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第4章 ライナルの街
第51話 報告
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「と、いうわけなんですよ」
あれから私は村に戻り村長に、依頼は完了したことを説明した。
そして現状をみせると口を開けたまま、電池が切れたのか?と思うくらい村長はしばらく動かなかった。
でしょうね。
地形が変わるくらい破壊されているんだもの。
そして私は依頼完了のサインをもらい、逃げるようにライナルの街に戻った。
「…………と、いうわけなんですよ」
私は冒険者ギルドの受付で依頼完了の報告をしている。
はい、村長に説明した内容と同じです。
「少々、お待ちください」
詳細を話すと受付にそういわれ私は待合椅子でしばらく待機していた。
「レナさん。こちらへ、どうぞ。ギルドマスターがお呼びです」
そういわれ私は二階に案内される。
数人いた冒険者たちは、『なにをやったんだ、あいつ?』という顔をしている。
まあ、そうなるわね。
トン、トン、
「はいれ」
案内の人がドアを叩くと野太い声がかえってきた。
「レナさんをお連れいたしました」
「そうか」
部屋の中に入るとそこには20歳くらいの細身の男性が立っていた。
「私がここのギルマスをやっているライナルだ。まあ座ってくれ」
ソファに促され、私は向かい合いに座った。
なんて綺麗な人だろう?
男性とも女性にも見える。
そして年齢も若いのか歳を重ねているようにも見える。
あれ?耳が尖がっていて長い?
モモンガ?
この世界はいろんな種族がいると聞いたわ。
きっとこの人は獣人なのね?
「いえ、違います。私はエロフです」
えっ、エロフ??
「エルフですよ、なんですかそれは!!」
「あっ、すみません。ついギャグネタが…」
「口に出てましたよ。まあ、いいでしょう。それでレナさん、報告を聞きましたが本当ですか?」
「えぇ、本当です」
「報告ではバビト村に着き村長に聞いた話では、依頼時は遠くにゴブリンらしい姿を時々、見かけるくらいだった。しかし最近では家畜を襲うようになって困っていたとということでしたね」
「はい。私は状況確認のため、偵察をまずしました」
「そこで見たこともない魔物がいたんですね?」
「はい、ゴブリンはギルドの魔物図鑑でみたので覚えていたのですが、ゴブリンの他にも知らない魔物がいたので確認のため確かめに近付いたのです」
「ほう、それで?」
「遠くだとよく見えないのではっきりと見える距離まで近づきました」
「勇気があるね、君は」
「えへへ、それ程でも…」
「それから?」
「魔物がオークだとわかり、引き返そうとおもったのですが魔物たちにも気づかれて…」
「で?」
「逃げようと思ったけど、洞窟から蟻の大群のよう魔物がぞろぞろと出てきて…。数も数百体どころではなくて…。その上、狼の魔物までいて…」
「落ち着いて、大丈夫だから。さあ、続けて」
「このまま村まで引き返しても村は壊滅してしまうと思って…」
「思って?」
「頑張ったら殲滅しました!」
「そこがおかしいのさ。数百体の魔物の群れを君一人でかい?」
あれから私は村に戻り村長に、依頼は完了したことを説明した。
そして現状をみせると口を開けたまま、電池が切れたのか?と思うくらい村長はしばらく動かなかった。
でしょうね。
地形が変わるくらい破壊されているんだもの。
そして私は依頼完了のサインをもらい、逃げるようにライナルの街に戻った。
「…………と、いうわけなんですよ」
私は冒険者ギルドの受付で依頼完了の報告をしている。
はい、村長に説明した内容と同じです。
「少々、お待ちください」
詳細を話すと受付にそういわれ私は待合椅子でしばらく待機していた。
「レナさん。こちらへ、どうぞ。ギルドマスターがお呼びです」
そういわれ私は二階に案内される。
数人いた冒険者たちは、『なにをやったんだ、あいつ?』という顔をしている。
まあ、そうなるわね。
トン、トン、
「はいれ」
案内の人がドアを叩くと野太い声がかえってきた。
「レナさんをお連れいたしました」
「そうか」
部屋の中に入るとそこには20歳くらいの細身の男性が立っていた。
「私がここのギルマスをやっているライナルだ。まあ座ってくれ」
ソファに促され、私は向かい合いに座った。
なんて綺麗な人だろう?
男性とも女性にも見える。
そして年齢も若いのか歳を重ねているようにも見える。
あれ?耳が尖がっていて長い?
モモンガ?
この世界はいろんな種族がいると聞いたわ。
きっとこの人は獣人なのね?
「いえ、違います。私はエロフです」
えっ、エロフ??
「エルフですよ、なんですかそれは!!」
「あっ、すみません。ついギャグネタが…」
「口に出てましたよ。まあ、いいでしょう。それでレナさん、報告を聞きましたが本当ですか?」
「えぇ、本当です」
「報告ではバビト村に着き村長に聞いた話では、依頼時は遠くにゴブリンらしい姿を時々、見かけるくらいだった。しかし最近では家畜を襲うようになって困っていたとということでしたね」
「はい。私は状況確認のため、偵察をまずしました」
「そこで見たこともない魔物がいたんですね?」
「はい、ゴブリンはギルドの魔物図鑑でみたので覚えていたのですが、ゴブリンの他にも知らない魔物がいたので確認のため確かめに近付いたのです」
「ほう、それで?」
「遠くだとよく見えないのではっきりと見える距離まで近づきました」
「勇気があるね、君は」
「えへへ、それ程でも…」
「それから?」
「魔物がオークだとわかり、引き返そうとおもったのですが魔物たちにも気づかれて…」
「で?」
「逃げようと思ったけど、洞窟から蟻の大群のよう魔物がぞろぞろと出てきて…。数も数百体どころではなくて…。その上、狼の魔物までいて…」
「落ち着いて、大丈夫だから。さあ、続けて」
「このまま村まで引き返しても村は壊滅してしまうと思って…」
「思って?」
「頑張ったら殲滅しました!」
「そこがおかしいのさ。数百体の魔物の群れを君一人でかい?」
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