14 / 14
14 前戯など関係ない!!
しおりを挟む
「セックスしようぜ」
誰が言い出した。
…まぁ、発端はいつもの歩く猥談男なのだが。
「あのさー…最近なんか、俺太ったかも」
という、ヴァルカの発言から気になったゲオルグが見たら…
「…懐妊、している」
…ここから、奴隷四名の大暴走が始まった。
「俺が一番中に出した、つまり俺のガキだ」
「愛の無い行為など行為に入らん、つまり俺の子孫だ」
「あぁ!?一番最初にセックスしたのは俺だ、俺のガキだろ」
「御主人といーっぱいぎゅーってしたから俺の子供ですー!!」
…とまぁ、今絶賛大喧嘩中。
「…あのさぁ」
ヴァルカが溜息をつく。
「そんなに言い争わないでも、狼族って実は複数人の強い雄と交わった方が優れた子孫が残りやすいらしい」
「「「「マジか」」」」
…つまりは犬狼族のご都合主義的な不思議な種族特徴の一つが、元人間たちの野性の本能に火をつけた。
―――――
「やっ、あぁんっ!!
あぁっ、だめっ、またもれるぅっ、ひぁぁんっ
ら、らめぇっ、も、もうっ、むぐうぅぅんっ!!」
耳に吐息を、口に愛液を、胸に唇を、月の道には雄の根を。
もふりもふりと絡み合う尻尾。全ての快楽が、主人を取り囲む。
「ほら、もっと飲んで元気なガキを育てるんだぞ」
「御主人…ごめんなさい…あとでいっぱいご飯作りますね」
「っはぁっ…!!さいっこーだ…ヤればヤるほど締め付けてくる…!」
「御主人…全て委ねてくれ。俺達が、貴方に愛を注ごう」
上も下も分からない。ただ、逞しい肉体が取り囲み、それに頬擦りすれば簡単に快楽が得られる。
「はーっ、はーっ…
しゅき…これしゅき…
どれーにレイプされて、おれ、にんしんしてりゅのにぃっ
きゅぅぅぅぅんっ!!りゃめぇっ!!またイっちゃぅぅぅっ!!」
内側を穿つ熱。それが愛を育む場所に注がれる度、ヴァルカの脳は快楽に溺れ、そして宿る子孫への愛が強まる。
「あはは…すっ、げぇ…おれ、ざーめんまみれ、だなぁ…」
最早何回目だろうか。
胸に顔を埋めれば彼は悦んで撫でてくれる。
そして甘い言葉で理性を溶かし、鋼鉄の肉体に触れて熱を帯びる。
触れれば触れる度にヴァルカは『雌』のように従順になっていた。
「…なぁ、気持ちいい?」
「勿論」
「愚問だな」
「うん」
「たりめーだ」
そしてまた、時間も忘れて覆い被さる狼たち。
最早自分達が狼であることさえ、忘れてるのかもしれない。
ただ、快楽と暖かな居場所が、心地良いのだから。
―――――
数年経って。
ヴァルカの子が誕生した。赤子を育むための肉体機能も本能も備えたヴァルカの表情は、慈愛に満ちていた。
「ほーれウォル、ライカ、ミルクの時間だぞー」
ウォルとライカ、名付けられた赤子の、まだ小さな耳がぴこり、と動いた。双子である彼らの瞳は、とても強い輝きを放っていた。
さてその双子が寝静まる夜はというと。
… … …
「いくらなんでもっ、らめっ、ひゃんっ」
「ダメじゃねーだろ、ほらまたぐしょぐしょに濡れてやがる」
「普段はオスガキの癖に、寝床じゃがっつり雌なんだよなぁ」
「もふもふですね、今日もいっぱいエッチしましょ」
「御主人…あぁ、堪らないなその顔。もっと愛したい」
当然の如く、愛し合うのであった。
「あっ、あっー、だめ、りゃめ、すごいぃっ」
一人ずつ。しっかりと愛と欲望を飲み込んでいく。溢れてもまた注ぎ足すように、朝が来るまでしっかりと。
最早前戯なんてしている余裕すら、彼らにはなかった。
そりゃそうだ。前戯してたらそれだけで二日間はかかるのと、ヴァルカが常に準備万端だから。
触れればあっという間に雌になるヴァルカと、性欲旺盛な奴隷たちの尻尾が絡み合えば、七日七晩、それは続く。
嗚呼、今日も狼の遠吠えが聞こえてくる。
誰が言い出した。
…まぁ、発端はいつもの歩く猥談男なのだが。
「あのさー…最近なんか、俺太ったかも」
という、ヴァルカの発言から気になったゲオルグが見たら…
「…懐妊、している」
…ここから、奴隷四名の大暴走が始まった。
「俺が一番中に出した、つまり俺のガキだ」
「愛の無い行為など行為に入らん、つまり俺の子孫だ」
「あぁ!?一番最初にセックスしたのは俺だ、俺のガキだろ」
「御主人といーっぱいぎゅーってしたから俺の子供ですー!!」
