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6章 済度
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○月 ●日
私の伴侶となる御方は私が生まれる前から決まっているのだという。来年には、その御方と夫婦になるわけだけれど、まだ実感はない。
それは伴侶となる御方のことをよく知らないからだろう。
月読八雲様。私の夫となる御方の名前だ。明日はその八雲様と顔合わせをすることになっている。
御母様も兄様も、月宮を日々支えて下さる呪い師様に警備の方々、お手伝いさん達ですら、私が八雲様の元に嫁ぐことを不憫に思っているようだ。
それとなく理由を問うてみると、八雲様は幼少時に罹った病の後遺症で、ひどく醜いお姿をしているからだという。
それがどうしたというのだろう。私など、生まれついての片端者。右の目を持たずに生まれてきた私だ。他者の外見に兎や角言う権利はない。だから私は八雲様がどのような外見をされていても構わない。
もし、ただ一つ希望が叶うのならば、お優しい御方であれば嬉しいと思う。
でも、意地悪な御方だったら……。その時は泣いてしまうかもしれない。
○月 ●日
僕との縁談はなかったことにして下さって構いません。開口一番に八雲様はそう仰られた。私への配慮のようであった。
八雲様は御自身の外見を気にされていたようだけれど、私は少しも気にならない。
確かに後遺症であるという半身の爛れは見ているだけでお労しいと思う。だからこそ私は、この御方の支えになりたいと思った。
けれども、思いを伝えても八雲様は愁い顔のままだった。私が無理をしている。家の為に耐えている。そのように感じられたのかもしれない。
なんてお優しい御方だろう。この御方の妻になれるならば、私は必ず幸せになれると確信した。だから私は本当の自分をお見せすることに決めた。
八雲様は少し驚いた顔をなさったけれど、すぐに優しく微笑まれ、私の思いを受け止めて下さった。
その時の笑顔が忘れられない。そして思い出すと身体中が熱くなって、拍動が大きく速くなってしまう。
○月 ●日
八雲様は御両親から良く思われていないらしい。あの離れ家で軟禁状態にあるのもその為のようだ。幼い頃より離れ家で独りで過ごしてきたという。
どれだけ寂しい思いをしてきたことだろう。考えると切なくなって胸が締め付けられた。
でもこれからは違う。私が傍にいる。そうすることで少しでも八雲様の孤独感が和らげば、こんなに嬉しいことはない。
離れ家を訊ねると八雲様はいつも温かく私を迎えてくれる。その優しい眼差しで見つめられると恥ずかしくて溶けそうになってしまう。でも、言葉に出来ないほどの幸福感に包まれる。
だからだろう、去り際はいつも寂しくて、時に涙が溢れそうになることもある。ずっと八雲様と一緒にいたい。離れたくない。
だけど我儘を言ったら罰が当たってしまうことだろう。私は月宮の御屋敷に帰っても、家族や月宮を支えてくださる方々がいる。なのに八雲様はあの離れ家で独りきり。夜はどのような御気持ちで過ごされているのだろうか。
それでも正式な夫婦になれば、この切ない気持ちから解放される。それまでの辛抱だ。
○月 ●日
八雲様と一緒にいると時間が経つのがとても早く感じる。ついつい長居をしてしまい、気づけば空が茜色に染め上げられていた。
急いで月宮の御屋敷に帰ったけれど、そのことで兄様から叱られてしまった。
いくら許嫁だからとて、嫁入り前の娘が頻繁に男の部屋に通うのも感心しない、とも仰られた。
薄々感じてはいたが、どうも兄様は八雲様にあまり良い感情を抱いておられないようだ。
私のことをとても大切にしてくれる兄様。私にはいつも優しいお顔で接してくださる。なのに、私が八雲様の事をお話ししようとすると、どこか不機嫌になりひどく冷たい瞳をなさる。それがとても悲しい。
