11 / 14
11 猛犬と忠犬と番犬と狂犬
しおりを挟む
新たな奴隷が加わり、五人での館生活が始まった。
一人一部屋。それでも部屋が余る程に広い屋敷に、ヴァルカは管理を行っていたのだが…。
「おい!」
ヴァルカを突然呼び止めたのは四人目の奴隷…名前が無かったから「ルプス」と名付けられた青年だった。
「こっちは古くなってたから床も壁も直したぞ」
どうやら元々大工仕事を間近で見ていたこともあり、技術と知識をある程度備えていたようだった。知識の吸収も早く、他の奴隷のこともだが、植物や動物の知識も俺が教えたものはいち早く覚えてしまった。
「助かった、ありがとな」
「おぅ」
やや目付きが鋭く、強面な気がするが、時折見せる笑顔が穏やかだ。しかもしっかり報告しに来るし、律儀なところはまるで犬みたいだ。
「それから…」
横に並び、書類に目を通す。どうやら使った資材代を全員で帳簿にしたものを整理したものらしい。見た目に反して几帳面だ。
…何故彼が、奴隷として売られていたんだろう。そんな疑問がヴァルカには浮かぶ。
「了解、報告ありがとう」
「ん」
尻尾があったらちぎれんばかりに振っていそうな表情。思わず目を逸らすヴァルカ。仄かに顔が赤くなっているのを隠そうとしていた。
「戻ったぜ御主人!今日は大猟だぜ!!」
「お、おかえりー」
レオルドたちが戻った事で、ヴァルカは昼食を食べることにした。
―――――
…時間変わりまして、夜。ヴァルカは館の一番広い部屋を訪れていた。
部屋には前の主の寝相が悪かったのか、何人乗ってもいいような、豪奢なベッドが鎮座していた。
…いや、微かに情事の残り香が感じられる。複数。ヴァルカの鼻は鋭い。恐らく、前の持ち主が何人もの女と何度もの夜をベッドに匂いが染みつくまで過ごしたのだろう。
ふと、ヴァルカに悪い笑みが浮かぶ。
―――――
「ふっ…くぅっ…」
四人は今、発情していた。
何故か?主人の戯れだ。
広々とした部屋の巨大なベッドの上。大の男四人が甘い香りに満たされた部屋で、体を重ね交わりたい衝動を抑え、必死に羞恥を晒さぬようにしていた。
「くっそ、ヤりてぇ…ケツハメしてぇ…おいカイウス、ケツ貸せ」
「えぇっ!?ちょっ、押し倒さないでっ、うわぁっ!?」
我慢の限界が来たレオルドがカイウスを仰向けに押し倒し、カイウスのアナルを剛直したペニスで豪快に犯し始めた。
「あぁぁぁぁっ」
「っ…!!」
同じく我慢の限界を迎えたゲオルグ。余裕を失ったレオルドの背後にそっと寄り添い、優しく抱擁、胸を愛撫、そして同じように理性を失ったペニスをレオルドのアナルにゆったり押し込んだ。
「ぐぉぉっ!?…へへ、なんだよゲオルグ、てめぇもそのケがあったのかよ、変態野郎」
「…すまん。だが、御主人だけではなく、お前らにも魅力を感じてしまってな…」
「えぇ…!?なんか恥ずかしい!!」
乙女のように恥じらうカイウス。…しかし、既に股を自ら開き、レオルドが与える快楽と熱を感じて腰を振っていた。
「…す、げぇ」
横で見ていたルプス。
「…おいで、ルプス」
カイウスの甘い誘惑に、耐えていたルプスの理性が崩壊した。
「…じゃぁ、俺も、こっちで」
カイウスの上に跨り、レオルドに太腿を擦りつける形になる。
「あっ、す、すごいっ、チンポ、ケツに入ったっ」
「ぐっ…可愛いとこあんじゃねぇか、って噛むなお前」
「…もっと、欲しくなるな」
「…全員で、もっと」
激しい振動が、四人を絶頂に誘うまでに時間はかからなかった。
だが一度の絶頂で足りる程、彼らの性欲は枯れてはいなかった。
「へへっ、カイウス…ペニスでけぇな」
