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第2部 味気ない世界

第10話 初仕事Ⅱ

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 15袋150kgの塩を分離し、アレックさんを呼んでもらった。

「もうできたのか、早いな」

 確認をしてもらい問題がないとのこと。
 また払いに来るのが面倒なので、先に税金の8%引いてもらった。
 手間賃:9,108,000円は現金でも支払い可能だが、商業ギルドにも口座開設が可能で、できればそちらに入れてほしいとのこと。

 それはそうだ口座に入れておろさなければ、ギルドのプール金と同じだものね。

 だからお付き合いで4,108,000円を預金し、5,000,000円は現金でもらった。

 帰り際、アレックさんが「また頼むよ。宣伝しておいてあげるから」だって。
 顔の割には良い人だよ、ほんと。
 念のため、『なごみ亭』に泊まっていることを伝えた。

 宿に帰り、ビルさんに商売として成立したことを報告。
 とても喜んでくれた。

 部屋に戻りベットで横になり考えた。
 今日一日の売上でしばらくは、働かなくても暮らせそうだ。

 一般的に月休まず30日働いて90,000円。
 これがギリギリの生活なら、その倍の180,000円なら、余裕で50ヵ月は暮らせる。
 転移した際にもらったお金の残りも、289,900円ある。聞いたところ伯爵クラスのお屋敷のメイドさんたちは、100,000円くらいで高収入て言われるとか。

 実際は働かない訳ではないが、お金に余裕があるというのは良いもんだ。

 そんなことを考えていると大聖堂の鐘が鳴った。
 12時か、忘れていた腕時計の時間を合わした。


 鐘の音で目が覚めた。
 どうやらベットで横になり、そのまま寝てしまったらしい。
 腕時計を見ると14時20分。
 鐘は20分遅れているのか。
 いや、合わした時間が合っているのかさえも分からない。

【スキル】世界の予備知識、が教えてくれる。
【時間は昼は日時計で太陽のある昼間を6等分、日が沈んだあとを6等分とした
不定時法。季節によって日の出は変わり、あくまで目安。『大体』となります。
夜は北極星ような星があり、その星の動きを見てある程度の予測を付けている。
どちらにしろ夜は寝てるから、20時くらいから日の出まで鐘は鳴らさない。
雨や曇った日は『大体』で。
ある意味、庶民は時間の感覚があり、時間の精度は問題視しない】だって。

 地球にいた時のように時間が正確なら、それに合わせて生活してるから合わないと気になる。
 だが大体しか分からないなら、それ程、気にならないし。

 待ち合わせをしてお互い相手が『大体』ならこちらが待つか、逆に遅れるかだ。
 『のどか』てことだのね。
 時計があっても意味ないかもな~。
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