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第2章 回想編(トウマ視点)
第7話 リビングにて2
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※エロなし
彼女がどうとか、たしかにこれまで話したことはなかったものの、
資産家の息子で、細身でそこそこ整った容姿をしているシゲルは
きっとそこそこの彼女がいるのだと勝手に思っていた
同性から見ても清潔そうでスッキリしてるし、女受けしそうな印象も持っていた
なにより、初等部から持ち上がりの生粋のお坊ちゃまだし、玉の輿を狙う女子はほっておかないだろう
「そ…そんなビックリするもん?」
僕たち二人の反応が予想外だったのか、視線を合わせないようにしながら、シゲルは預かったリネンを取り出している
「や……悪い、ってか悪気があるわけじゃなくて
モテそうだからさ、当たり前に彼女とかいるのかと勝手に思ってて…」
ヨシユキが言いにくそうにフォローに入る
「告白してくれる女の子とかはいるんだけど…
正直、俺が好きなのか、俺の家のお金が好きなのか見極められないんだよね
疑っちゃう自分もヤだし
何より、自分が好きだと思える方がいいというか
ほら…追いかけたいタイプってヤツなのかなって」
告白されるままに女の子をとっかえひっかえしている僕には少し耳が痛い話だ
「あ、別にトウマを責めるとか、そういう話じゃないよ
恋愛観って、人それぞれだと思うし…
ただ、俺は好きな人としたいなって思ってて」
フォローされていたはずのシゲルが、僕のフォローをし始める
僕が女なら、こういう男と付き合いたい、と素直に思う
すっごく大切にしてくれそうじゃん
金もあってさ、容姿もよくて性格もよくて
言うことないじゃん
「大丈夫、女の子と付き合っては続かないのは本当のことだから
でも、シゲルと付き合いたい女の子、山ほどいそうだね」
「山ほどいたって仕方ないよ
女々しいって言われるかもしれないけど、この子だけ!っていう子が欲しいんだよね」
ハァ…とため息をつきながら、仕分けしたリネンを持って洗面所に持っていく
「まだぬるいけど、飲む?」
ヨシユキが冷蔵庫を開け、スポーツドリンクを取り出す
別荘に到着して早々、拒食気味で体調を崩していたユウキが車酔いもあったのか嘔吐して
介抱しながら、別荘の空気の入れ換えをしたり、荷物を運んだりしていた僕たち
本来なら、そこで少し何か飲んでゆっくりするか、って流れのはずなのに、
何が起こったか、ユウキを射精させた挙句に二人で一緒に射精をし
ヨシユキはフェラされて射精するという普通では考えられないエロい展開に────
気付けば、喉も乾いていた
「氷はないんだよね?」
3人分の飲み物を入れて、ヨシユキと黙り込んでスポーツドリンクを飲む
なんだか気まずい雰囲気にいたたまれなくなった時に、シゲルがリビングに戻ってきた
「寝室覗いたらユウキが起きてて、シャワーに連れていったから」
「ユウキ、大丈夫だった?」
思ったより目覚めるのが速かったなと思う
絵にかいたように眠りに落ちたから、夜まで目覚めないかもと思っていた
「大丈夫というか…
二人のこと、すごい聞かれたよ
なんて言ってた?とか、もう顔も見たくないって思われてるんじゃないかとか
自分だけ先に帰った方がいいんじゃないかとも言ってて……」
あ────
しっかり記憶あるのか……
「で?なんて答えたの?」
ヨシユキが立ち上がってかぶりつきでシゲルに喰ってかかる
その気持ち、分からないでもないけど
「二人とも気にしてないよ、って言っておいたよ
それでいいだろ?
先に帰る必要もないし、とにかくシャワー浴びてスッキリしなよって」
賢明だな
かなり傷心なところから、あの淫乱っぷりだったし
ヘタなこと言ったら、何しでかすか分からない
ここにいる間は、気にしておかないと…
「良かった……
気にしてないワケじゃないけどさ…
今のユウキに、気にしてるなんて絶対に言っちゃダメだよな…
スポドリ、シゲルのも入れておいたから」
安心したのか、ヨシユキが椅子に戻り、3人でテーブルを囲む
偶然とはいえ、ユウキが目覚めてすぐ会ったのがシゲルで良かったと思った
彼女がどうとか、たしかにこれまで話したことはなかったものの、
資産家の息子で、細身でそこそこ整った容姿をしているシゲルは
きっとそこそこの彼女がいるのだと勝手に思っていた
同性から見ても清潔そうでスッキリしてるし、女受けしそうな印象も持っていた
なにより、初等部から持ち上がりの生粋のお坊ちゃまだし、玉の輿を狙う女子はほっておかないだろう
「そ…そんなビックリするもん?」
僕たち二人の反応が予想外だったのか、視線を合わせないようにしながら、シゲルは預かったリネンを取り出している
「や……悪い、ってか悪気があるわけじゃなくて
モテそうだからさ、当たり前に彼女とかいるのかと勝手に思ってて…」
ヨシユキが言いにくそうにフォローに入る
「告白してくれる女の子とかはいるんだけど…
正直、俺が好きなのか、俺の家のお金が好きなのか見極められないんだよね
疑っちゃう自分もヤだし
何より、自分が好きだと思える方がいいというか
ほら…追いかけたいタイプってヤツなのかなって」
告白されるままに女の子をとっかえひっかえしている僕には少し耳が痛い話だ
「あ、別にトウマを責めるとか、そういう話じゃないよ
恋愛観って、人それぞれだと思うし…
ただ、俺は好きな人としたいなって思ってて」
フォローされていたはずのシゲルが、僕のフォローをし始める
僕が女なら、こういう男と付き合いたい、と素直に思う
すっごく大切にしてくれそうじゃん
金もあってさ、容姿もよくて性格もよくて
言うことないじゃん
「大丈夫、女の子と付き合っては続かないのは本当のことだから
でも、シゲルと付き合いたい女の子、山ほどいそうだね」
「山ほどいたって仕方ないよ
女々しいって言われるかもしれないけど、この子だけ!っていう子が欲しいんだよね」
ハァ…とため息をつきながら、仕分けしたリネンを持って洗面所に持っていく
「まだぬるいけど、飲む?」
ヨシユキが冷蔵庫を開け、スポーツドリンクを取り出す
別荘に到着して早々、拒食気味で体調を崩していたユウキが車酔いもあったのか嘔吐して
介抱しながら、別荘の空気の入れ換えをしたり、荷物を運んだりしていた僕たち
本来なら、そこで少し何か飲んでゆっくりするか、って流れのはずなのに、
何が起こったか、ユウキを射精させた挙句に二人で一緒に射精をし
ヨシユキはフェラされて射精するという普通では考えられないエロい展開に────
気付けば、喉も乾いていた
「氷はないんだよね?」
3人分の飲み物を入れて、ヨシユキと黙り込んでスポーツドリンクを飲む
なんだか気まずい雰囲気にいたたまれなくなった時に、シゲルがリビングに戻ってきた
「寝室覗いたらユウキが起きてて、シャワーに連れていったから」
「ユウキ、大丈夫だった?」
思ったより目覚めるのが速かったなと思う
絵にかいたように眠りに落ちたから、夜まで目覚めないかもと思っていた
「大丈夫というか…
二人のこと、すごい聞かれたよ
なんて言ってた?とか、もう顔も見たくないって思われてるんじゃないかとか
自分だけ先に帰った方がいいんじゃないかとも言ってて……」
あ────
しっかり記憶あるのか……
「で?なんて答えたの?」
ヨシユキが立ち上がってかぶりつきでシゲルに喰ってかかる
その気持ち、分からないでもないけど
「二人とも気にしてないよ、って言っておいたよ
それでいいだろ?
先に帰る必要もないし、とにかくシャワー浴びてスッキリしなよって」
賢明だな
かなり傷心なところから、あの淫乱っぷりだったし
ヘタなこと言ったら、何しでかすか分からない
ここにいる間は、気にしておかないと…
「良かった……
気にしてないワケじゃないけどさ…
今のユウキに、気にしてるなんて絶対に言っちゃダメだよな…
スポドリ、シゲルのも入れておいたから」
安心したのか、ヨシユキが椅子に戻り、3人でテーブルを囲む
偶然とはいえ、ユウキが目覚めてすぐ会ったのがシゲルで良かったと思った
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