17 / 23
17
しおりを挟む
湖の古城へ帰ってきて、とりあえずピンクの部屋へ入ったリーンは考え込んだ。
魔法とは何だろう、さっきの鍵魔法の様に触れば何となく解除の仕方が解るのは、身体が覚えているということだろうか。
因に鍵魔法に関しては、人によって威力が違うなと触った瞬間に思った。たぶん、もともとは、うっかり触った人を驚かす目的のものだろうけど、明確に入れない意志が入ればもっと、強力な術になるので、おそらく、さっきのは、アルか閉じ込められてた、鍵魔法の10分の1くらいの威力で、僕には開けることができるが、アルに対しては10倍の威力になるから手を土につけたくらいでは開かないかもしれない。
「ふーむ、その人が強ければ強く反発する……魔法ね」
何か引っ掛かった気がする。僕はおそらく、あの草原で何らかの魔法を使い、化物と対峙し、その時に大きな穴が空いた。
「強いものに、より反発か、うーん、イメージとして鏡のような反射的な能力か、草原の化物の力は、あの大きな穴を開けるくらいの威力だったと仮定すると、相当な戦闘力をひっくり返しやっつけたってことかな」
ひっくり返す、受け皿をどうやって作ったか。大賢者の杖にその力があったか、もしくは、自分の記憶を対価にしたか。
大きなものに大きく変える事ができるなら、僕の知識は壮絶な魔法となっただろう。
化物はどこから来たか。生物なのか、それとも形なきものなのか。見た人がいなければ、本当に存在したのかさえわからない。
騎士のだれかは、《あんな化物をよく倒した》と表現していた、、あんなと言われる化物とは?。
部屋からでて、食堂の方へいくと、途中でデニールに出会った、
「あ、デニールさん、少しお聞きしたいことがあるのですが」
「何ですか?」
「デニールさんは、僕が戦った化物を知っているんですか?」
「いえ、ですが、部下の話では、恐らくドラゴンだったのではないかと思っています、大きな身体で王宮の中庭を破壊し、全てを凪払うほどの化物なんて」
「ドラゴン!?なるほど、それは厄災だ、そんなものが街に来てしまったら、相当な被害がでましたね、竜の鱗は硬く、並大抵の物理攻撃は無効ですから、僕がアルを閉じ込めた理由にもなりますね、あの人ぶつかって行きそうだし、主に遠隔魔法で対処しますが、もしも火属性耐性を持ってたら、普通の魔道師の攻撃も効きません、攻撃魔法の殆どは火をつかいますからね、ドラゴンは火と水のどちらかの耐性を持っていて、草原に居たとなれば火だったと仮定すると、僕が何らかの対価を払い、対処したのは妥当かと」
「リーン様、記憶が戻った訳ではないのですよね?」
「ええ」
「ドラゴンに対するその的確な対処法はどこで…軍にでも属していたかのような」
「解りませんが、そういうものだろうという記憶はあるので、一般的に知られた情報ではなかったですか?」
「誰もドラゴンの倒しかたなんてしりませんよ、1000年に1度出会うか出会わないかくらいの化物です」
「それほどですか、なるほど、では、書物で読んだか、賢者の塔で知識を得たかでしょうね、まぁ、さして驚くことでは」
デニールは、ごくりと唾を飲み込んだ。一見、か弱げな少年にも見えるこの目の前の賢者は、やはり、大賢者なのだ。誰も登ることの出来なかった塔を最上階まで1人で踏破し、大賢者の杖を難なく手に入れた傑物。
「リーン様の記憶は、戻すべきと思います」
「ん?まぁ、そうだね、その方が便利ではあるけど」
「便利とかそんなレベルではないです、国益に関わる事です、明日、草原に行きませんか?何かまだ手懸かりがあるかも」
「そうだね、じゃぁ、そうするか、大賢者の杖が見つかれば良いんだけどな」
たぶん、それが僕の記憶の鍵なきがしてるよ。
魔法とは何だろう、さっきの鍵魔法の様に触れば何となく解除の仕方が解るのは、身体が覚えているということだろうか。
因に鍵魔法に関しては、人によって威力が違うなと触った瞬間に思った。たぶん、もともとは、うっかり触った人を驚かす目的のものだろうけど、明確に入れない意志が入ればもっと、強力な術になるので、おそらく、さっきのは、アルか閉じ込められてた、鍵魔法の10分の1くらいの威力で、僕には開けることができるが、アルに対しては10倍の威力になるから手を土につけたくらいでは開かないかもしれない。
