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第12部 産業革命
第92話 駅作り
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チリンチリン!チリンチリン!
チリンチリン!チリンチリン!
俺達は自転車に乗り、城門に着いた。
いるのはドゥメルグ公爵とアルマンさん、カトリーン、俺の4人だ。
俺達を見た城門のところにある警備所から、偉そうな人が出てくる。
「これはドゥメルグ公爵様。こんなところにどうされましたか?」
「お勤めご苦労だな。鉄道用の門と駅を作りにきたのだ」
「鉄道用の門と駅?」
「まあ、分からずともよい。エリアス、どこら辺が良いんだ」
「そうですね、ここら辺が良いと思います。人の出入りにも邪魔になりませんから」
「そうか、ならさっそく始めてくれ」
「わかりました。みなさん危ないから、さがっていてください」
城壁近くに居た人にどいてもらった。
「では行きます!」
〈〈〈〈〈 カキ~~~ン!! 〉〉〉〉〉
ガラスが割れるような、甲高い音がした。
すると厚さ1mくらいある城壁が高さ4m、幅5mくらいが切り取られたように一瞬で無くなっていた。
そして城壁の外が見えている。
「こ、これは」
ドゥメルグ公爵やそれを見ていた人たちが驚く。
俺のストレージは時空間魔法だ。
そしてカスタマイズも可能になっている。
今やったことは城壁のある空間を切取り収納しただけ。
それだけだ。
ただ生き物相手にはできない。
以前、大型魔物の首の空間を切り収納しようとしたけど駄目だった。
そんなことが出来たら大軍相手に上半身の空間を切り取るイメージをし、収納したら俺1人で大量虐殺ができることになる。
さすがにそれはないよね。
「エリアス。こ、これはどういうことだ。なにをやったのだ?」
ドゥメルグ公爵が驚いた顔をして聞いてくる。
「機関車が通れるだけの城壁を、切り取っただけですよ」
「切り取るだと…」
なにを驚いているんだ?
攻撃にも使えず、こんなことぐらいしか使えない能力なのに。
「えぇ、そうです。では次に行きます」
手を前にかざし歩く速度に合わせ、目の前の土を収容する。
排出時にストレージ内で創っておいた、枕木とレールを組み込み城壁200m手前から外まで線路を引いていく。
そして荷下ろしがしやすいように駅を創る。
線路の横に固めた鉱物を1mくらい積み上げ、幅5mくらいで長さ150mくらいの駅を創った。
屋根を付ければ無人駅の完成だ。
最後にセトラー領を開拓した時に伐採した木を使い、ストレージ内の『創生魔法』で両開きの門を作って城壁に取り付けた。
これで完成!
時間にして5分も掛かっていない。
「では城壁の外側の線路は、引きながら帰りますから」
「引きながら…」
「そうです公爵様。線路が繋がりましたら、私がまず蒸気機関車で来ますから」
そう言うと警備所の人にこのレールの上を走る大きなものが来たら、それは俺だからと言っておいた。
「では私はこれで失礼いたします。自転車は差し上げますから」
「やった~!ありがとうエリアス義兄様」
カトリーンはとても嬉しそうだった。
そして俺は自転車に乗ってエリアス商会に向かった。
* * * * *
「アルマンどう思う」
「はい、侯爵様。エリアス様は脅威です」
「お前もそう思うか」
ここはドゥメルグ公爵家の書斎だ。
エリアスが駅を作ってから別れて、チリンチリン!チリンチリン!となぜか3人でベルを鳴らしながら自転車に乗って屋敷に帰って来たのだ。
「城壁を切り取っただと。理解できるか?」
「いえ、できません。あの能力があれば城壁の防御など無きに等しいです」
「クロスボウを背負った兵士を自転車に乗らせ、敵国の街へ攻め込む。そしてエリアスのスキルで、城壁を切り取れば簡単に攻めることが出来る」
「そんなことをエリアス様が考えているとは思えませんが」
「では城壁だけではなく、それ以外にも使えたらどうする」
「どう言う事でしょうか」
「壁だけではなく人も切り取れたら、わが軍でも全滅しかねん」
「侯爵様、お忘れでしょうか?」
「何のことだ」
「エリアス様は緑竜や、ワイバーンをお一人で倒せる実力の持ち主です」
「だから可愛いマリーを嫁にやったのだ」
「その時点でエリアス様がその気になったら、我々では太刀打ちできません」
「あぁ、そ、そうであった。なにを今更、脅威を感じていたのだ。内政に目を向けている間は害はなかろう。なるべくエリアスに便宜を図ろうではないか」
同じ物事でも人によって見る角度が違えば、解釈も違う。
自分の知らない事には恐怖を感じる。
それが人だから。
チリンチリン!チリンチリン!