○月 ●日
御父様が亡くなられた。
長らく病と闘っていらした御父様の亡骸は、目を背けたくなる程に痩せ細っておられた。それでも、その死に顔は安らかであった。それだけが救いだ。否、死化粧を施された後だからそう見えたのかもしれない。
私と八雲様の婚儀を目前にしてということが悔やまれる。御父様に花嫁姿を御覧になっていただきたかった。
止めよう。今は婚儀のことよりも御父様の為に喪に服すことに集中しなければ。
それにしても、御父様の遺言により予定通り定められた日にて婚儀を行えとのことだけれど、本当に良いのだろうか。皆、悲しみに沈む中で私だけが幸せを手にしようとするなど……。
そのように思う一方で、私は八雲様の事を強く求めている。逢いたい。傍にいたい。そればかりだ。
正直な所、御父様が遺言を残してくださって安堵したのも事実だ。そうでなければ、婚儀を延期することになっていただろうから。
実父より許嫁に心が傾くとは。私の中にこんなにも利己的な感情が秘められていたなんて思いもしなかった。
○月 ●日
父の死を悼む事を疎かにし、自分の事ばかり考え浮わついていたからなのか。罰が当たったのかもしれない。
天は私から八雲様を取り上げてしまわれた。
八雲様は神隠しに遭われ、いなくなられたという。
否、きっと何かの間違いだ。喪に服す身ではあるが、月読家の離れ家へと赴くと、そこにいらっしゃるはずの八雲様はおられなかった。
八雲様の御両親にお訊ねしたら、見ての通り息子はいなくなったと素っ気なく返されてしまった。
八雲様は神隠しに遭われ、いなくなられた。その事実を受け入れてしまった瞬間、目の前の全てのものが闇に閉ざされた。
どうして……。涙が止まらない。
○月 ●日
八雲様の夢を見た。あの優しい眼差しが微笑みが、私の中に巣食う闇を払い温かな光で満たしてくれた。
目覚めると、ひどく悲しくて残酷な夢だということに気がついた。八雲様はもういないから。
あのまま目覚めたくなかった。そうすれば、夢の中でいつまでもあの人と一緒にいられたのに。
体に力が入らない。当然かもしれない。あの日から食事が喉を通らずにいる。
それでも涙は枯れることはないのだろうか。今日も泣き明かして一日が終わった。明日もきっと泣き明かして終わる。
兄様どうして……。
私達は兄妹だというのに。
あのような行為、許されていいはずがありません。
私を娶る為に、八雲様も御父様も兄様が……。
△▼△
日付のない記事は短く、その文字は震えるようにひどく乱れていた。
いや日記というより、前半は兄に向けた言葉のようだった。
そしてそこに差し掛かかるなり、過去視は始まった。
部屋の隅にうずくまるようにして、女性が両手で顔を覆って泣いている。
──沙雪さんだ。この様子から察するに、八雲さんがいなくなってしまった後のようだ。
部屋の戸が開いた。
入室したのは、彼女の兄である月宮伊吹。
『沙雪……』
月宮伊吹は沙雪さんの元に屈み込むと、労るように彼女の頭をそっと撫で、そして抱きしめた。
沙雪さんは兄の胸にすがり、一層激しく泣きだした。
『もう泣くな。お前には俺がついている。そう……、これからは兄ではなく夫としてお前を守っていく』
途端に、沙雪さんは弾かれるようにして月宮伊吹の腕の中から逃れた。
兄を見上げるその表情は、驚愕。そして、恐れにも似た色が滲んでいる。
『な……何を仰るのですか……?』
月宮伊吹は沙雪さんを強引に抱き寄せると、彼女の唇に自身の唇を重ねた。
『いやッ!』
沙雪さんは兄を突き飛ばし、怯えた顔で後ずさる。
『俺はお前を愛している。それは、妹としてではない』
突然の告白。
沙雪さんの表情は歪み、そのまま強張った。
月宮伊吹は慈しむように、その手を沙雪さんの左頬へと持っていくが、彼女はそれを振り払った。パシッと乾いた音が小さく響く。
私の伴侶となる御方は私が生まれる前から決まっているのだという。来年には、その御方と夫婦になるわけだけれど、まだ実感はない。
それは伴侶となる御方のことをよく知らないからだろう。
月読八雲様。私の夫となる御方の名前だ。明日はその八雲様と顔合わせをすることになっている。
御母様も兄様も、月宮を日々支えて下さる呪い師様に警備の方々、お手伝いさん達ですら、私が八雲様の元に嫁ぐことを不憫に思っているようだ。
それとなく理由を問うてみると、八雲様は幼少時に罹った病の後遺症で、ひどく醜いお姿をしているからだという。
それがどうしたというのだろう。私など、生まれついての片端者。右の目を持たずに生まれてきた私だ。他者の外見に兎や角言う権利はない。だから私は八雲様がどのような外見をされていても構わない。
もし、ただ一つ希望が叶うのならば、お優しい御方であれば嬉しいと思う。
でも、意地悪な御方だったら……。その時は泣いてしまうかもしれない。
○月 ●日
僕との縁談はなかったことにして下さって構いません。開口一番に八雲様はそう仰られた。私への配慮のようであった。
八雲様は御自身の外見を気にされていたようだけれど、私は少しも気にならない。
確かに後遺症であるという半身の爛れは見ているだけでお労しいと思う。だからこそ私は、この御方の支えになりたいと思った。
けれども、思いを伝えても八雲様は愁い顔のままだった。私が無理をしている。家の為に耐えている。そのように感じられたのかもしれない。
なんてお優しい御方だろう。この御方の妻になれるならば、私は必ず幸せになれると確信した。だから私は本当の自分をお見せすることに決めた。
八雲様は少し驚いた顔をなさったけれど、すぐに優しく微笑まれ、私の思いを受け止めて下さった。
その時の笑顔が忘れられない。そして思い出すと身体中が熱くなって、拍動が大きく速くなってしまう。
○月 ●日
八雲様は御両親から良く思われていないらしい。あの離れ家で軟禁状態にあるのもその為のようだ。幼い頃より離れ家で独りで過ごしてきたという。
どれだけ寂しい思いをしてきたことだろう。考えると切なくなって胸が締め付けられた。
でもこれからは違う。私が傍にいる。そうすることで少しでも八雲様の孤独感が和らげば、こんなに嬉しいことはない。
離れ家を訊ねると八雲様はいつも温かく私を迎えてくれる。その優しい眼差しで見つめられると恥ずかしくて溶けそうになってしまう。でも、言葉に出来ないほどの幸福感に包まれる。
だからだろう、去り際はいつも寂しくて、時に涙が溢れそうになることもある。ずっと八雲様と一緒にいたい。離れたくない。
だけど我儘を言ったら罰が当たってしまうことだろう。私は月宮の御屋敷に帰っても、家族や月宮を支えてくださる方々がいる。なのに八雲様はあの離れ家で独りきり。夜はどのような御気持ちで過ごされているのだろうか。
それでも正式な夫婦になれば、この切ない気持ちから解放される。それまでの辛抱だ。
○月 ●日
八雲様と一緒にいると時間が経つのがとても早く感じる。ついつい長居をしてしまい、気づけば空が茜色に染め上げられていた。
急いで月宮の御屋敷に帰ったけれど、そのことで兄様から叱られてしまった。
いくら許嫁だからとて、嫁入り前の娘が頻繁に男の部屋に通うのも感心しない、とも仰られた。
薄々感じてはいたが、どうも兄様は八雲様にあまり良い感情を抱いておられないようだ。
私のことをとても大切にしてくれる兄様。私にはいつも優しいお顔で接してくださる。なのに、私が八雲様の事をお話ししようとすると、どこか不機嫌になりひどく冷たい瞳をなさる。それがとても悲しい。
○月 ●日
御父様が亡くなられた。
長らく病と闘っていらした御父様の亡骸は、目を背けたくなる程に痩せ細っておられた。それでも、その死に顔は安らかであった。それだけが救いだ。否、死化粧を施された後だからそう見えたのかもしれない。
私と八雲様の婚儀を目前にしてということが悔やまれる。御父様に花嫁姿を御覧になっていただきたかった。
止めよう。今は婚儀のことよりも御父様の為に喪に服すことに集中しなければ。
それにしても、御父様の遺言により予定通り定められた日にて婚儀を行えとのことだけれど、本当に良いのだろうか。皆、悲しみに沈む中で私だけが幸せを手にしようとするなど……。
そのように思う一方で、私は八雲様の事を強く求めている。逢いたい。傍にいたい。そればかりだ。
正直な所、御父様が遺言を残してくださって安堵したのも事実だ。そうでなければ、婚儀を延期することになっていただろうから。
実父より許嫁に心が傾くとは。私の中にこんなにも利己的な感情が秘められていたなんて思いもしなかった。
○月 ●日
父の死を悼む事を疎かにし、自分の事ばかり考え浮わついていたからなのか。罰が当たったのかもしれない。
天は私から八雲様を取り上げてしまわれた。
八雲様は神隠しに遭われ、いなくなられたという。
否、きっと何かの間違いだ。喪に服す身ではあるが、月読家の離れ家へと赴くと、そこにいらっしゃるはずの八雲様はおられなかった。
八雲様の御両親にお訊ねしたら、見ての通り息子はいなくなったと素っ気なく返されてしまった。
八雲様は神隠しに遭われ、いなくなられた。その事実を受け入れてしまった瞬間、目の前の全てのものが闇に閉ざされた。
どうして……。涙が止まらない。
○月 ●日
八雲様の夢を見た。あの優しい眼差しが微笑みが、私の中に巣食う闇を払い温かな光で満たしてくれた。
目覚めると、ひどく悲しくて残酷な夢だということに気がついた。八雲様はもういないから。
あのまま目覚めたくなかった。そうすれば、夢の中でいつまでもあの人と一緒にいられたのに。
体に力が入らない。当然かもしれない。あの日から食事が喉を通らずにいる。
それでも涙は枯れることはないのだろうか。今日も泣き明かして一日が終わった。明日もきっと泣き明かして終わる。
兄様どうして……。
私達は兄妹だというのに。
あのような行為、許されていいはずがありません。
私を娶る為に、八雲様も御父様も兄様が……。
△▼△
日付のない記事は短く、その文字は震えるようにひどく乱れていた。
いや日記というより、前半は兄に向けた言葉のようだった。
そしてそこに差し掛かかるなり、過去視は始まった。
部屋の隅にうずくまるようにして、女性が両手で顔を覆って泣いている。
──沙雪さんだ。この様子から察するに、八雲さんがいなくなってしまった後のようだ。
部屋の戸が開いた。
入室したのは、彼女の兄である月宮伊吹。
『沙雪……』
月宮伊吹は沙雪さんの元に屈み込むと、労るように彼女の頭をそっと撫で、そして抱きしめた。
沙雪さんは兄の胸にすがり、一層激しく泣きだした。
『もう泣くな。お前には俺がついている。そう……、これからは兄ではなく夫としてお前を守っていく』
途端に、沙雪さんは弾かれるようにして月宮伊吹の腕の中から逃れた。
兄を見上げるその表情は、驚愕。そして、恐れにも似た色が滲んでいる。
『な……何を仰るのですか……?』
月宮伊吹は沙雪さんを強引に抱き寄せると、彼女の唇に自身の唇を重ねた。
『いやッ!』
沙雪さんは兄を突き飛ばし、怯えた顔で後ずさる。
『俺はお前を愛している。それは、妹としてではない』
突然の告白。
沙雪さんの表情は歪み、そのまま強張った。
月宮伊吹は慈しむように、その手を沙雪さんの左頬へと持っていくが、彼女はそれを振り払った。パシッと乾いた音が小さく響く。
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