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 僕の涙、美味しいの?ねぇ、何か言えよ。味覚は多少あるのか?無言でひたすら唇をなめられてるの、本当に食われそうでゾワゾワすんだけど。

ペロペロが次第に、僕が抵抗をしないのを良いことに、ハムハムになってきてるし、そのうちガブガブに成っちゃわない!?

てか、まって、昴、これはキスなの!?ハムハムしてたら、こっちも、お前の唇をハムハムした方が良いの?いや、ハムハムって、キスより先にするものだったか!?あれ?僕、先輩とする時、無難なちゅってやつしかしたことないから、解んない、け、ど、たぶん、ハムハムあんま、しない様な気がする。

どうしよう、僕は閉じてた目をそろ~~っと、開けてみた。わぁ、昴の顔が、瞳が目の前にあるよ!!

バチッと目と目が合った。しまった、気まずい!!でも、昴の瞳って、真っ黒のビー玉みたいに、虹彩まで黒いんだ、日本人のこういう瞳って珍しいんじゃなかったっけ?何かで聞いたことあるぞ。だからじっと見つめられるとドキドキするっうか、妙に庇護欲をそそられるっうか。年下だしなぁ。ハイスペックなんだけど、妙にこう、世話やきたくなるような、いや、世話やかれてるのは僕の方が多いか。

「お前の、瞳、きれーだなぁ」

ハムハムされながら、僕はのんきに瞳の感想を言った、すると昴のハムハムが急に止まった。んでもって、また、その真っ黒の瞳でじっと見られて、気まずい限界値が越えそうになって瞳が自分でもぷるぷるしてるのが解るんだが。やっと、昴が声をだした。

「飛羽の瞳の方が、綺麗だよ、、、アンバーだね」
「アンバー?」
「琥珀色のこと、熟れたミカンみたいな赤い茶色、ウルフアイズだね、可愛い」

「ウルフアイズ?」
「狼の瞳の色は、こんな琥珀色が多いんだ、だからアンバーはウルフアイズって呼ばれてる、珍しい色だよ、飛羽によく似合う明るい色だ、美味しそうだもの」

「おま、僕の目、ミカンと思ってなめてた……のか、はぁ、なんかオレンジジュース飲みたくなってきた」

「お昼のデリバリーにつけてあげる」

「お前ってば、なんていいヤツなの」

完全に餌付けされてるが、もういいよ、野良猫は卒業で家猫になったるわぃ。みてろよ、癒しまくったるからな。しかし涙の味ってそういや知らないな。美味しそうってことは、《そう》だから、美味しいとは感じて無いってことだよな、やっぱり味が解らないのか。なんで僕の涙をそんなになめるのかと思ってたけど、そっか、ミカンね。ミカンの皮なめても味はしないけどな。


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