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第4部 新たな展開

第92話 お願い

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「どちらさんで?」
 誰ともわからない声に私は応える。
『私はこの迷宮を管理しているダンジョンマスターです』
 ダンジョンマスター??
「そのダンジョンマスターさんがどんなご用でしょうか?」
『もうそろそろボス戦に挑んでほしいのです』
「なぜですか?」
『それはいつまでもここに居られると大変なのです』
「どんな風に?」

『あなた方が魔物をどんどん倒されると、魔物をまた創り出さないと行けない』
「まあ、そうなるわね」
『それからドロップアイテムも考えないといけない。役に立つ物やたまには笑いを誘う物も作ろうと思ったり…』
「はあ」

『しかもセーフティーゾーン安全地帯を良いことに、こんなに長居する人は初めてです』
 まあ、ネットスーパーがあれば生活用品には困らないから。
 安全地帯の上に魔物狩り放題だからね。
 だからつい、のんびりしてしまう。

「私も色々ありまして。管轄の範囲が広いので管理が大変なのです」
 結局はいつまでもお客が帰らないと落ち着かないと言うことね。

「あとで挑みますから」
『わかっていただけましたか?!助かります。ではまた…』
 そして声は聞こえなくなった。



 さてと。
 そうと決まればまずは入浴ね。

 えっ?
 ボス戦攻略?
 今日はもう遅いので明日にします。
『あとで挑みます』と私は確かに言ったはずだし。
 木桶をだしてコンロでお湯を沸かす。

 ジャブ、ジャブ、ジャブ、
 う~ん。
 一日の汗を流すのは最高ね。

 さあ、みんな夕食よ!!
 シルバーとポポンもどうぞ。
 私は何にしようかな?

 おぉ、そうだ!!
 コンロがあるならこれが使える。
 私は佐藤のご飯と盆カレーをネットスーパーで購入した。
 コンロのお湯の中に佐藤のご飯と、盆カレーを入れる。

 グツ、グツ、グツ、グツ、
  グツ、グツ、グツ、グツ、

 10分くらい湯煎して木皿にご飯を入れ、盆カレーを乗せる。
 う~ん、良い匂い。
 頂きま~す!!
 私は割烹着姿のお母さんに頭を下げる。
 美味しい~!!
 やはり盆カレーに勝るものは無い!!

 え~い。
 それなら贅沢にロースカツも入れよう!!
 レンジを使わなくても揚げ物を温め直すことは出来ないかしら。
 仕方がない。
 カレーをかけて温めよう?
 コーンも入れて…。
 生卵も落とすのも良いわね。
 それを言うならウインナー、チーズ、納豆もありね。
 でも今回は食べきれないから諦めてと…。

 そう言えばチビ六ラーメンと言うのが昔あったな。
 まだ売っているのかしら?

 そんなどうでも良いことを、食事をしながら私は考えた。

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