「みんな、大きいよなぁ…かっこいい」
「っ、ゲオルグ…俺…出そう」
「まずい、すまんルプス…共に出すぞ」
「っ、乳首吸うんじゃねぇよ…っ」
「背中…キスしちゃお」
「あぁっ、俺、頭ん中、爆発するっ」
「俺も、やべぇ、すげぇ、いいっ!!」
口付けて、舐めて、噛んで、飲み込んで。
互いが互いの肉体を余すところなく貪る。
…奴隷たちの甘い宴は、朝が訪れても続いていた…。
―――――
「それで、真昼間まで盛ってた、と」
「「「「ごめんなさい」」」」
「楽しかったか?」
「「「「はい」」」」
「ならいっか」
ヴァルカはちょっとだけ楽しみにしていた。
…この可愛い奴隷犬たちの子種に塗れ、
逞しい肉体に埋もれ、
そして脳天から足先まで快楽に痺れる感覚で満たされる時間を。
いや、それ以上に…。
「(…俺は、こいつらに何を求めてんだろうな)」
性欲を満たしたい、というのが当初の目的だったのだが。
ヴァルカは妙な感覚のせいで靄がかかったような気分になっていた。
―――――
「んで、次はどうする?」
服を着て、今後の仕事について四人は話し合っていた。
「食糧調達はいいだろう。結構採ったからな」
「御主人、そーいや自分の服あんまり買ってないような気がする」
「冒険者稼業の手伝いとかは?」
「あ?あいつって冒険者だったのか」
「そういやルプスは御主人のことあんまり知らないんだったっけ」
「んーまぁそうだな」
「俺は細工とかやろうと思ってんだが」
「あぁ、なら俺は鍛冶に挑戦してみるか」
「俺とカイウスで家の中の掃除や料理しときゃいいんじゃね?」
「そうしようか!」
…とまぁ、割と自由な奴隷たちであった。
一人一部屋。それでも部屋が余る程に広い屋敷に、ヴァルカは管理を行っていたのだが…。
「おい!」
ヴァルカを突然呼び止めたのは四人目の奴隷…名前が無かったから「ルプス」と名付けられた青年だった。
「こっちは古くなってたから床も壁も直したぞ」
どうやら元々大工仕事を間近で見ていたこともあり、技術と知識をある程度備えていたようだった。知識の吸収も早く、他の奴隷のこともだが、植物や動物の知識も俺が教えたものはいち早く覚えてしまった。
「助かった、ありがとな」
「おぅ」
やや目付きが鋭く、強面な気がするが、時折見せる笑顔が穏やかだ。しかもしっかり報告しに来るし、律儀なところはまるで犬みたいだ。
「それから…」
横に並び、書類に目を通す。どうやら使った資材代を全員で帳簿にしたものを整理したものらしい。見た目に反して几帳面だ。
…何故彼が、奴隷として売られていたんだろう。そんな疑問がヴァルカには浮かぶ。
「了解、報告ありがとう」
「ん」
尻尾があったらちぎれんばかりに振っていそうな表情。思わず目を逸らすヴァルカ。仄かに顔が赤くなっているのを隠そうとしていた。
「戻ったぜ御主人!今日は大猟だぜ!!」
「お、おかえりー」
レオルドたちが戻った事で、ヴァルカは昼食を食べることにした。
―――――
…時間変わりまして、夜。ヴァルカは館の一番広い部屋を訪れていた。
部屋には前の主の寝相が悪かったのか、何人乗ってもいいような、豪奢なベッドが鎮座していた。
…いや、微かに情事の残り香が感じられる。複数。ヴァルカの鼻は鋭い。恐らく、前の持ち主が何人もの女と何度もの夜をベッドに匂いが染みつくまで過ごしたのだろう。
ふと、ヴァルカに悪い笑みが浮かぶ。
―――――
「ふっ…くぅっ…」
四人は今、発情していた。
何故か?主人の戯れだ。
