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第2部 王都ファグネリア
第46話 ワイバーン
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大きな落雷が天を裂きワイバーン2匹を直撃した!!
〈〈〈〈〈 ギャウ~~~ン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 グワァ~~~~!! 〉〉〉〉〉
ドサッ!!バタッ!!
落雷を受けワイバーン2匹が地上に落ちて来る。
動かなくなったワイバーンからは肉の焼ける匂いが漂っている。
〈〈〈〈〈 ワオォ~~~~ン!! 〉〉〉〉〉
勝ち誇るようにシルバーが遠吠えをする。
「馬鹿な?!ワイバーン2匹を一瞬で倒すほどの魔物をどうすれば良いのだ?!」
「とにかく馬車を守れ!!守るんだ!!」
「いったいなんだと言うのだ?!」
騎士の人達が馬車を守るように囲んで行く。
「ま、待ってください!!」
そう言いながら私は騎士達の前に出ていく。
「この子は私が使役している魔物です。安心してください」
すると騎士の人達は驚いたような顔をした。
「こ、こんな高位の魔物を使役しているのかー」
「君は高ランクの調教師なのかね?」
「助かったよ、まさかワイバーンが出るとは思わなくてー」
危険が去って安心したのか、騎士さん達は口々に質問をしてくる。
「それよりも怪我人の手当てをー。ポーションを早く」
慌ただしく騎士達は動き出す。
「どうしたバッカス。もう出ても大丈夫なのか?」
「はっ!公爵様。ワイバーンは倒されました、ご安心ください」
馬車の中から声がして50歳位と思われる男性が降りて来る。
「さすがは我が騎士団の精鋭達だ、頼もしい。わっ、なんだ、この魔物は?!」
「公爵様、実はワイバーンを倒したのは我らではなく、この使役された魔物です」
バッカスと呼ばれた騎士が跪きそう答える。
「なんと!そうだったのか」
そして公爵と呼ばれた紳士は辺りを見渡し私に目を止める。
「君がその魔物の調教師かね?」
「はい、そうです」
「こら!失礼だぞ公爵様に対して」
「まあ、よい。私はシェイラ国公爵ワイアット・ブランドルだ」
「私は王都に食堂を構えるスズカです」
「ほう、スズカとな」
私は名字を言うと面倒だと思い、名前だけを言うことにした。
「しかし王都で食堂を商う者がどうしてこんなところに?」
「はい、この子はシルバーと言うのですが、散歩に来ていましてー」
「なに?王都からこんなところまで散歩だと?」
「えぇ、この子の背に乗ってくればわずかな時間で、来ることが出来ますから」
「ほう、そんなにも早いのか」
「おじい様、もう良いでしょうか?」
馬車のドアが再び開き、中から10歳くらいの金髪の女の子が顔を出した。
「テレザか。もう大丈夫だぞ」
「まあ、大きいワンちゃん」
そう言うと女の子は馬車を降りて、シルバーに歩み寄ろうとする。
「孫のテレザだ。危ないぞ、むやみに近づくではない」
「大丈夫です、この子は大人しいのでー」
私はそう答える。
しかしそう言うスズカの背に後ろ足で立ち両肩に前足を乗せ、ガブガブと後ろから頭に噛みついている魔物を見て、騎士達はどう見ても大丈夫だとは思えなかった。
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いつも応援頂いてありがとうございます。
物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となります。
よろしくお願いいたします。
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大きな落雷が天を裂きワイバーン2匹を直撃した!!
〈〈〈〈〈 ギャウ~~~ン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 グワァ~~~~!! 〉〉〉〉〉
ドサッ!!バタッ!!
落雷を受けワイバーン2匹が地上に落ちて来る。
動かなくなったワイバーンからは肉の焼ける匂いが漂っている。
〈〈〈〈〈 ワオォ~~~~ン!! 〉〉〉〉〉
勝ち誇るようにシルバーが遠吠えをする。
「馬鹿な?!ワイバーン2匹を一瞬で倒すほどの魔物をどうすれば良いのだ?!」
「とにかく馬車を守れ!!守るんだ!!」
「いったいなんだと言うのだ?!」
騎士の人達が馬車を守るように囲んで行く。
「ま、待ってください!!」
そう言いながら私は騎士達の前に出ていく。
「この子は私が使役している魔物です。安心してください」
すると騎士の人達は驚いたような顔をした。
「こ、こんな高位の魔物を使役しているのかー」
「君は高ランクの調教師なのかね?」
「助かったよ、まさかワイバーンが出るとは思わなくてー」
危険が去って安心したのか、騎士さん達は口々に質問をしてくる。
「それよりも怪我人の手当てをー。ポーションを早く」
慌ただしく騎士達は動き出す。
「どうしたバッカス。もう出ても大丈夫なのか?」
「はっ!公爵様。ワイバーンは倒されました、ご安心ください」
馬車の中から声がして50歳位と思われる男性が降りて来る。
「さすがは我が騎士団の精鋭達だ、頼もしい。わっ、なんだ、この魔物は?!」
「公爵様、実はワイバーンを倒したのは我らではなく、この使役された魔物です」
バッカスと呼ばれた騎士が跪きそう答える。
「なんと!そうだったのか」
そして公爵と呼ばれた紳士は辺りを見渡し私に目を止める。
「君がその魔物の調教師かね?」
「はい、そうです」
「こら!失礼だぞ公爵様に対して」
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「はい、この子はシルバーと言うのですが、散歩に来ていましてー」
「なに?王都からこんなところまで散歩だと?」
「えぇ、この子の背に乗ってくればわずかな時間で、来ることが出来ますから」
「ほう、そんなにも早いのか」
「おじい様、もう良いでしょうか?」
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「テレザか。もう大丈夫だぞ」
「まあ、大きいワンちゃん」
そう言うと女の子は馬車を降りて、シルバーに歩み寄ろうとする。
「孫のテレザだ。危ないぞ、むやみに近づくではない」
「大丈夫です、この子は大人しいのでー」
私はそう答える。
しかしそう言うスズカの背に後ろ足で立ち両肩に前足を乗せ、ガブガブと後ろから頭に噛みついている魔物を見て、騎士達はどう見ても大丈夫だとは思えなかった。
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