俺達は自転車に乗り、城門に着いた。
いるのはドゥメルグ公爵とアルマンさん、カトリーン、俺の4人だ。
俺達を見た城門のところにある警備所から、偉そうな人が出てくる。
「これはドゥメルグ公爵様。こんなところにどうされましたか?」
「お勤めご苦労だな。鉄道用の門と駅を作りにきたのだ」
「鉄道用の門と駅?」
「まあ、分からずともよい。エリアス、どこら辺が良いんだ」
「そうですね、ここら辺が良いと思います。人の出入りにも邪魔になりませんから」
「そうか、ならさっそく始めてくれ」
「わかりました。みなさん危ないから、さがっていてください」
城壁近くに居た人にどいてもらった。
「では行きます!」
〈〈〈〈〈 カキ~~~ン!! 〉〉〉〉〉
ガラスが割れるような、甲高い音がした。
すると厚さ1mくらいある城壁が高さ4m、幅5mくらいが切り取られたように一瞬で無くなっていた。
そして城壁の外が見えている。
「こ、これは」
ドゥメルグ公爵やそれを見ていた人たちが驚く。
俺のストレージは時空間魔法だ。
そしてカスタマイズも可能になっている。
今やったことは城壁のある空間を切取り収納しただけ。
それだけだ。
ただ生き物相手にはできない。
以前、大型魔物の首の空間を切り収納しようとしたけど駄目だった。
そんなことが出来たら大軍相手に上半身の空間を切り取るイメージをし、収納したら俺1人で大量虐殺ができることになる。
さすがにそれはないよね。
「エリアス。こ、これはどういうことだ。なにをやったのだ?」
ドゥメルグ公爵が驚いた顔をして聞いてくる。
「機関車が通れるだけの城壁を、切り取っただけですよ」
「切り取るだと…」
なにを驚いているんだ?
攻撃にも使えず、こんなことぐらいしか使えない能力なのに。
「えぇ、そうです。では次に行きます」
手を前にかざし歩く速度に合わせ、目の前の土を収容する。
排出時にストレージ内で創っておいた、枕木とレールを組み込み城壁200m手前から外まで線路を引いていく。
そして荷下ろしがしやすいように駅を創る。
線路の横に固めた鉱物を1mくらい積み上げ、幅5mくらいで長さ150mくらいの駅を創った。
屋根を付ければ無人駅の完成だ。
最後にセトラー領を開拓した時に伐採した木を使い、ストレージ内の『創生魔法』で両開きの門を作って城壁に取り付けた。
これで完成!
時間にして5分も掛かっていない。
「では城壁の外側の線路は、引きながら帰りますから」
「引きながら…」
「そうです公爵様。線路が繋がりましたら、私がまず蒸気機関車で来ますから」
そう言うと警備所の人にこのレールの上を走る大きなものが来たら、それは俺だからと言っておいた。
「では私はこれで失礼いたします。自転車は差し上げますから」
「やった~!ありがとうエリアス義兄様」
カトリーンはとても嬉しそうだった。
そして俺は自転車に乗ってエリアス商会に向かった。
* * * * *
「アルマンどう思う」
「はい、侯爵様。エリアス様は脅威です」
「お前もそう思うか」
ここはドゥメルグ公爵家の書斎だ。
エリアスが駅を作ってから別れて、チリンチリン!チリンチリン!となぜか3人でベルを鳴らしながら自転車に乗って屋敷に帰って来たのだ。
「城壁を切り取っただと。理解できるか?」
「いえ、できません。あの能力があれば城壁の防御など無きに等しいです」
「クロスボウを背負った兵士を自転車に乗らせ、敵国の街へ攻め込む。そしてエリアスのスキルで、城壁を切り取れば簡単に攻めることが出来る」
「そんなことをエリアス様が考えているとは思えませんが」
「では城壁だけではなく、それ以外にも使えたらどうする」
「どう言う事でしょうか」
「壁だけではなく人も切り取れたら、わが軍でも全滅しかねん」
「侯爵様、お忘れでしょうか?」
「何のことだ」
「エリアス様は緑竜や、ワイバーンをお一人で倒せる実力の持ち主です」
「だから可愛いマリーを嫁にやったのだ」
「その時点でエリアス様がその気になったら、我々では太刀打ちできません」
「あぁ、そ、そうであった。なにを今更、脅威を感じていたのだ。内政に目を向けている間は害はなかろう。なるべくエリアスに便宜を図ろうではないか」
同じ物事でも人によって見る角度が違えば、解釈も違う。
自分の知らない事には恐怖を感じる。
それが人だから。
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