広々とした部屋の巨大なベッドの上。大の男四人が甘い香りに満たされた部屋で、体を重ね交わりたい衝動を抑え、必死に羞恥を晒さぬようにしていた。
「くっそ、ヤりてぇ…ケツハメしてぇ…おいカイウス、ケツ貸せ」
「えぇっ!?ちょっ、押し倒さないでっ、うわぁっ!?」
我慢の限界が来たレオルドがカイウスを仰向けに押し倒し、カイウスのアナルを剛直したペニスで豪快に犯し始めた。
「あぁぁぁぁっ」
「っ…!!」
同じく我慢の限界を迎えたゲオルグ。余裕を失ったレオルドの背後にそっと寄り添い、優しく抱擁、胸を愛撫、そして同じように理性を失ったペニスをレオルドのアナルにゆったり押し込んだ。
「ぐぉぉっ!?…へへ、なんだよゲオルグ、てめぇもそのケがあったのかよ、変態野郎」
「…すまん。だが、御主人だけではなく、お前らにも魅力を感じてしまってな…」
「えぇ…!?なんか恥ずかしい!!」
乙女のように恥じらうカイウス。…しかし、既に股を自ら開き、レオルドが与える快楽と熱を感じて腰を振っていた。
「…す、げぇ」
横で見ていたルプス。
「…おいで、ルプス」
カイウスの甘い誘惑に、耐えていたルプスの理性が崩壊した。
「…じゃぁ、俺も、こっちで」
カイウスの上に跨り、レオルドに太腿を擦りつける形になる。
「あっ、す、すごいっ、チンポ、ケツに入ったっ」
「ぐっ…可愛いとこあんじゃねぇか、って噛むなお前」
「…もっと、欲しくなるな」
「…全員で、もっと」
激しい振動が、四人を絶頂に誘うまでに時間はかからなかった。
だが一度の絶頂で足りる程、彼らの性欲は枯れてはいなかった。
「へへっ、カイウス…ペニスでけぇな」
「みんな、大きいよなぁ…かっこいい」
「っ、ゲオルグ…俺…出そう」
「まずい、すまんルプス…共に出すぞ」
「っ、乳首吸うんじゃねぇよ…っ」
「背中…キスしちゃお」
「あぁっ、俺、頭ん中、爆発するっ」
「俺も、やべぇ、すげぇ、いいっ!!」
口付けて、舐めて、噛んで、飲み込んで。
互いが互いの肉体を余すところなく貪る。
…奴隷たちの甘い宴は、朝が訪れても続いていた…。
―――――
「それで、真昼間まで盛ってた、と」
「「「「ごめんなさい」」」」
「楽しかったか?」
「「「「はい」」」」
「ならいっか」
ヴァルカはちょっとだけ楽しみにしていた。
…この可愛い奴隷犬たちの子種に塗れ、
逞しい肉体に埋もれ、
そして脳天から足先まで快楽に痺れる感覚で満たされる時間を。
いや、それ以上に…。
「(…俺は、こいつらに何を求めてんだろうな)」
性欲を満たしたい、というのが当初の目的だったのだが。
ヴァルカは妙な感覚のせいで靄がかかったような気分になっていた。
―――――
「んで、次はどうする?」
服を着て、今後の仕事について四人は話し合っていた。
「食糧調達はいいだろう。結構採ったからな」
「御主人、そーいや自分の服あんまり買ってないような気がする」
「冒険者稼業の手伝いとかは?」
「あ?あいつって冒険者だったのか」
「そういやルプスは御主人のことあんまり知らないんだったっけ」
「んーまぁそうだな」
「俺は細工とかやろうと思ってんだが」
「あぁ、なら俺は鍛冶に挑戦してみるか」
「俺とカイウスで家の中の掃除や料理しときゃいいんじゃね?」
「そうしようか!」
…とまぁ、割と自由な奴隷たちであった。
1
お気に入りに追加
244
あなたにおすすめの小説

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。

罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる