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第3章 関係の変化

第16話 コンサート後3 シゲル(攻め)視点

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ユウキからシャンパングラスを取り上げ、俺のシャンパングラスと一緒に
カウンターテーブルに置く

「ユウキはやっぱり分かってないんだなぁ…
俺はどんなユウキを見て好きだと自覚したと思ってるの?」

自分は淫乱だと強く自覚してるユウキ
だから、普通の恋愛はできない、普通の彼氏と付き合うことはできない

傷つけるだけだから────

そうやって、俺との付き合いも終わらせたけど
実は一番常識とか体裁とかにこだわっているのは、ユウキなんじゃないかと思う

「トウマやヨシユキに犯されているユウキを見て
好きだったんだ、って自覚したんだよ

性欲に忠実なユウキより、俺の方がよっぽど性癖がおかしいと思うけどね」

俺との、ユウキが言うところの普通のセックス・・・・・・・
ツキイチ会で複数に犯され、見られるセックスほどの興奮が感じられず
それを後ろめたく感じて、ずっと悩んでたユウキは
数ヶ月付き合った後に、俺を傷つけてる、裏切っている、と別れを切り出してきた

別れたくない、と思ったけど
アサヒくんとの一件も知っている
これ以上悩ませて苦しませてしまえば、また拒食気味になったり
精神が不安定になるんじゃないかと不安になった

変にこじれて音信不通になるよりは
本人が希望する形でとりあえず別れて、近くにいられる方を選んだ

────俺の性欲とはなんだろう
好きな子が、他のオトコに犯されて悦んでいる姿を見ると、ひどく興奮する
感じ切っている熱い目で、他のオトコに犯されながら、俺を見るのがたまらない
意識が飛んでいる状態で優しく犯して、たえまなく漏れる気持ちの良さそうな喘ぎ声を聞くのが好きだ

最初の頃は自分でも、性欲の強いユウキにはついて行けないと思っていた
でも、最近はむしろ

俺の性欲の方が特殊なんじゃないかと思う────

後ろから、ユウキをギュッと抱きしめる
ビクリと体を固め、息をひそめる姿が愛らしい

普段はカラッとした性格なのに、セックスになるとドロリとした心を見せる

「でも俺…シゲルと付き合っていた時も、トウマやヨシユキと…」

「俺は傷ついてないよ、今も昔も
だって俺、トウマやヨシユキに酷く犯されて悦んでるユウキも好きだし
さらに犯されて飛んじゃったユウキを犯すのが好きだから

……ねぇ、こんな話するなんて少し酔ってる?」

高校生の頃、ユウキと数ヶ月だけ付き合った
別れることになった後、こんな話をしたのは初めて
ユウキのカラッとした性格も好きだけど、わきまえがある、と俺は思ってる

終わったことを無駄に掘り返さないというか
言ったところで、これ以上俺を傷つけるだけだって分かっているから

だからこそ、あんな風に昔の話を掘り起こして
俺に見せつけるかのように自分を傷つけたアサヒくんのことは許せないだろう
長年憧れていた相手であれば、なおのこと

「多分、酔ってる…」

角部屋を取ってよかった
眼下に見渡す夜景は、夜景を売りにしているバーよりも美しい

目の前にあるうなじに唇を寄せる

「久しぶりに、二人だけのセックスしようか」

うなじにキスしながらジャケットの胸元から手を差し入れ
ブラウスごしに胸元を撫でると、吐息をもらしながら少しだけ体をよじる

ユウキが何も言わないのをいいことに、わざと音が鳴るようにうなじから肩まで吸うと、ピクッと揺れる
荒くなる呼吸を感じながら、指先で硬くなった突起をブラウスごしに数回撫でると
俺の腕の中にいるユウキが甘い喘ぎをあげた

「止めなくていいの…?」
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