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第11部 セトラーの街
第86話 猫ちゃん集め 🐱🐈
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朝、一階の食堂に集まりみんなでご飯を食べる。
別棟に住んでいるダークエルフの人達もきて、一緒に食べるのが習慣だ。
食事はダークエルフの女性陣と、侍女のナターシャさんとサブリナさんが交代で作っている。
鳥人族の女の人は火を使うのが苦手らしく、料理には参加していない。
カロリーナ達が嫁いできてから、はや5ヵ月が経った。
10月初旬にセトラー領にきて、今は3月だ。
そんなある日の朝、エルフ親子の会話が聞こえた。
女の子が母親に言った。
「ねえ、お母さん」
「なあに、マコ」
「最近、猫さんいないの」
「猫さんて?」
「毎晩、夜になるとにゃ~、にゃ~鳴いていたけど、最近は泣かないの。どこかにいったのかな?でも普段、どこを探しても猫さんなんていないのに。夜だけいるの」
「「「 ぶぅ~~!! 」」」
「汚いな。エリアスお兄ちゃん。噴き出して」
10歳のマコちゃんに怒られた。
見渡すとカロリーナとマリーは顔を赤くし下を向きいている。
そして集まっている男性陣はニヤニヤし、女性陣は恥ずかしそうにしている。
そう、カロリーナとマリーが妊娠した。
先月から、つわりが始まっている。
だから猫はいないのだ。
それは毎晩交代でしていればね。
【スキル】世界の予備知識で調べたところ、妊娠20週頃まであるらしい。
後、3~4ヵ月くらい続くのか。
特にカロリーナがつわりが酷く、煮物の臭いや湯気が不快になるようになった。
そのため、ミキサーを創り栄養補給に野菜ジュースを飲むように言ってある。
あと少しだ、頑張れカロリーナ。
そしてマリーも。
生まれるのは12月か1月くらいかな?
「猫ちゃんはその内きっとまた来るから」
お母さんが言う。
「そうかな?また来てほしいけど」
貴族は家を存続させないといけない。
だから猫ちゃんはまた来ますから。
しかし別棟に住んでいる、ダークエルフの人達にも聞こえるのか?
では同じ屋敷に住んでいるイーヴァインさん達は?
同じフロアで2部屋となりの、アナベルさんには悪いことをしたなと思う。
しばらく静かになるからね。
そう言えばカロリーナの侍女のナターシャさんは、ダークエルフのディオさんと仲が良いらしい。
マリーの侍女のサブリナさんも、何人かのダークエルフにアプローチされている。
ただ誰にするか決めかねているようだ。
良かったね。
いい出会いがあってさ。
そう言えば最近、嫁2人がダークエルフの女性5人と女子会をしているらしい。
カロリーナとマリーも街を離れ、こんな辺鄙なところに来たんだ。
気晴らしくらいないとな。
そう言えばアナベルさんも、連行されるように嫁2人に連れて行かれたな?
そんなにアナベルさんと仲良くしたかったのか?
* * * * *
「いいですか、みなさん。私達に男子が出来れば良いのですが、そうでなかった場合、また励まないといけません。ですが当分、私達はお勤めが出来ません」
カロリーナ様が話し始める。
「しかしエリアス様も殿方です。我慢してとは言えません。そこであなた方の出番です。ダークエルフの方は男性が少ないとの事情で、優れた子孫を残す目的でエリアス様の子種が欲しいと言うことですね。そして認知しなくて良いと」
「はい、そうですカロリーナ様。以前、エリアス様にお願いした時は断られましたが、私達は責任を求めません」
1人のダークエルフの女性が答える。
「あなた達はそれで良いのでしょうか?」
「はい、マリー様。それにエルフは子供ができにくくて」
「それは好都合です。ではアナベルさんはどうしますか?」
「えっ、私ですか。私は別にそんな気は…」
「隠さなくても良いですよ、アナベルさん。私達がしている時に、ドアに耳を付けてあなたが1人で…「や、やめてください。な、なんでそれを」
「それはあなたの声が聞こえるからですよ。このままで良いのですか?18歳と言えばそろそろ結婚の話がないと。でもこんな辺鄙なところにいては縁談にも恵まれません。しかし望めば侯爵の側室になれるのですよ」
(うっ、このままいったら行き遅れ。それにエリアスなら。侯爵家側室も良いな)
「わ、わかりました、マリー様。私もなります」
「よろしい。ではみなさんに覚えて頂くことがあります。いいですか!」
私はダークエルフのローザ。
カロリーナ様とマリー様はエリアス様の前で見せる、しおらしい態度とは打って変わって別人のようだ。
エリアス様の子種をもらうため、奥様方から空いている時間を見て教わっている。
他のダークエルフや人族のアナベルさん達も同じだ。
しかし人族は大変だな。
子供を作るのに48の技を覚えないといけないとか。
それに語尾に『にゃ~』を付けないと燃えないなんて。
なんでも、昼と夜のメリハリを付けるためだとか。
昼と夜のギャップがあればあるほど、エリアス様は燃えるらしい。
『ヘタレのフェチ』と、言っていたけど、どういう意味だろう。
う、うっ。
体が曲がらない…。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ご、ごめんなさい!