「ふーむ、その人が強ければ強く反発する……魔法ね」
何か引っ掛かった気がする。僕はおそらく、あの草原で何らかの魔法を使い、化物と対峙し、その時に大きな穴が空いた。
「強いものに、より反発か、うーん、イメージとして鏡のような反射的な能力か、草原の化物の力は、あの大きな穴を開けるくらいの威力だったと仮定すると、相当な戦闘力をひっくり返しやっつけたってことかな」
ひっくり返す、受け皿をどうやって作ったか。大賢者の杖にその力があったか、もしくは、自分の記憶を対価にしたか。
大きなものに大きく変える事ができるなら、僕の知識は壮絶な魔法となっただろう。
化物はどこから来たか。生物なのか、それとも形なきものなのか。見た人がいなければ、本当に存在したのかさえわからない。
騎士のだれかは、《あんな化物をよく倒した》と表現していた、、あんなと言われる化物とは?。
部屋からでて、食堂の方へいくと、途中でデニールに出会った、
「あ、デニールさん、少しお聞きしたいことがあるのですが」
「何ですか?」
「デニールさんは、僕が戦った化物を知っているんですか?」
「いえ、ですが、部下の話では、恐らくドラゴンだったのではないかと思っています、大きな身体で王宮の中庭を破壊し、全てを凪払うほどの化物なんて」
「ドラゴン!?なるほど、それは厄災だ、そんなものが街に来てしまったら、相当な被害がでましたね、竜の鱗は硬く、並大抵の物理攻撃は無効ですから、僕がアルを閉じ込めた理由にもなりますね、あの人ぶつかって行きそうだし、主に遠隔魔法で対処しますが、もしも火属性耐性を持ってたら、普通の魔道師の攻撃も効きません、攻撃魔法の殆どは火をつかいますからね、ドラゴンは火と水のどちらかの耐性を持っていて、草原に居たとなれば火だったと仮定すると、僕が何らかの対価を払い、対処したのは妥当かと」
「リーン様、記憶が戻った訳ではないのですよね?」
「ええ」
「ドラゴンに対するその的確な対処法はどこで…軍にでも属していたかのような」
「解りませんが、そういうものだろうという記憶はあるので、一般的に知られた情報ではなかったですか?」
「誰もドラゴンの倒しかたなんてしりませんよ、1000年に1度出会うか出会わないかくらいの化物です」
「それほどですか、なるほど、では、書物で読んだか、賢者の塔で知識を得たかでしょうね、まぁ、さして驚くことでは」
デニールは、ごくりと唾を飲み込んだ。一見、か弱げな少年にも見えるこの目の前の賢者は、やはり、大賢者なのだ。誰も登ることの出来なかった塔を最上階まで1人で踏破し、大賢者の杖を難なく手に入れた傑物。
「リーン様の記憶は、戻すべきと思います」
「ん?まぁ、そうだね、その方が便利ではあるけど」
「便利とかそんなレベルではないです、国益に関わる事です、明日、草原に行きませんか?何かまだ手懸かりがあるかも」
「そうだね、じゃぁ、そうするか、大賢者の杖が見つかれば良いんだけどな」
たぶん、それが僕の記憶の鍵なきがしてるよ。
155
お気に入りに追加
245
あなたにおすすめの小説
家を追い出されたのでツバメをやろうとしたら強面の乳兄弟に反対されて困っている
香歌奈
BL
ある日、突然、セレンは生まれ育った伯爵家を追い出された。
異母兄の婚約者に乱暴を働こうとした罪らしいが、全く身に覚えがない。なのに伯爵家当主となっている異母兄は家から締め出したばかりか、ヴァーレン伯爵家の籍まで抹消したと言う。
途方に暮れたセレンは、年の離れた乳兄弟ギーズを頼ることにした。ギーズは顔に大きな傷跡が残る強面の騎士。悪人からは恐れられ、女子供からは怯えられているという。でもセレンにとっては子守をしてくれた優しいお兄さん。ギーズの家に置いてもらう日々は昔のようで居心地がいい。とはいえ、いつまでも養ってもらうわけにはいかない。しかしお坊ちゃん育ちで手に職があるわけでもなく……。
「僕は女性ウケがいい。この顔を生かしてツバメをしようかな」「おい、待て。ツバメの意味がわかっているのか!」美貌の天然青年に振り回される強面騎士は、ついに実力行使に出る?!
