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893の修羅場
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「カズキ、お婆ちゃん、送迎の時間よ」
昨夜のLive配信で腕が腱鞘炎だ。
「婆ちゃんいくよ」
今日もいつもの送迎のだが、実はいつもと違うことがある!
「おはよう、フミさん今日はみんなで夏祭りの準備よ」
「おやそうかい」
「すみません、帰りの送迎はお願いします。じゃあね婆ちゃん」
そうなんです!今日はこの前、SMプレイした、サヨさんから、ランチの誘いがあり、サヨさんをお迎えにいくのです!
45年素人童貞の僕に転機が舞い込んできた。
ここがサヨさんのアパートか。
「ピンポーン」
「はーぃ」
ガチャ
「こんにちは、今準備するので中に入って待っててくれる?」
「あっはい」
靴を脱ぎ、中に入る、2DKの狭くもなく、広くもない部屋。娘さんは幼稚園に行ってるみたいだ。
「そこに座って」
「はぃ」
「冷たいお茶でいい?」
「お構いなく」
「あれからカヨさんとは、、、」
「カヨとは友人関係にもどって、その方が上手くいっててね」
「それはよかったです。」
「びっくりました、ランチとか誘ってもらったの初めてだったので」
「この間のお礼もできなかったから」
サヨさんは僕に背中を向け鏡台を前に
髪をかきあげ、化粧をする。
「ざわざわざわ」「ざわざわざわ」
-----------------------------------
「ん?まさかこのタイミングで」
「だれがくすねた?」
ここは?
「お前ら兄貴がきいてんだょ、誰がくすねたかって」
「みかじめ料が足りないんだょ」
倉庫?
下手にまた喋るとやっかいになる。
みかじめ料?なんか、やばそうな人達がいっぱいいる。
「おい、武田❗️お前さっきから、何周り気にしてんだょ」
「あっいや」僕
「加藤です、兄貴、加藤がくすねたって
咲から聞きました」
「新井、咲の情報は確かか?」
「はい」
「加藤は今どこ行ってる?」
「誰か加藤の居場所わかる奴いねぇのか?」
まさかこれは893の集まりではないか。。。
僕は武田というチンピラと予想される。
「お前らの容疑が晴れたわけじゃねえ、加藤を連れてこい!」
「はい!」
「武田、いくぞ」新井
「あっはい」僕
893さんのみかじめ料を誰がくすね、容疑がかかってる加藤とやらを、新井さんと探しにいく。
ここまでは理解できたぜ。
くそせっかくのランチを台無しにしやがって。
「おぃ武田お前大丈夫か?」
「何か変?」
「全然しゃべらねぇしよ、調子でも悪いのか?」
まずい、これは極道になりきるしかない。
そうだ、相原ショウ、極道といえばあのVシネ俳優を降臨させるしかない。
「おぃ新井タバコあるか?」
「ほらマルボロでいいか?」
「かまわねぇ」
カチャ、シュポ ジィー
「フゥー、ゴホゴホっ」
「初めてすったような、むせかたしてんな」新井
「んなぁわけねーだろ、新井言葉には気をつけろょ、誰に向かって言ってるかわかってんのか?あぁっ?」僕
2人の上下関係がわからないが取り敢えず、威張ってみた。
「こんぐれーで熱くなるなよ、もうすぐシゲがくるから、シゲと咲の店にいってくれ、俺は港の方探す」新井
シゲって誰だょこんがらがるなぁ。
しばらくすると、軽いステップで金髪野郎がこっちに向かってくる。
「シゲ!こっちだ」新井
「新井さん、武田さん、こんちわっす!」
随分な、若造だな。半グレか?
「武田、シゲと咲の店いってくれ、加藤がいたら何も言わず泳がせて、合流して兄貴に差し出すぞ」新井
まず、問題なのは、加藤の顔がわからねぇ
このシゲをうまく使うしかない。
あとこの武田のヘルプが今のところ全くわからない。
なんとかサヨさんのアパートに行きたいが、この風貌じゃすんなりとはいかない。
今回は命の危険があるから、慎重にいかないと大変なことになる。
「武田さん、この間の分全部、売りましたよ」
「この間の分?売った?」
「何言ってんすか、先週入ったやつですよ」
なんのこと言ってんのかさっぱりわかんねえ
「おぃ、シゲ、どこの奴に売った?」
「そりゃもう、学生から、サラリーマンマン、お偉い方に決まってるじゃないですか」
ますます分からんねぇ。
「こんばん、港に再入荷したら、すぐに売り飛ばしますょ」
「で加藤さんなんか、やらかしたんですか?」
「まぁそんなところだ、咲の店はどんくらいで着く」
「はぁ⁉️どうしたんですか、そこですよ、そこ。まさか武田さんまであれ、やってないですよね?」
目の前に現れた建物。。。
マンション?一体、咲とはなんの店をやってるんだ。そしてあれとは。
オートロックのエントランス
シゲがエレベーターに乗り込む続いて俺も
「武田さん押してくださいよ」
「おぃ、シゲ俺、証拠に残りそうな指紋をつけさせる気か?」
「すみません、流石、武田さん」
シゲが3階のボタンを押す。
3階の角部屋のインターホンをシゲが押す
「俺だ、開けろ」
ガチャ
「なんだ、武田さんもいるのか」
この女が咲か?
「カオリお前だけか?咲は?」
「そうですよ、咲さんならどっか出ててじきに戻ってきますょ」
「あっ武田さん、私を〇〇ホテルまで送ってくれませんか?」
〇〇ホテル?あのSMの惨劇があったホテルだ。
「あぁ」
「じゃあ、俺が咲をまってるので武田さん、カオリお願いします。」
一体なんの店なんだ、全然わかんねぇ。
僕とカオリは車にのる。
ホテルに着くと、トランクから花束を取り出し、ホテルの受付へ。
そして車にもどってきた。
「武田さんちょっと待ってください。」
「わかった」
カオリは再びホテルへ入って行った。
15分後
スマホ📱がなる
「着信 カオリ」
さっきの女だ
「もしもし?」
「203号室にきてください。お前ふざけんなよ、離せバカ」
なんだ、なんだ、争い?
203を目指してはしる。
タッタッタッ
ガチャ
僕は部屋のドアを開けた。
カオリはベットに横たわり。
男がソファーに腰掛けてる。なにがどうなってる。
「久ぶりだな武田」
「。。。。」
「お前状況わかってないな、瞳孔開いてるぞ」
いやいや、当たり前ですよ、あなた誰ですか?そしてこの状況全然わかません。
「カオリにたのんでここにお前を連れ出してきてもらったんだよ。」
仲間?敵?
取り敢えず逃げてみるか。。。その反応で次の一手を考えよう!
ガチャガチャ
あれ開かない。。。
そうだホテルの鍵は中から開かないんだった。。。
「何やってんだお前。。。」
「いや誰か入ってこないか?鍵の調子を確認しただけだ」僕
沈黙が続く。。。
「加藤さんもう時間ないよ」カオリ
なにぃいぃぃいぃいい
こ こ コイツが加藤か。。。
893さん達が血眼になって探しているお方
そしてこの武田になんのようだ。
「カオリ焦るな、武田この前の取引の条件
呑んでやるよ。」加藤
こないだの取引の条件ってなんですか?
主語がないよこの人達。。。
「その代わり、裏切ったらその時はわかってるだろうな。」加藤
今回は全然物語がわからない、行き当たりばったりだ。くそぉおおおおおお。
僕が転生され残された、サヨと僕は
「カズキさん?カズキさん?」
まさか、このタイミングでだれかと入れ替わったのかしら。
近くにいるかもしれないから、探しに行こう。
「カズキさん?」サヨは近隣周辺を探し回っていた。
その頃ホテルでは
「プルプルプルー誰かの📱がなる。」
加藤のスマホだ。
「ん?咲からだ、もしもし?どうした」
「ごめんなさい」
「ん、咲どうした?」
「おっとおしゃべりはそこまでだ、おぃ加藤さんょ、オメェと咲の関係は手下からの情報でわかってんだょ、咲を無傷で返してほしけれ14時までに駅前のパチンコ跡地にひとりでこい。」
「わかった、シゲ、咲には手出すんじゃねえ。」
「まずい、咲がシゲに捕まった、あいつ俺達の関係に気付いてやがった。」
「プルプルプルプル」誰かのスマホ📱がなる。
僕のスマホだ チラッ
シゲじゃねぇ~か!
「もしもし俺だ」
「武田さん、今咲を捕まえました!コイツを利用して、駅前のパチンコ跡地に誘き寄せました。」シゲ
「そうなんだ、俺はどうすればいい?」
「何おじけづいてんすか?ここで兄貴達にボコボコの加藤突き出せば、一気に昇格ですよ。」シゲ
「わかった。ちょっとまたかけ直す」ガチャ
「。。。」
この展開は、どっちにつけばいい、どうしたらいんだ、頭をつかえ。
「なんの電話だ?」加藤
「いやなんでもない。婆ちゃんだ」僕
その時、カオリが部屋から出ようとドアを
ガチャガチャ 必死に開けようとするが
扉は開かず。
「カオリ、飛んで火に入る夏の虫ってのは
お前だな。。。」加藤
ん?どんな展開?
「カオリ、俺がお前とシゲの関係に気づいてなかったと思うのか?」
まさか、カオリはシゲの女?
「まさか、今、俺といるなんてシゲも思ってなかっただろうなぁ」加藤
まずい、複雑すぎて脳がついていかない。
待てよこれは、イーグルポジション!
まさに今893抗争を高所から見ている展開、
今後の流れは僕にかかっている。
まず、整理整頓だ。
僕と加藤はなんらかの約束で友好関係。
ここでシゲ陣営と組んだらリスクがたかい。
だったら加藤陣営で動くしかない。
「加藤、俺にいい考えがある。ちょっと耳かせ。」僕
「よしわかったお前の案でいく。」加藤
「プルプルプルプル」
「はい受付です」
「扉をあけてくれ」
ガチャ
「じゃあ加藤いってくるぜ。」
僕はひとり、ホテルを後にした。
ポケットに何か、鍵?
なんの鍵だ?
駅前のコインロッカーのタグが
気になるなぁ、どうしょう、シゲのところに行く前にやっぱコインロッカーみよう。
僕は駅前のコインロッカー地帯にいった。
95番、これか
ガチャっ
あいたぜ。
紙袋がある。中身は、拳銃。。。
そしてもう一つは「これは、まさか」
ようやく武田あんたのヘルプが見えてきたぜ。
これなら怖いもんはねぇ。
取り敢えずシゲのとこに行くか。
僕はパチンコ跡地に向かっていた。
ちょっと待てよ、ストップストップ!
加藤は俺と何かの取引をしていて、
組の金をくすねるなんてリスクを犯すわけがない。
それも密告したのは、新井の話だと咲って女だ。
咲は加藤の女で密告するわけがない。
新井が怪しい、色々な意味で新井は怪しい。
ただ咲と新井ができていて、加藤をはめている可能性もある。
くそ、もっとVシネみとけばよかった。
893さんの展開が読めねぇよ。
とにかくキーマンは咲だ。
14時まで30分あるなぁ。
腹減ったし、なんか食うか。
僕は牛丼特盛を5分でたいらげた。
待てよ、この隙に実の自分と入れ替わっちまえば、僕はサヨの家にむかった。
何ヒーローぶってんだ、僕はただのニートだ。ヒーローだって年中無休じゃねぇよ。
なんとかサヨのアパートにたどり着いた。
「ピンポーン」
「ピポピポピポーン」反応がない。
まさか留守?
くそ、携帯の番号もわからないし、連絡手段がない。。まずい14時まで15分。
パチンコ跡地にいくしかねぇ。
僕は牛丼特盛をお腹の中でシェイクしながら
走った。
「はぁ はぁあぁ」やっとついたが戻しそうだ。気持ち悪い。
「武田さん、大丈夫ですか?」シゲ
「どうしたんすか?」
「大丈夫だ、シゲ咲のところに案内しろ」僕
10年くらい前に潰れたパチンコ跡地、建物は残っているが、中は荒れ放題。
女が椅子に結束バンドで繋がれている。
猿履のせいで会話できね。
コイツが加藤の女か、なかなかエロい体つきだな。
「シゲ猿轡を外せ」
「へぃ」
「いやちょっと待て」
咲が新井と組んでた場合、まずいことを言いそうだ。
考えろ、考えろ、頭をつかえ。
「シゲ、新井にはこの事、報告したのか?」
「何言ってんすか?報告できるわけないじゃないですか」
「お前、いつもいつも主語がねぇんだょ、分かりやすく言わねぇと頭をかち割るぞ」
「新井はデカだから必要最低限でいいんですよ」
マジで言ってんのかこの野郎、新井がデカ?
デカが新井。まさか汚職デカか。。。
ちょっとまってストップストップ、整理整頓だ。
デカとこの咲がつるむのは可能性がだいぶ、だいぶ低くなった。
てことは、咲を救わなければならないが、武田と咲がどれくらいの仲かわからねぇ。
「あっ!いいこと思いついた、なんでこの考えがでてこなかった、今更になって出てきやがった。」
もうすぐシゲに電話が来るはず。
「プルプルプルプル」
シゲの携帯がなる。
「兄貴、ちわっすっ、ちょうど武田さんと
一緒にいます。わかりました、伝えておきます。」
おぃどうした加藤電話かけろよ
「武田さん、物は予定通り、今夜港にくるそうです。」
「そうか」
「プルプルプルプル」
シゲの携帯がなる。
「おい加藤、14時すぎてんぞ、咲がどうなってもいいのか?」シゲ
「えっ⁈テメェふざけんじゃねぇ~ぞ、
カオリに何かあったらただじゃすまねーからな」シゲ
シゲがあの感じならなんとか予定どおりいってる。
「武田さん、すみません、俺が油断したせいでカオリが加藤に捕まっちまいました。」
「シゲ、ビクビクしてんじゃねえ、状況が有利なのはこっちだ。」
「えっ」
「お前は一人で加藤のところにいけ、咲は俺がここで見張る、おめぇに何かあったら咲の命はないとでもいってこい。」
「ありがとうござます、武田さんには何から何までいつも感謝してます。」
シゲはホテルに向かっていった。
マヌケな野郎だぜ。
「咲、今助け出してやる。ほどいてやるから騒ぐな。」
「武田さん、ありがとう」
咲は泣きながら、僕に抱きついてきた。
僕は咲と共に、加藤との合流地点へ向かう。
なんとか駅の改札まで行かねばならねぇ。
駅までは、およそ300m
目立たないように歩く。
トコ、トコ、トコ
「カズキさん?」「カズキさん?」
この声はまさか、まさかのまさかサヨさんだ。
転送した僕を探しててアパートにいなかったのか。
「あの女の人、今どき名前よんで人探しなんて珍しいわね」咲
クソぉ サヨさん こんな近くにいるのに
声をかけれないなんて。。。
あのスカートの下にはきっと勝負パンツはいてんだろうなぁ。
あんな必死に探してるんだ、そうにきまってらぁ。
なんとしてでも無事に帰還しなくては。
もう15時、16時にはサヨさん、家に帰るはず。娘のお迎えがあるからな。
駅の改札前に加藤がいた。
「加藤またせたな、シゲは上手くやったか?」僕
「言われた通り、カオリと拘束してきた、明日の朝まではあの状態だ。」加藤
「でかした」僕
「武田、色々世話になったな、俺は咲と田舎ぐらしでもするつもりだ。」加藤
「元気でなぁ」僕
加藤と咲は改札をくぐり、どこかにいってしまった。
このあとは、遂に仕上げだ、待っててくれ
サヨさん。
時刻は20時
電話がなる「プルプルプルプル」
「はい、もしもし」
「武田か?加藤はみつかったか?」新井
「いや、今、シゲと二手に分かれて捜索中だ。」
「30分後、港だぞ、わかってんのか?」
「あぁシゲから聞いてる、今から向かう予定だ。」
僕は港に向かう。
怪しい車がたくさん、こわそうな人もたくさん。
「武田こっちだ!」
新井が呼んでいる。
「兄貴これでしばらくは組も安泰ですね。」
やっぱり、怪しい白い粉の取引だ。
「新井、あっちの方は大丈夫だろうな?」兄貴
「今頃、俺の情報信じて県境の採掘場に集合してますよ」新井
「今回の報酬だ」兄貴
「遠慮なくいただきます」新井
薄汚ねぇデカだぜ。
21:00ジャスト、フィナーレだぜ。
「ピーポーピーポー」港中にサイレンが鳴り響き、ヘリまで来てる。
さらに、スモーク弾放たれ、機動隊が押し寄せる。
「サツだ」「ずらかれ」
とはいったものの完璧に制圧され、皆逮捕。。。
「武田、21:25 現行犯で逮捕」
当然のごとく僕も逮捕だ。。。
パトカーで連行されていた。
「〇〇ホテル203号室にシゲって奴とカオリって女がいる。パトカーをすぐ向かわせろ」僕
「それからホテルのフロントも共犯だ、受付にある花瓶周辺を捜索しろ、ブツがあるはずだ。」
「了解しました!」警察
「こちら〇〇、〇〇ホテル203号室に今回の関係者が拘束されてる、至急応援頼む」警察
咲と去っていった加藤は893さんの内通者だった。
パトカーがサイレンを止め、アパートの前でとまる。
アパートからサヨと娘がでてくる。
「カズキさん?」
僕は手錠かけられたまま、パトカーから降りた。
「サヨさん、お待たせ!」
警官が手錠を外した。
「心配したょ、帰ったらドアにメモ紙が挟まっててるの気がついて、書いてあったとおり警察にとどけた。」
「サヨさんありがとう」
「武田、いや、山本捜査官、よくやった。長い潜入捜査ご苦労さま」刑事
僕は、部屋に行き、僕と対面。
もとの45歳ニートに戻った。
山本捜査官は挙動不審にパトカーへ、きっと後処理大変だろうなぁ。
コインロッカーにあったのは、拳銃と潜入捜査の資料と、警察手帳だ。
今回は45歳ニートが893を撲滅した。
「さぁ、ランチできなかったから、晩御飯たべよ。」サヨ
「こんにちは、カズキです」
「こんにちは、アイリです。」
「アイリちゃんよろしくお願いします。」
娘との挨拶を済ませて、サヨさんの家で晩御飯をご馳走になった。
ご愛読ありがとうございます。
お気に入りコメントも是非頂けたら励みになります。よろしくお願いします🌈
昨夜のLive配信で腕が腱鞘炎だ。
「婆ちゃんいくよ」
今日もいつもの送迎のだが、実はいつもと違うことがある!
「おはよう、フミさん今日はみんなで夏祭りの準備よ」
「おやそうかい」
「すみません、帰りの送迎はお願いします。じゃあね婆ちゃん」
そうなんです!今日はこの前、SMプレイした、サヨさんから、ランチの誘いがあり、サヨさんをお迎えにいくのです!
45年素人童貞の僕に転機が舞い込んできた。
ここがサヨさんのアパートか。
「ピンポーン」
「はーぃ」
ガチャ
「こんにちは、今準備するので中に入って待っててくれる?」
「あっはい」
靴を脱ぎ、中に入る、2DKの狭くもなく、広くもない部屋。娘さんは幼稚園に行ってるみたいだ。
「そこに座って」
「はぃ」
「冷たいお茶でいい?」
「お構いなく」
「あれからカヨさんとは、、、」
「カヨとは友人関係にもどって、その方が上手くいっててね」
「それはよかったです。」
「びっくりました、ランチとか誘ってもらったの初めてだったので」
「この間のお礼もできなかったから」
サヨさんは僕に背中を向け鏡台を前に
髪をかきあげ、化粧をする。
「ざわざわざわ」「ざわざわざわ」
-----------------------------------
「ん?まさかこのタイミングで」
「だれがくすねた?」
ここは?
「お前ら兄貴がきいてんだょ、誰がくすねたかって」
「みかじめ料が足りないんだょ」
倉庫?
下手にまた喋るとやっかいになる。
みかじめ料?なんか、やばそうな人達がいっぱいいる。
「おい、武田❗️お前さっきから、何周り気にしてんだょ」
「あっいや」僕
「加藤です、兄貴、加藤がくすねたって
咲から聞きました」
「新井、咲の情報は確かか?」
「はい」
「加藤は今どこ行ってる?」
「誰か加藤の居場所わかる奴いねぇのか?」
まさかこれは893の集まりではないか。。。
僕は武田というチンピラと予想される。
「お前らの容疑が晴れたわけじゃねえ、加藤を連れてこい!」
「はい!」
「武田、いくぞ」新井
「あっはい」僕
893さんのみかじめ料を誰がくすね、容疑がかかってる加藤とやらを、新井さんと探しにいく。
ここまでは理解できたぜ。
くそせっかくのランチを台無しにしやがって。
「おぃ武田お前大丈夫か?」
「何か変?」
「全然しゃべらねぇしよ、調子でも悪いのか?」
まずい、これは極道になりきるしかない。
そうだ、相原ショウ、極道といえばあのVシネ俳優を降臨させるしかない。
「おぃ新井タバコあるか?」
「ほらマルボロでいいか?」
「かまわねぇ」
カチャ、シュポ ジィー
「フゥー、ゴホゴホっ」
「初めてすったような、むせかたしてんな」新井
「んなぁわけねーだろ、新井言葉には気をつけろょ、誰に向かって言ってるかわかってんのか?あぁっ?」僕
2人の上下関係がわからないが取り敢えず、威張ってみた。
「こんぐれーで熱くなるなよ、もうすぐシゲがくるから、シゲと咲の店にいってくれ、俺は港の方探す」新井
シゲって誰だょこんがらがるなぁ。
しばらくすると、軽いステップで金髪野郎がこっちに向かってくる。
「シゲ!こっちだ」新井
「新井さん、武田さん、こんちわっす!」
随分な、若造だな。半グレか?
「武田、シゲと咲の店いってくれ、加藤がいたら何も言わず泳がせて、合流して兄貴に差し出すぞ」新井
まず、問題なのは、加藤の顔がわからねぇ
このシゲをうまく使うしかない。
あとこの武田のヘルプが今のところ全くわからない。
なんとかサヨさんのアパートに行きたいが、この風貌じゃすんなりとはいかない。
今回は命の危険があるから、慎重にいかないと大変なことになる。
「武田さん、この間の分全部、売りましたよ」
「この間の分?売った?」
「何言ってんすか、先週入ったやつですよ」
なんのこと言ってんのかさっぱりわかんねえ
「おぃ、シゲ、どこの奴に売った?」
「そりゃもう、学生から、サラリーマンマン、お偉い方に決まってるじゃないですか」
ますます分からんねぇ。
「こんばん、港に再入荷したら、すぐに売り飛ばしますょ」
「で加藤さんなんか、やらかしたんですか?」
「まぁそんなところだ、咲の店はどんくらいで着く」
「はぁ⁉️どうしたんですか、そこですよ、そこ。まさか武田さんまであれ、やってないですよね?」
目の前に現れた建物。。。
マンション?一体、咲とはなんの店をやってるんだ。そしてあれとは。
オートロックのエントランス
シゲがエレベーターに乗り込む続いて俺も
「武田さん押してくださいよ」
「おぃ、シゲ俺、証拠に残りそうな指紋をつけさせる気か?」
「すみません、流石、武田さん」
シゲが3階のボタンを押す。
3階の角部屋のインターホンをシゲが押す
「俺だ、開けろ」
ガチャ
「なんだ、武田さんもいるのか」
この女が咲か?
「カオリお前だけか?咲は?」
「そうですよ、咲さんならどっか出ててじきに戻ってきますょ」
「あっ武田さん、私を〇〇ホテルまで送ってくれませんか?」
〇〇ホテル?あのSMの惨劇があったホテルだ。
「あぁ」
「じゃあ、俺が咲をまってるので武田さん、カオリお願いします。」
一体なんの店なんだ、全然わかんねぇ。
僕とカオリは車にのる。
ホテルに着くと、トランクから花束を取り出し、ホテルの受付へ。
そして車にもどってきた。
「武田さんちょっと待ってください。」
「わかった」
カオリは再びホテルへ入って行った。
15分後
スマホ📱がなる
「着信 カオリ」
さっきの女だ
「もしもし?」
「203号室にきてください。お前ふざけんなよ、離せバカ」
なんだ、なんだ、争い?
203を目指してはしる。
タッタッタッ
ガチャ
僕は部屋のドアを開けた。
カオリはベットに横たわり。
男がソファーに腰掛けてる。なにがどうなってる。
「久ぶりだな武田」
「。。。。」
「お前状況わかってないな、瞳孔開いてるぞ」
いやいや、当たり前ですよ、あなた誰ですか?そしてこの状況全然わかません。
「カオリにたのんでここにお前を連れ出してきてもらったんだよ。」
仲間?敵?
取り敢えず逃げてみるか。。。その反応で次の一手を考えよう!
ガチャガチャ
あれ開かない。。。
そうだホテルの鍵は中から開かないんだった。。。
「何やってんだお前。。。」
「いや誰か入ってこないか?鍵の調子を確認しただけだ」僕
沈黙が続く。。。
「加藤さんもう時間ないよ」カオリ
なにぃいぃぃいぃいい
こ こ コイツが加藤か。。。
893さん達が血眼になって探しているお方
そしてこの武田になんのようだ。
「カオリ焦るな、武田この前の取引の条件
呑んでやるよ。」加藤
こないだの取引の条件ってなんですか?
主語がないよこの人達。。。
「その代わり、裏切ったらその時はわかってるだろうな。」加藤
今回は全然物語がわからない、行き当たりばったりだ。くそぉおおおおおお。
僕が転生され残された、サヨと僕は
「カズキさん?カズキさん?」
まさか、このタイミングでだれかと入れ替わったのかしら。
近くにいるかもしれないから、探しに行こう。
「カズキさん?」サヨは近隣周辺を探し回っていた。
その頃ホテルでは
「プルプルプルー誰かの📱がなる。」
加藤のスマホだ。
「ん?咲からだ、もしもし?どうした」
「ごめんなさい」
「ん、咲どうした?」
「おっとおしゃべりはそこまでだ、おぃ加藤さんょ、オメェと咲の関係は手下からの情報でわかってんだょ、咲を無傷で返してほしけれ14時までに駅前のパチンコ跡地にひとりでこい。」
「わかった、シゲ、咲には手出すんじゃねえ。」
「まずい、咲がシゲに捕まった、あいつ俺達の関係に気付いてやがった。」
「プルプルプルプル」誰かのスマホ📱がなる。
僕のスマホだ チラッ
シゲじゃねぇ~か!
「もしもし俺だ」
「武田さん、今咲を捕まえました!コイツを利用して、駅前のパチンコ跡地に誘き寄せました。」シゲ
「そうなんだ、俺はどうすればいい?」
「何おじけづいてんすか?ここで兄貴達にボコボコの加藤突き出せば、一気に昇格ですよ。」シゲ
「わかった。ちょっとまたかけ直す」ガチャ
「。。。」
この展開は、どっちにつけばいい、どうしたらいんだ、頭をつかえ。
「なんの電話だ?」加藤
「いやなんでもない。婆ちゃんだ」僕
その時、カオリが部屋から出ようとドアを
ガチャガチャ 必死に開けようとするが
扉は開かず。
「カオリ、飛んで火に入る夏の虫ってのは
お前だな。。。」加藤
ん?どんな展開?
「カオリ、俺がお前とシゲの関係に気づいてなかったと思うのか?」
まさか、カオリはシゲの女?
「まさか、今、俺といるなんてシゲも思ってなかっただろうなぁ」加藤
まずい、複雑すぎて脳がついていかない。
待てよこれは、イーグルポジション!
まさに今893抗争を高所から見ている展開、
今後の流れは僕にかかっている。
まず、整理整頓だ。
僕と加藤はなんらかの約束で友好関係。
ここでシゲ陣営と組んだらリスクがたかい。
だったら加藤陣営で動くしかない。
「加藤、俺にいい考えがある。ちょっと耳かせ。」僕
「よしわかったお前の案でいく。」加藤
「プルプルプルプル」
「はい受付です」
「扉をあけてくれ」
ガチャ
「じゃあ加藤いってくるぜ。」
僕はひとり、ホテルを後にした。
ポケットに何か、鍵?
なんの鍵だ?
駅前のコインロッカーのタグが
気になるなぁ、どうしょう、シゲのところに行く前にやっぱコインロッカーみよう。
僕は駅前のコインロッカー地帯にいった。
95番、これか
ガチャっ
あいたぜ。
紙袋がある。中身は、拳銃。。。
そしてもう一つは「これは、まさか」
ようやく武田あんたのヘルプが見えてきたぜ。
これなら怖いもんはねぇ。
取り敢えずシゲのとこに行くか。
僕はパチンコ跡地に向かっていた。
ちょっと待てよ、ストップストップ!
加藤は俺と何かの取引をしていて、
組の金をくすねるなんてリスクを犯すわけがない。
それも密告したのは、新井の話だと咲って女だ。
咲は加藤の女で密告するわけがない。
新井が怪しい、色々な意味で新井は怪しい。
ただ咲と新井ができていて、加藤をはめている可能性もある。
くそ、もっとVシネみとけばよかった。
893さんの展開が読めねぇよ。
とにかくキーマンは咲だ。
14時まで30分あるなぁ。
腹減ったし、なんか食うか。
僕は牛丼特盛を5分でたいらげた。
待てよ、この隙に実の自分と入れ替わっちまえば、僕はサヨの家にむかった。
何ヒーローぶってんだ、僕はただのニートだ。ヒーローだって年中無休じゃねぇよ。
なんとかサヨのアパートにたどり着いた。
「ピンポーン」
「ピポピポピポーン」反応がない。
まさか留守?
くそ、携帯の番号もわからないし、連絡手段がない。。まずい14時まで15分。
パチンコ跡地にいくしかねぇ。
僕は牛丼特盛をお腹の中でシェイクしながら
走った。
「はぁ はぁあぁ」やっとついたが戻しそうだ。気持ち悪い。
「武田さん、大丈夫ですか?」シゲ
「どうしたんすか?」
「大丈夫だ、シゲ咲のところに案内しろ」僕
10年くらい前に潰れたパチンコ跡地、建物は残っているが、中は荒れ放題。
女が椅子に結束バンドで繋がれている。
猿履のせいで会話できね。
コイツが加藤の女か、なかなかエロい体つきだな。
「シゲ猿轡を外せ」
「へぃ」
「いやちょっと待て」
咲が新井と組んでた場合、まずいことを言いそうだ。
考えろ、考えろ、頭をつかえ。
「シゲ、新井にはこの事、報告したのか?」
「何言ってんすか?報告できるわけないじゃないですか」
「お前、いつもいつも主語がねぇんだょ、分かりやすく言わねぇと頭をかち割るぞ」
「新井はデカだから必要最低限でいいんですよ」
マジで言ってんのかこの野郎、新井がデカ?
デカが新井。まさか汚職デカか。。。
ちょっとまってストップストップ、整理整頓だ。
デカとこの咲がつるむのは可能性がだいぶ、だいぶ低くなった。
てことは、咲を救わなければならないが、武田と咲がどれくらいの仲かわからねぇ。
「あっ!いいこと思いついた、なんでこの考えがでてこなかった、今更になって出てきやがった。」
もうすぐシゲに電話が来るはず。
「プルプルプルプル」
シゲの携帯がなる。
「兄貴、ちわっすっ、ちょうど武田さんと
一緒にいます。わかりました、伝えておきます。」
おぃどうした加藤電話かけろよ
「武田さん、物は予定通り、今夜港にくるそうです。」
「そうか」
「プルプルプルプル」
シゲの携帯がなる。
「おい加藤、14時すぎてんぞ、咲がどうなってもいいのか?」シゲ
「えっ⁈テメェふざけんじゃねぇ~ぞ、
カオリに何かあったらただじゃすまねーからな」シゲ
シゲがあの感じならなんとか予定どおりいってる。
「武田さん、すみません、俺が油断したせいでカオリが加藤に捕まっちまいました。」
「シゲ、ビクビクしてんじゃねえ、状況が有利なのはこっちだ。」
「えっ」
「お前は一人で加藤のところにいけ、咲は俺がここで見張る、おめぇに何かあったら咲の命はないとでもいってこい。」
「ありがとうござます、武田さんには何から何までいつも感謝してます。」
シゲはホテルに向かっていった。
マヌケな野郎だぜ。
「咲、今助け出してやる。ほどいてやるから騒ぐな。」
「武田さん、ありがとう」
咲は泣きながら、僕に抱きついてきた。
僕は咲と共に、加藤との合流地点へ向かう。
なんとか駅の改札まで行かねばならねぇ。
駅までは、およそ300m
目立たないように歩く。
トコ、トコ、トコ
「カズキさん?」「カズキさん?」
この声はまさか、まさかのまさかサヨさんだ。
転送した僕を探しててアパートにいなかったのか。
「あの女の人、今どき名前よんで人探しなんて珍しいわね」咲
クソぉ サヨさん こんな近くにいるのに
声をかけれないなんて。。。
あのスカートの下にはきっと勝負パンツはいてんだろうなぁ。
あんな必死に探してるんだ、そうにきまってらぁ。
なんとしてでも無事に帰還しなくては。
もう15時、16時にはサヨさん、家に帰るはず。娘のお迎えがあるからな。
駅の改札前に加藤がいた。
「加藤またせたな、シゲは上手くやったか?」僕
「言われた通り、カオリと拘束してきた、明日の朝まではあの状態だ。」加藤
「でかした」僕
「武田、色々世話になったな、俺は咲と田舎ぐらしでもするつもりだ。」加藤
「元気でなぁ」僕
加藤と咲は改札をくぐり、どこかにいってしまった。
このあとは、遂に仕上げだ、待っててくれ
サヨさん。
時刻は20時
電話がなる「プルプルプルプル」
「はい、もしもし」
「武田か?加藤はみつかったか?」新井
「いや、今、シゲと二手に分かれて捜索中だ。」
「30分後、港だぞ、わかってんのか?」
「あぁシゲから聞いてる、今から向かう予定だ。」
僕は港に向かう。
怪しい車がたくさん、こわそうな人もたくさん。
「武田こっちだ!」
新井が呼んでいる。
「兄貴これでしばらくは組も安泰ですね。」
やっぱり、怪しい白い粉の取引だ。
「新井、あっちの方は大丈夫だろうな?」兄貴
「今頃、俺の情報信じて県境の採掘場に集合してますよ」新井
「今回の報酬だ」兄貴
「遠慮なくいただきます」新井
薄汚ねぇデカだぜ。
21:00ジャスト、フィナーレだぜ。
「ピーポーピーポー」港中にサイレンが鳴り響き、ヘリまで来てる。
さらに、スモーク弾放たれ、機動隊が押し寄せる。
「サツだ」「ずらかれ」
とはいったものの完璧に制圧され、皆逮捕。。。
「武田、21:25 現行犯で逮捕」
当然のごとく僕も逮捕だ。。。
パトカーで連行されていた。
「〇〇ホテル203号室にシゲって奴とカオリって女がいる。パトカーをすぐ向かわせろ」僕
「それからホテルのフロントも共犯だ、受付にある花瓶周辺を捜索しろ、ブツがあるはずだ。」
「了解しました!」警察
「こちら〇〇、〇〇ホテル203号室に今回の関係者が拘束されてる、至急応援頼む」警察
咲と去っていった加藤は893さんの内通者だった。
パトカーがサイレンを止め、アパートの前でとまる。
アパートからサヨと娘がでてくる。
「カズキさん?」
僕は手錠かけられたまま、パトカーから降りた。
「サヨさん、お待たせ!」
警官が手錠を外した。
「心配したょ、帰ったらドアにメモ紙が挟まっててるの気がついて、書いてあったとおり警察にとどけた。」
「サヨさんありがとう」
「武田、いや、山本捜査官、よくやった。長い潜入捜査ご苦労さま」刑事
僕は、部屋に行き、僕と対面。
もとの45歳ニートに戻った。
山本捜査官は挙動不審にパトカーへ、きっと後処理大変だろうなぁ。
コインロッカーにあったのは、拳銃と潜入捜査の資料と、警察手帳だ。
今回は45歳ニートが893を撲滅した。
「さぁ、ランチできなかったから、晩御飯たべよ。」サヨ
「こんにちは、カズキです」
「こんにちは、アイリです。」
「アイリちゃんよろしくお願いします。」
娘との挨拶を済ませて、サヨさんの家で晩御飯をご馳走になった。
ご愛読ありがとうございます。
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