【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-

ジェルミ

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第10部　結婚

第71話　結婚？

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　カロリーナ王女とお好み焼きを作った後、することがなくなってしまった。
　どうしたらいいんだ？

「エリアスはお強いと聞きましたが、どこで剣を学ばれたのですか？」
「自己流です」
「自己流ですか？自己流で強くなれるのでしょうか？」
「戦って勝てば強くなり、負ければ弱いまま死ぬだけです」
「まあ、怖い」
「ですが戦うとは生きるか死ぬかですから」
「私にはわかりません」
「それでいいと思います」
「エリアスは、もうアレンの街に帰ってしまうのですか？」
「そうですね。特に王都ですることはありませんから」
「また来ていただけると嬉しいのですが」
「そうですね」
「私、エリアスの剣技が見たいですわ」
「剣技ですか。分かりました」

　俺はストレージから槍の『グレイヴ』を出した。
　そして舞う。
　円を描き直線的に風が吹くように時には荒々しく、そして力づよく舞う。
「きれい！」
　それはまるで蝶の舞だった。

「おい、あの技を見てどう思う。わが国の騎士団に勝てる相手はいそうか？」
「なんとも言えませんが、騎士団長クラスでも相手にならないかもしれません」
「それほどか？」
「はい、かなりのレベルだと思います」
「惜しい。なんとしてでも我が国に欲しい」
「カロリーナ王女もまんざらでもないようですし、このまま王都に引き留めてはいかかでしょう？」
「引き止める理由がない」
「ではどうでしょう。騎士団と戦わせ負けたら、王都に滞在するという条件では」
「だが戦う理由がないだろう？」
「作ればいいのです」

　どうしていいのか困ってい居ると、侍女が呼びに来た。
「エリアス様。陛下がお呼びです」

　カロリーナ王女は頬を膨らませている。
　どうしたんだ？
　フグの真似か？
　マニアックすぎるぞ。

　そんなカロリーナ王女の顔を見て、俺は愛くるしいと思った。
　この世界に転移してから、そんなことを思ったことは無かった。
　俺の周りに居るのは、ほとんどが大人ばかりだ。
　そしてこんな気さくに話たこともない。
　だから14～5歳の女の子の、そんな仕草が新鮮だった。

　俺は呼ばれ王座に膝ずく。
「エリアスの強さを疑うものがいる、よって騎士団と戦い強さを示せ」
（は？なんだそれは。別に疑われてもいいのだが）
　そして有無を言わさず、騎士団の練習場に連れていかれる。
　そこには国王、シオドリク宰相、グリニス王妃様、そしてポーリーン王女、カロリーナ王女がいた。

「これよりエリアス様対、騎士団の対抗試合を行う。前に出ろ」
　そう騎士団の人が言うと、5人が前に出てきた。
　俺は事前に刃の潰した剣を持たされているが、当たれば怪我をするだろう。
　
「では始め！」
　騎士5人が俺に掛かってくる。
　俺は剣乱舞のスキルを使い倒した。
　
「では次！」
　今度は10人か！
「花吹雪！」
　花吹雪のスキルを使い倒した。
「次！」
　10人、20人、30人と増え、最後は練習場に居た500人相手となった。
「大車輪！乱舞の舞！！大回転切り！！！」
　俺は適当なスキル名を言いながら戦った。

　一体なんの意味があるんだ？

　そしてすべて倒した。
「騎士団500人に勝利したか。褒美だ、持っていけ」
　そう言いながら国王がカロリーナ王女の背中を押した。

　両手を胸の前で組み目を潤ませ、思い詰めた顔をしたカロリーナ王女はいた。

「エリアス様。末永くよろしくお願いします」

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