77 / 128
第10部 結婚
第77話 王都の夜は猫が鳴く 🐱
しおりを挟む
女神ゼクシーが降臨し去っていった。
その後、しばらくみんな無言だった。
一番最初に復活したのはシャルエル教の司教だった。
「愛し子様」
俺のところに来て跪く。
「やめてください。私は普通に生活したいのです。このことは司教様の胸に収めておいてください」
「わかりました、愛し子様」
「さあ、みなさん立ち上がってください」
そう言いながらみんなを立ち上がらせた。
カロリーナとマリーが俺の元へやってきた。
「エリアス様」
両手を胸の前で組みながらマリーが、うっとりとした目で俺を見る。
そして見るとカロリーナも同じように両手を胸の前で組んでいる。
この2人は似ているかもしれない。
みんな俺の周りに集まってきた。
「みなさん、今日は私達3人のために、お集まり頂いてありがとうございました」
そう挨拶し俺達は頭を下げた。
「私達もあなたと親戚になれて光栄だわ」
義母にあたるポーリーン王女が言う。
* * * * *
一通りの挨拶が終わりお開きになった。
そして結婚式の後と言えば、初夜だ。
まさか3人でと言う訳にもいかず、第一夫人のカロリーナ王女が今夜。
第二夫人のマリーお嬢様が明日だそうだ。
その夜、カロリーナが俺の部屋にやってきた。
「不束者ですが、宜しくお願い致します」
そう言って三つ指をついて挨拶をした。
誰に教わった?
ファイト!
タッグマッチが始まった。
そしていざ技を決めようとした時だ。
俺の太郎が小太郎になってしまったのだ。
「う、」
俺は焦った。
ま、まさかこんな事になろうとは。
するとカロリーナが言った。
「大丈夫です、エリアス様。先生から男性はナイーブな所があり、繊細だと聞きました。そうなった場合は女性が補うと。転生者が書いた48手も教わっております」
誰だ、その先生というのは?
女性に48手教えてどうする?
カロリーナの手が何やらゴソゴソ動く。
「ほら、でもこうすれば」
「お、おぉ~!」
これは凄い。
「ツン、ツン」
「おっ、お」
「これはどうにゃ~。ここかにゃ~?」
いつの間にか語尾が猫言葉になっていた。
キャラが変わってるぞ~!
「転生者の本には男性は語尾に『にゃ~』を付けると喜ぶと書いてありました」
誰だ書いたやつは!!
俺はカロリーナのおかげで、小太郎ちゃんから『猛君』になった。
こうして俺達は無事、朝を迎えることができた。
「エリアス様。人それぞれですから、マリー様にも伝えておきますね」
カロリーナはそう言っていた。
どういうことだ?
次の夜、マリーはカロリーナから聞いたのか、俺は寝ているだけだった。
そして、にゃ~にゃ~言いながら夜は明けた。
どうやら俺は『責められないと興奮しない』と思われたらしい。
だから「(性癖は)人それぞれですから」と言ったのか。
変態てこと?
その日から王都の夜は猫が鳴く、と噂が流れた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
読んで頂いてありがとうございます。
男女や夫婦間は色々ありますよね。
避けては通れません。
その後、しばらくみんな無言だった。
一番最初に復活したのはシャルエル教の司教だった。
「愛し子様」
俺のところに来て跪く。
「やめてください。私は普通に生活したいのです。このことは司教様の胸に収めておいてください」
「わかりました、愛し子様」
「さあ、みなさん立ち上がってください」
そう言いながらみんなを立ち上がらせた。
カロリーナとマリーが俺の元へやってきた。
「エリアス様」
両手を胸の前で組みながらマリーが、うっとりとした目で俺を見る。
そして見るとカロリーナも同じように両手を胸の前で組んでいる。
この2人は似ているかもしれない。
みんな俺の周りに集まってきた。
「みなさん、今日は私達3人のために、お集まり頂いてありがとうございました」
そう挨拶し俺達は頭を下げた。
「私達もあなたと親戚になれて光栄だわ」
義母にあたるポーリーン王女が言う。
* * * * *
一通りの挨拶が終わりお開きになった。
そして結婚式の後と言えば、初夜だ。
まさか3人でと言う訳にもいかず、第一夫人のカロリーナ王女が今夜。
第二夫人のマリーお嬢様が明日だそうだ。
その夜、カロリーナが俺の部屋にやってきた。
「不束者ですが、宜しくお願い致します」
そう言って三つ指をついて挨拶をした。
誰に教わった?
ファイト!
タッグマッチが始まった。
そしていざ技を決めようとした時だ。
俺の太郎が小太郎になってしまったのだ。
「う、」
俺は焦った。
ま、まさかこんな事になろうとは。
するとカロリーナが言った。
「大丈夫です、エリアス様。先生から男性はナイーブな所があり、繊細だと聞きました。そうなった場合は女性が補うと。転生者が書いた48手も教わっております」
誰だ、その先生というのは?
女性に48手教えてどうする?
カロリーナの手が何やらゴソゴソ動く。
「ほら、でもこうすれば」
「お、おぉ~!」
これは凄い。
「ツン、ツン」
「おっ、お」
「これはどうにゃ~。ここかにゃ~?」
いつの間にか語尾が猫言葉になっていた。
キャラが変わってるぞ~!
「転生者の本には男性は語尾に『にゃ~』を付けると喜ぶと書いてありました」
誰だ書いたやつは!!
俺はカロリーナのおかげで、小太郎ちゃんから『猛君』になった。
こうして俺達は無事、朝を迎えることができた。
「エリアス様。人それぞれですから、マリー様にも伝えておきますね」
カロリーナはそう言っていた。
どういうことだ?
次の夜、マリーはカロリーナから聞いたのか、俺は寝ているだけだった。
そして、にゃ~にゃ~言いながら夜は明けた。
どうやら俺は『責められないと興奮しない』と思われたらしい。
だから「(性癖は)人それぞれですから」と言ったのか。
変態てこと?
その日から王都の夜は猫が鳴く、と噂が流れた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
読んで頂いてありがとうございます。
男女や夫婦間は色々ありますよね。
避けては通れません。
11
お気に入りに追加
186
あなたにおすすめの小説
宝くじ当選を願って氏神様にお百度参りしていたら、異世界に行き来できるようになったので、交易してみた。
克全
ファンタジー
「アルファポリス」と「カクヨム」にも投稿しています。
2020年11月15日「カクヨム」日間異世界ファンタジーランキング91位
2020年11月20日「カクヨム」日間異世界ファンタジーランキング84位
俺のチートが凄すぎて、異世界の経済が破綻するかもしれません。
埼玉ポテチ
ファンタジー
不運な事故によって、次元の狭間に落ちた主人公は元の世界に戻る事が出来なくなります。次元の管理人と言う人物(?)から、異世界行きを勧められ、幾つかの能力を貰う事になった。
その能力が思った以上のチート能力で、もしかしたら異世界の経済を破綻させてしまうのでは無いかと戦々恐々としながらも毎日を過ごす主人公であった。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。
しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた!
今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。
そうしていると……?
※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる