だけ日本に残った
母親が学生時代に使っていた完全防音室を入れた分譲マンションは、住み心地も練習環境も完璧だが
食生活だけはどうにもならない
2週間前に、今日のように弁当を持ってふらっと現れたトウマに注意され
それもそうだと思い直し、翌日には冷凍庫と冷凍弁当を注文した
自炊でもできればいいんだろうけど、正直そんな時間もないし…
「それは良かった
この前は随分疲れた様子だったからね」
「それより、来るなら連絡してこいよ」
マジな話、友人が不審者で通報なんてされたらたまらない
「ん~、先の予定があんまり立たなくてね
今日はゼミが急に休みになったからさ」
「それにしたって、その時点でチャットでも送ればいいじゃん
今度からは送れよ?」
エレベーターのドアが開いて、俺が歩く後ろをトウマが付いてくる
クスリと笑う気配を感じて振り返る
「……勝手に来んな、ってんだよッ!」
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