夢見がちオメガ姫の理想のアルファ王子
葉薊【ハアザミ】
BL
四方木 聖(よもぎ ひじり)はちょっぴり夢見がちな乙女男子。
幼少の頃は父母のような理想の家庭を築くのが夢だったが、自分が理想のオメガから程遠いと知って断念する。
一方で、かつてはオメガだと信じて疑わなかった幼馴染の嘉瀬 冬治(かせ とうじ)は聖理想のアルファへと成長を遂げていた。
やがて冬治への恋心を自覚する聖だが、理想のオメガからは程遠い自分ではふさわしくないという思い込みに苛まれる。
※ちょっぴりサブカプあり。全てアルファ×オメガです。
死に戻り騎士は、今こそ駆け落ち王子を護ります!
時雨
BL
「駆け落ちの供をしてほしい」
すべては真面目な王子エリアスの、この一言から始まった。
王子に”国を捨てても一緒になりたい人がいる”と打ち明けられた、護衛騎士ランベルト。
発表されたばかりの公爵家令嬢との婚約はなんだったのか!?混乱する騎士の気持ちなど関係ない。
国境へ向かう二人を追う影……騎士ランベルトは追手の剣に倒れた。
後悔と共に途切れた騎士の意識は、死亡した時から三年も前の騎士団の寮で目覚める。
――二人に追手を放った犯人は、一体誰だったのか?
容疑者が浮かんでは消える。そもそも犯人が三年先まで何もしてこない保証はない。
怪しいのは、王位を争う第一王子?裏切られた公爵令嬢?…正体不明の駆け落ち相手?
今度こそ王子エリアスを護るため、過去の記憶よりも積極的に王子に関わるランベルト。
急に距離を縮める騎士を、はじめは警戒するエリアス。ランベルトの昔と変わらぬ態度に、徐々にその警戒も解けていって…?
過去にない行動で変わっていく事象。動き出す影。
ランベルトは今度こそエリアスを護りきれるのか!?
負けず嫌いで頑固で堅実、第二王子(年下) × 面倒見の良い、気の長い一途騎士(年上)のお話です。
-------------------------------------------------------------------
主人公は頑な、王子も頑固なので、ゆるい気持ちで見守っていただけると幸いです。
騎士団で一目惚れをした話
菫野
BL
ずっと側にいてくれた美形の幼馴染×主人公
憧れの騎士団に見習いとして入団した主人公は、ある日出会った年上の騎士に一目惚れをしてしまうが妻子がいたようで爆速で失恋する。
本当に悪役なんですか?
メカラウロ子
BL
気づいたら乙女ゲームのモブに転生していた主人公は悪役の取り巻きとしてモブらしからぬ行動を取ってしまう。
状況が掴めないまま戸惑う主人公に、悪役令息のアルフレッドが意外な行動を取ってきて…
ムーンライトノベルズ にも掲載中です。
すべてはあなたを守るため
高菜あやめ
BL
【天然超絶美形な王太子×妾のフリした護衛】 Y国の次期国王セレスタン王太子殿下の妾になるため、はるばるX国からやってきたロキ。だが妾とは表向きの姿で、その正体はY国政府の依頼で派遣された『雇われ』護衛だ。戴冠式を一か月後に控え、殿下をあらゆる刺客から守りぬかなくてはならない。しかしこの任務、殿下に素性を知られないことが条件で、そのため武器も取り上げられ、丸腰で護衛をするとか無茶な注文をされる。ロキははたして殿下を守りぬけるのか……愛情深い王太子殿下とポンコツ護衛のほのぼの切ないラブコメディです
小学生のゲーム攻略相談にのっていたつもりだったのに、小学生じゃなく異世界の王子さま(イケメン)でした(涙)
九重
BL
大学院修了の年になったが就職できない今どきの学生 坂上 由(ゆう) 男 24歳。
半引きこもり状態となりネットに逃げた彼が見つけたのは【よろず相談サイト】という相談サイトだった。
そこで出会ったアディという小学生? の相談に乗っている間に、由はとんでもない状態に引きずり込まれていく。
これは、知らない間に異世界の国家育成にかかわり、あげく異世界に召喚され、そこで様々な国家の問題に突っ込みたくない足を突っ込み、思いもよらぬ『好意』を得てしまった男の奮闘記である。
注:主人公は女の子が大好きです。それが苦手な方はバックしてください。
*ずいぶん前に、他サイトで公開していた作品の再掲載です。(当時のタイトル「よろず相談サイト」)
公爵家の次男は北の辺境に帰りたい
あおい林檎
BL
北の辺境騎士団で田舎暮らしをしていた公爵家次男のジェイデン・ロンデナートは15歳になったある日、王都にいる父親から帰還命令を受ける。
8歳で王都から追い出された薄幸の美少年が、ハイスペイケメンになって出戻って来る話です。
序盤はBL要素薄め。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる