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18話 しがらみ

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蓮見の一言にエイトと鳴海は固まった。

「あんた何やってんだ、清人は仲間だ」

「あっくん!急にどうしたの?」

清人はだまったまま立ち尽くす。

「なんとか言ったらどうかな?」
蓮見は清人の耳元で囁く。

清人の口角があがり不敵な笑みを見せる。

「さすが蓮見さん、ばれちゃいましたか(笑) おしゃるとおり僕は呪いにかかっています、というより、おしゃるとおり手なずけています。」

開き直ったかのような口調で清人はそういった。

「清人どういうことだ?呪いって?
お前、あの娼婦と関係あるのか?」エイトが話に割ってい入る。

「関係があるといいえばあるのですか、、、
おそらくあの娼婦の霊体の狙いはエイトさんです」


「娼婦霊体?
この店に入る前にここのあたりを霊視したがそんなものは見かけなかったよ」
蓮見はそういった。

「話さなかったことがあるのは確かです。
弁明ではないですが僕のことを少し話させてもらいます」

清人はそういうと床に座り込み話し出した。

呪いは清人自身が招いたことでなく7代前の先祖の時代からだという。
清人の宿している呪いは現在のここの歓楽街の領主だった清人の先祖への呪いが元凶であったという。

その時代、遊郭では避妊具といったものもなく妊娠をした遊女の扱いはひどいもので
生まれた子供の育児などできず、すぐに仕事をさせられた。
生まれた子供は娼婦の雇い主により
山間部の村へと連れていかれたそうだ。

「領主であった先祖に恨みを抱いた誰かに呪いをかけれたと思います、そう親から聞きました」
清人は悔しそうな表情を見せた。そして一呼吸あけてこう言った。

「この呪いも7代目の僕で最後、水島先生と出会って発動を防ぐ方法を教えてもらったのです」

「発動。。。?発動したらどうなるんだ?」
エイトは清人に問いかけた。

「聞いた話によると鬼人化したり変死したり父は家族への被害を恐れ僕が生まれ間もなく自害しました。。。」



「きな臭いな。。。何かきな臭い。」
蓮見がそう言った。


「あっくん?どういうこと?」

「関連があるかわからないけど、清人くんの先祖が赤子を集落へと連れてい行った、そして今日エイト君たちが
遭遇したのは赤子と僧侶の霊体、偶然、たまたまかもしれないが今日ここで呪いを宿した清人くんに出会った」

そう蓮見は説明した。

「どうであれ、清人は仲間だ」
エイトはそういった。


「エイトさんありがとうございます。」
清人は少し涙ぐみながらそういった。


「そういえば、ロケハンに行った時の映像があると言っていたね、それを見てみよう、何か糸口がつかめるかもしれない」
蓮見が鳴海に確認する。


「外に出ても大丈夫かしら?」

「もう朝だ、生の時間だから問題ないだろう」

夜明けとともに4人は映像データのある会社に向かうのであった。














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