こんな話で1話なんて。
次話から 第三部 産業革命 が、はじまります!
宜しくお願い致します!
別棟に住んでいるダークエルフの人達もきて、一緒に食べるのが習慣だ。
食事はダークエルフの女性陣と、侍女のナターシャさんとサブリナさんが交代で作っている。
鳥人族の女の人は火を使うのが苦手らしく、料理には参加していない。
カロリーナ達が嫁いできてから、はや5ヵ月が経った。
10月初旬にセトラー領にきて、今は3月だ。
そんなある日の朝、エルフ親子の会話が聞こえた。
女の子が母親に言った。
「ねえ、お母さん」
「なあに、マコ」
「最近、猫さんいないの」
「猫さんて?」
「毎晩、夜になるとにゃ~、にゃ~鳴いていたけど、最近は泣かないの。どこかにいったのかな?でも普段、どこを探しても猫さんなんていないのに。夜だけいるの」
「「「 ぶぅ~~!! 」」」
「汚いな。エリアスお兄ちゃん。噴き出して」
10歳のマコちゃんに怒られた。
見渡すとカロリーナとマリーは顔を赤くし下を向きいている。
そして集まっている男性陣はニヤニヤし、女性陣は恥ずかしそうにしている。
そう、カロリーナとマリーが妊娠した。
先月から、つわりが始まっている。
だから猫はいないのだ。
それは毎晩交代でしていればね。
【スキル】世界の予備知識で調べたところ、妊娠20週頃まであるらしい。
後、3~4ヵ月くらい続くのか。
特にカロリーナがつわりが酷く、煮物の臭いや湯気が不快になるようになった。
そのため、ミキサーを創り栄養補給に野菜ジュースを飲むように言ってある。
あと少しだ、頑張れカロリーナ。
そしてマリーも。
生まれるのは12月か1月くらいかな?
「猫ちゃんはその内きっとまた来るから」
お母さんが言う。
「そうかな?また来てほしいけど」
貴族は家を存続させないといけない。
だから猫ちゃんはまた来ますから。
しかし別棟に住んでいる、ダークエルフの人達にも聞こえるのか?
では同じ屋敷に住んでいるイーヴァインさん達は?
同じフロアで2部屋となりの、アナベルさんには悪いことをしたなと思う。
しばらく静かになるからね。
そう言えばカロリーナの侍女のナターシャさんは、ダークエルフのディオさんと仲が良いらしい。
マリーの侍女のサブリナさんも、何人かのダークエルフにアプローチされている。
ただ誰にするか決めかねているようだ。
良かったね。
いい出会いがあってさ。
そう言えば最近、嫁2人がダークエルフの女性5人と女子会をしているらしい。
カロリーナとマリーも街を離れ、こんな辺鄙なところに来たんだ。
気晴らしくらいないとな。
そう言えばアナベルさんも、連行されるように嫁2人に連れて行かれたな?
そんなにアナベルさんと仲良くしたかったのか?
* * * * *
「いいですか、みなさん。私達に男子が出来れば良いのですが、そうでなかった場合、また励まないといけません。ですが当分、私達はお勤めが出来ません」
カロリーナ様が話し始める。
「しかしエリアス様も殿方です。我慢してとは言えません。そこであなた方の出番です。ダークエルフの方は男性が少ないとの事情で、優れた子孫を残す目的でエリアス様の子種が欲しいと言うことですね。そして認知しなくて良いと」
「はい、そうですカロリーナ様。以前、エリアス様にお願いした時は断られましたが、私達は責任を求めません」
1人のダークエルフの女性が答える。
「あなた達はそれで良いのでしょうか?」
「はい、マリー様。それにエルフは子供ができにくくて」
「それは好都合です。ではアナベルさんはどうしますか?」
「えっ、私ですか。私は別にそんな気は…」
「隠さなくても良いですよ、アナベルさん。私達がしている時に、ドアに耳を付けてあなたが1人で…「や、やめてください。な、なんでそれを」
「それはあなたの声が聞こえるからですよ。このままで良いのですか?18歳と言えばそろそろ結婚の話がないと。でもこんな辺鄙なところにいては縁談にも恵まれません。しかし望めば侯爵の側室になれるのですよ」
(うっ、このままいったら行き遅れ。それにエリアスなら。侯爵家側室も良いな)
「わ、わかりました、マリー様。私もなります」
「よろしい。ではみなさんに覚えて頂くことがあります。いいですか!」
私はダークエルフのローザ。
カロリーナ様とマリー様はエリアス様の前で見せる、しおらしい態度とは打って変わって別人のようだ。
エリアス様の子種をもらうため、奥様方から空いている時間を見て教わっている。
他のダークエルフや人族のアナベルさん達も同じだ。
しかし人族は大変だな。
子供を作るのに48の技を覚えないといけないとか。
それに語尾に『にゃ~』を付けないと燃えないなんて。
なんでも、昼と夜のメリハリを付けるためだとか。
昼と夜のギャップがあればあるほど、エリアス様は燃えるらしい。
『ヘタレのフェチ』と、言っていたけど、どういう意味だろう。
う、うっ。
体が曲がらない…。
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ご、ごめんなさい!
こんな話で1話なんて。
次話から 第三部 産業革命 が、はじまります!
宜しくお願い致します!
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