ネギと姉御(最弱いじめられっ子の僕⚡️最強どS女.京子のオカルト物語)

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踏切

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僕は今年の春状況した大学生。
状況といっても都心ではなく少し都心から離れた町で1人暮らしを始めた。

夜は近所のファミレスでバイトをしている。

深夜2;00 バイトが終わり帰宅の準備をして店をでる。僕の家はこの線路沿いの向こう側のアパートだ。

踏切を渡れば10分くらいでアパートに着くのだが、ここの踏切は深夜になると遮断機が降りてしまっているため、もう一個先の踏切を渡り帰宅する。そのおかげでバイト先からアパートまで20分歩くことになる。

はじめは灯りもついてないし遮断機の故障かと思っていたが、1ヶ月たっても2ヶ月たっても深夜遮断機が降りたままだ。

5月の連休明けともあり、深夜帯はお客もまばらだった。

「そこの踏切って故障ですか?帰宅時いつも遮断機が降りていて通れなくて不便なんですよね」
僕はバイト先の先輩に何気なく聞いてみた。

「あそこの踏切、事故なのか、自殺なのかわからないけど結構多くて、数年前から深夜帯は遮断機降ろしてるって噂は聞いたことがある。」

なるほど曰く付きで遮断機が降りてるのか。

「バイトが終わったら、ちょっと見に行こうか?」

先輩は面白半分で僕を誘ったが僕も電車は終電だし問題なく潜れるならという気持ちで行くことに賛同してしまった。

2時になり、先輩も僕もバイトが終了して帰りの準備をする。

店舗から歩くこと3分問題の踏切が見えて来た。踏切の存在を消すかのように周りの街頭も消灯している。遮断機はいつものように降りたままだ。幅5メートル長さ10mくらいの小さな踏切だ。周りに民家はなくこの踏切の周辺を避けているかのように見える。

先輩は遮断機を潜り上下線ある2本の線路の真ん中に立つ。

「特に違和感もないし、暗くて不気味だけど、問題なさそうだぞ」

先輩はこちらに振り合えりこちらに戻ろうとしたその時であった。

下り方面からぼんやりとした灯りが見える。

僕は踏切の外から先輩は踏切の中から灯りの方を見つめる。

灯りの強さからいって電車ではなさそうだ。
「あれなんだ?」

僅かに足をつたう振動。。。

「ドッドッドッ」

「先輩取り敢えず線路から離れてください。」

僕の声かけが届いてないのか先輩は呆然と灯りの方を見つめている。

「ドッドッドッ」

段々振動が地響きのように強くなる。。。

ドドドッド

下り方面から地響きが鳴り止まない、火の玉のような灯りはこの踏切の方に向かってくる。

「先輩、早く逃げて!」僕は叫んだが先輩は下り方面を見つてピクリとも動かない。

僕も先輩が見ている下り方面を見る。
振動の正体は黒い煙のようなもので模られた列車だ。

「カンカンカンカン」いきなり踏切が鳴り出した。
黒い塊はゆっくりと踏切に侵入してきた。
先輩の位置からは5歩先くらいを通りすぎる。
車内には人影があり、乗客がうっすら見える。やがて列車はスピードを落としてブレーキ音とともに停車した。

中にいる乗客らしき無数の人が窓ガラス越しにこちらを見つめる。

それらは、半分腐敗した者、青白い顔の者、血を流している者、明らかにこの世のものではないとはっきりわかる。

ゆっくりと音を立てて列車の扉があく。

先輩は一歩、また一歩と扉の方に歩いていく、それらは少し口角が上がりにやけている様にも見える。

「先輩乗ったらダメです!」
僕は踏切を潜り先輩の元へ向かう。

先輩の右足が列車内に踏み込んだ瞬間。
車内にいたそれが、一斉に後方へ振り向いた。

黒い列車は青白い炎に包まれた🔥
僕は力ずくで先輩を列車から引きずりだした。

青白い炎h全てを飲みこみやがて列車事消滅していった。。。

対岸の方に2つの人影が見える。

「あれ、ネギギャラリーがいたぞ」

「こんな深夜にですか?あれ本当ですね。」

若い男女だ、女性の方は日本刀を持ちこちらに向かってくる。

尻込みして、線路を這いずっている僕たちの目の前に立ちはだかり、女はタバコに火をつけ刀を鞘に収めた。

「大丈夫ですか?」ネギ

「あっはぃ、あなた達は?」

「鉄道会社から依頼を受けて、たった今ぶった斬ったところだ」

「あれは一体なんなんですか?」

「あれは思念の塊が具現化した物だ」

この女性の話しによると、いわゆる怪奇現象の一種のようだ。ここで自殺した者、それに引き込まれた被害者、各々が想像する、最後の瞬間の意識が固まった物らしい。

「その刀で退治したんですか?」僕

「あの人数成仏は不可能だからな、存在を消したというか無にしたのさ」京子

この刀は聖剣のようなものらしい。

「そっちの兄さんは大丈夫か?」京子

「気を失ってるだけです」

そう言って、2人は踏切から去っていった、その後、ここの踏切は終電が終わったあとは遮断機が降りることなく利用できるようになったが、僕はいつもどおり20分かけて帰宅を続けている。





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