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15. フクロウが鳴く夜

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ある日の夜、
ワタシは無意識のうちに外へと飛び出した。


ふと後ろを振り返る。
誰もワタシの後を追ってこない。


そうよね。
だってみんなあの子のことが好き。
みんなあの子に惹かれていく。


お城や町のみんなだけじゃない。
王様も、お友達も、王子様も、
あの子はワタシの大切なものを奪っていった。


嫌い!嫌い!嫌い!
あの子が、あの目障りな赤が大嫌い!


「 なら奪え返せばいい 」


遠くで2匹のフクロウが囁く。


「 ここはあなた様の夢 」
「 あなた様こそ主役(王)に相応しい 」


フクロウが語る。


そうだ。
ここはワタシがみた夢。
ワタシのために創られた理想世界。


主役は王様でもあの子でもない、このワタシ。
邪魔な脇役はすべて消してしまえばいい。


フクロウが笑う。


「 その願い 」
「 今度は私達が叶えて差し上げましょう 」 


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