…とまぁ、今絶賛大喧嘩中。
「…あのさぁ」
ヴァルカが溜息をつく。
「そんなに言い争わないでも、狼族って実は複数人の強い雄と交わった方が優れた子孫が残りやすいらしい」
「「「「マジか」」」」
…つまりは犬狼族のご都合主義的な不思議な種族特徴の一つが、元人間たちの野性の本能に火をつけた。
―――――
「やっ、あぁんっ!!
あぁっ、だめっ、またもれるぅっ、ひぁぁんっ
ら、らめぇっ、も、もうっ、むぐうぅぅんっ!!」
耳に吐息を、口に愛液を、胸に唇を、月の道には雄の根を。
もふりもふりと絡み合う尻尾。全ての快楽が、主人を取り囲む。
「ほら、もっと飲んで元気なガキを育てるんだぞ」
「御主人…ごめんなさい…あとでいっぱいご飯作りますね」
「っはぁっ…!!さいっこーだ…ヤればヤるほど締め付けてくる…!」
「御主人…全て委ねてくれ。俺達が、貴方に愛を注ごう」
上も下も分からない。ただ、逞しい肉体が取り囲み、それに頬擦りすれば簡単に快楽が得られる。
「はーっ、はーっ…
しゅき…これしゅき…
どれーにレイプされて、おれ、にんしんしてりゅのにぃっ
きゅぅぅぅぅんっ!!りゃめぇっ!!またイっちゃぅぅぅっ!!」
内側を穿つ熱。それが愛を育む場所に注がれる度、ヴァルカの脳は快楽に溺れ、そして宿る子孫への愛が強まる。
「あはは…すっ、げぇ…おれ、ざーめんまみれ、だなぁ…」
最早何回目だろうか。
胸に顔を埋めれば彼は悦んで撫でてくれる。
そして甘い言葉で理性を溶かし、鋼鉄の肉体に触れて熱を帯びる。
触れれば触れる度にヴァルカは『雌』のように従順になっていた。
「…なぁ、気持ちいい?」
「勿論」
「愚問だな」
「うん」
「たりめーだ」
そしてまた、時間も忘れて覆い被さる狼たち。
最早自分達が狼であることさえ、忘れてるのかもしれない。
ただ、快楽と暖かな居場所が、心地良いのだから。
―――――
数年経って。
ヴァルカの子が誕生した。赤子を育むための肉体機能も本能も備えたヴァルカの表情は、慈愛に満ちていた。
「ほーれウォル、ライカ、ミルクの時間だぞー」
ウォルとライカ、名付けられた赤子の、まだ小さな耳がぴこり、と動いた。双子である彼らの瞳は、とても強い輝きを放っていた。
さてその双子が寝静まる夜はというと。
… … …
「いくらなんでもっ、らめっ、ひゃんっ」
「ダメじゃねーだろ、ほらまたぐしょぐしょに濡れてやがる」
「普段はオスガキの癖に、寝床じゃがっつり雌なんだよなぁ」
「もふもふですね、今日もいっぱいエッチしましょ」
「御主人…あぁ、堪らないなその顔。もっと愛したい」
当然の如く、愛し合うのであった。
「あっ、あっー、だめ、りゃめ、すごいぃっ」
一人ずつ。しっかりと愛と欲望を飲み込んでいく。溢れてもまた注ぎ足すように、朝が来るまでしっかりと。
最早前戯なんてしている余裕すら、彼らにはなかった。
そりゃそうだ。前戯してたらそれだけで二日間はかかるのと、ヴァルカが常に準備万端だから。
触れればあっという間に雌になるヴァルカと、性欲旺盛な奴隷たちの尻尾が絡み合えば、七日七晩、それは続く。
嗚呼、今日も狼の遠吠えが聞こえてくる。
1
お気に入りに追加
244
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。

罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。

拝啓お父様。私は野良魔王を拾いました。ちゃんとお世話するので飼ってよいでしょうか?
ミクリ21
BL
ある日、ルーゼンは野良魔王を拾った。
ルーゼンはある理由から、領地で家族とは離れて暮らしているのだ。
そして、父親に手紙で野良魔王を飼っていいかを伺うのだった。
臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話
八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。
古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。


怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる