俺たちの関係に名前はない~複数に犯されるのが好きな1人のネコと3人のタチの恋模様

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第4章 新たな関係

第2話 通知2 トウマ(攻め)視点

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※エロなし

「今週は忙しくて、時間取れない」

色々悩んだ挙句に送ったチャットに対して、すぐに届いた返信はあっさりしたもの

「じゃあ、来週は?」
「来週は、まだ分からない」

こんなやり取りで、なんとなく僕に会うのを避けてることを感じとる

先月の「ツキイチ会」が終わってユウキのマンションまで送って、別れてから1か月
そもそも、これまでツキイチ会以外で二人で会ったこともないし、警戒されているのかもしれない

二人きりのセックスを誘ってみたけど、 ただの性欲処理・・・・・・・とあっさりと流されたし…


「あーあ」

スマホを握ったまま、講義室のイスに座って背伸びをすると

「トウマくん、どうしたの~?」

少し離れたイスに座る女子数名が、僕に話しかけてくる

「ランチまだだったら、一緒に別館のカフェに行こうよ~」

僕が半年ほど付き合った彼女と別れたという噂は、同学年にはすでに知れ渡っていた
お互い依存しない、ドライな関係で、という付き合う時の契約は幻だったようで
別れを切り出してから納得してもらえるまで、2週間以上かかってしまった

噂が流れるのが早すぎるとは思うけど、おそらく気の強い優紀ユウキが先手を打って
自分からフッたと言いふらしたのだろう

まぁ、どうでもいいけど

「ん~~お腹空いてないから、ここで時間潰してる
カフェ行くなら、早く行ってきた方がいいよ
次の教授、時間に厳しいから」

「残念~じゃ、私たち行くね!」

複数人じゃないと話しかけてこないような女の子は気楽に相手ができる
告白してきたからといって、安易に付き合うのは高校3年の時に辞めて
後腐れのないような女の子と浅~~く付き合っておいた僕が、半年前にミスった

寝ぼけて他のオンナの名前を呼びながら抱きしめた、とこっぴどく振られたのだ
まるで浮気男のように噂を流されたところに、ひょいと現れたのが優紀ユウキだった

美人で女子の中では成績トップと言われる彼女は、高嶺の花とも言われていて
僕の 実家バックグラウンドにも興味を持っていたのだろう
時折、家を継ぐの?なんて話題も出て、このままズルズル結婚なんて形になってもいいか
と思ったのも事実

結婚生活にそれほど興味はない
ドライな夫婦関係で、相手も医者なら実家の病院の診療科を増やすなんてこともできるし
Win-Winじゃないかと


(……別れる時に分かったのは、全然ドライじゃなかったってこと)


僕の初体験は中学2年の時
告白されて付き合った彼女とだった

それ以来セックスする相手に困ったことはない
別れてもすぐに女の子に告白されて付き合う、を繰り返してきたから

だから別荘でユウキを抱く時も、オトコだっていうだけでそれほど気にしなかった
オトコでも勃てば、見られて興奮するかどうか確認してあげられるな、ってだけで


でも、これまでの数えきれないほどのセックスの中で、本当に興奮するのはユウキだけ
ユウキがアサヒと別れてフリーの状態が続くようなら、もしかしたら付き合うという選択肢を選んだかもしれない

だけど、そうは進まなかった
僕とヨシユキを出し抜く形でユウキに告白して、あっさりと彼氏におさまったシゲルと長く続かなかったのを目の当たりにして

むしろ、あの時うっかり付き合わなくて本当に良かったと思ったくらいだ

そんなギクシャクするくらいなら、「ツキイチ会」で思う存分ユウキを抱いて
後は、女の子とセックスして紛らわせておいた方がマシだと────


女の子たちの甲高い笑い声が遠くで聞こえる
昼食時間の静かな講義室で、ぼんやりとユウキからの返信をもう一度読み直す


(正直、追いかけるなんて初めてなんだよね…)

ユウキと二人で会いたいから「ツキイチ会」をいつするか、あえてチャットも入れてないけど
シゲルとヨシユキからも、「ツキイチ会」についてアクションがないのも気にかかる

もう、前回の「ツキイチ会」から1か月になる

アサヒのコンサートは先週だったし、シゲルとユウキは会っているだろう

────どうしたら、ユウキに会える?
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