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第2部 王都ファグネリア
第58話 プリン
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昼食も終わり騎士団の人は解体に戻り、私達は厨房に来ている。
調理人が5人いて夕食の仕込みをしているみたいだ。
「さあ、こちらです、スズカさん」
ダニエルさんに案内され私は厨房の中に入る。
厨房の中に居た調理人はワイアット公爵とダニロ侯爵、それにテレザお嬢様まで入ってきたので驚いている。
「調理長これはいったい?」
「いまからここにいるスズカさんが、デザートを作ってくれるそうだ」
「デザートですか?」
「あぁ、晩餐会に出せればいいと思ってね。ではスズカさんお願いします」
「はい、ではまずお湯を沸かしてください」
「お湯ですね、わかりました。おい、お湯を沸かしてくれ」
「わかりました」
幸い屋敷にも魔道コンロがありお湯が早く湧きそうだわ。
「後はボールとカップを人数分、用意してください」
「それから何を用意すればいいのでしょうか?」
「後は待つだけです…」
「…待つ?」
「えぇ、そうです。お湯が沸くのを待つだけです」
「…………………………。」
「……………………………………。」
シ~~~~~~~~ン。
グツ、グツ、グツ、グツ
お湯が沸いたみたいね。
「お湯が沸きました」
「はい、ありがとうございます。では始めたいと思います」
「 よろしくお願いいたします!! 」
料理人とダニエルさんが私に頭を下げる。
私が選んだデザートはプリンだ。
万人向きで嫌いな人はいないだろうと思って…。
そしてネットスーパーでプリンの素を購入した。
卵を使用しておらず、牛乳を使用する必要もないので作るのが簡単だ。
熱湯でプリンの素を溶かし、カップに液を入れカラメルをそこに注ぎ冷めるのを待つだけ。
厨房の中に甘い香りが漂う。
「はい、完成!!」
私がそう言うとみんなキョトンとした顔をしている。
「スズカさん、これは…」
ダニエルさんが間の抜けた顔で聞いてくる。
「プリンと言うデザートで素になる粉をお湯で溶かして、カップに入れて冷まし固まるのを待つスィーツです」
「スィーツですか?」
「はい、そうです。美味しいですから」
「あまりにも簡単に出来たもので気が抜けましたよ」
「誰にでも簡単にできるのが私の知っている料理ですから」
「簡単に、ですか。それでは調理人は要らなくなってしまいます」
「そんなことはありませんよ。それを作るのは人ですし、後は創意工夫でおいしくなりますから」
「更に高みを目指すと言うことですね」
「えぇ、そうです」
…………………………。
………………………………………。
プリンが冷めるまで話すことが無いわ…。
き、気まずい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いつも応援頂いてありがとうございます。
物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となります。
調理人が5人いて夕食の仕込みをしているみたいだ。
「さあ、こちらです、スズカさん」
ダニエルさんに案内され私は厨房の中に入る。
厨房の中に居た調理人はワイアット公爵とダニロ侯爵、それにテレザお嬢様まで入ってきたので驚いている。
「調理長これはいったい?」
「いまからここにいるスズカさんが、デザートを作ってくれるそうだ」
「デザートですか?」
「あぁ、晩餐会に出せればいいと思ってね。ではスズカさんお願いします」
「はい、ではまずお湯を沸かしてください」
「お湯ですね、わかりました。おい、お湯を沸かしてくれ」
「わかりました」
幸い屋敷にも魔道コンロがありお湯が早く湧きそうだわ。
「後はボールとカップを人数分、用意してください」
「それから何を用意すればいいのでしょうか?」
「後は待つだけです…」
「…待つ?」
「えぇ、そうです。お湯が沸くのを待つだけです」
「…………………………。」
「……………………………………。」
シ~~~~~~~~ン。
グツ、グツ、グツ、グツ
お湯が沸いたみたいね。
「お湯が沸きました」
「はい、ありがとうございます。では始めたいと思います」
「 よろしくお願いいたします!! 」
料理人とダニエルさんが私に頭を下げる。
私が選んだデザートはプリンだ。
万人向きで嫌いな人はいないだろうと思って…。
そしてネットスーパーでプリンの素を購入した。
卵を使用しておらず、牛乳を使用する必要もないので作るのが簡単だ。
熱湯でプリンの素を溶かし、カップに液を入れカラメルをそこに注ぎ冷めるのを待つだけ。
厨房の中に甘い香りが漂う。
「はい、完成!!」
私がそう言うとみんなキョトンとした顔をしている。
「スズカさん、これは…」
ダニエルさんが間の抜けた顔で聞いてくる。
「プリンと言うデザートで素になる粉をお湯で溶かして、カップに入れて冷まし固まるのを待つスィーツです」
「スィーツですか?」
「はい、そうです。美味しいですから」
「あまりにも簡単に出来たもので気が抜けましたよ」
「誰にでも簡単にできるのが私の知っている料理ですから」
「簡単に、ですか。それでは調理人は要らなくなってしまいます」
「そんなことはありませんよ。それを作るのは人ですし、後は創意工夫でおいしくなりますから」
「更に高みを目指すと言うことですね」
「えぇ、そうです」
…………………………。
………………………………………。
プリンが冷めるまで話すことが無いわ…。
き、気まずい。
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いつも応援頂いてありがとうございます。
物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となります。
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