プレゼント・タイム

床田とこ

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【37-29】

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「お父さん。お母さんが死んだ日の事、憶えてる?」
「ああ」

「帽子を踏切に飛ばして、それを拾おうと線路に入り込んで電車に轢かれそうになった私を、お母さんが身を挺して助けてくれた」
「そうだな」

「そして、死んだ」
「それだけの事だ」

「ううん、違うの」
「ん?」

「違うの」
「何も違わない」

「お父さんも、聞いてもらえる?」
「いつでも」



 二閃目だ。

 私は、相葉アイ。
 疑問が生じたから、検証するだけ。

 明白に、これも何かに辿り着くのか。
 分かんない。けど。



「あの日、私がお母さんを殺した」
 
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