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第4章 ライナルの街
第47話 バビト村
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あぁ~、眠いわ。
昨晩はついつい『創生魔法』が面白くなって、物創りに夢中になってしまった。
でも『創生魔法』は凄いわ。
私のイメージしたことを理屈や構造がわからなくても創ってくれる。
この世界に動力がないものは魔魔石で代用。
大きな動力が必要な時は、それなりの大きさの魔石が必要になるけど。
まあ、今の私には必要ないからこれでいいわ。
まさに『終わりよければ全てよし』ね。
今回、創ったのは卓上コンロと電子レンジね。
それからヤカン。
やはり温めができないと困るからね。
それから防具や剣ね。
これからは接近戦があるかもしれないから。
まずはファンタジーといえば定番のバスタードソード。
刺突と斬撃の両方が可能な刃を備えた刀剣。
握りは長く、両手で力を込めて使う。
しかも重量バランスは工夫されており、 片手で白兵戦に挑む事も可能だ。
【スキル】世界の予備知識から得た知識だけどね。
それから盾。
盾は2つ用意した。
まずは盾(バックラー)と、腰を落とせば私の体を隠せるくらいの大盾ね。
どんな攻撃でもこれで防げます、なんてね。
そしてどの武具にも今の私のレベルで、扱いできる重さに創った。
強度を出すために、『創生魔法』の『強化』と『不変』を付与しておいた。
これが効かないような相手なら…、退散!ということです。
はい~。
それから柱時計、腕時計も姿鏡も創ってみた。
おしゃれは欠かせないものね。
そこに移る私の姿はまさしく黒髪の日本人だった。
あと回復薬もかな…。
その効果がある薬草があれば、創り出すことができる。
これは人の役に立つから必要なことだと思う。
取り合えず欲しいものばかりだから、だんだんと創って行こうっと。
さてっと!
私はストレージに荷物を収納し宿屋を後にした。
城門をでた私は早速ストレージからキックボードだし走り出す。
ほう~、風が気持ちいいわね~。
バビト村まで日中歩いて一日なら、キックボードなら3時間もかからないわね。
それ~!!
私は風になるのよ~!!
あははははは!
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ささやかな柵で守られた小さな村だった。
門番の初老の男に話し掛けられる。
「あんたはなんだい?どこからきた?さっきから『あははははは!』と、遠くから聞こえていたけど」
まっ、恥ずかしい…。
「私の名はレナ。冒険者ギルドよりゴブリン討伐の依頼を受けてきました」
「ほう、こんなお嬢ちゃんが一人でかい?」
「これでもDランクですよ」
「ほう、そんな凄腕なのかい。しかし驚いたよ、ここ最近では村の街道にもでてきて、近づく人を襲うんだ。数体ならこちらでなんとかなるけど、数が多くなる前にどうにかしたいのさ」
「ゴブリン1体見たら10体はいると思え、ですね」
「あぁ、そうだ。レナさんは途中来るときゴブリンと遭遇しなかったかい?」
「えぇ、魔物には出会いませんした」
「それは運が良い。いや、レナさんの強さが魔物にも伝わって襲わなかったのかな?あははは!」
男は冗談交じりに笑う。
「さあ、疲れただろう。中へお入り」
「はい、ありがとうございます」
「ようこそ、バビト村へ」
レナは知らなかった。
キックボードからでるガラ、ガラ、という音がゴブリン達にとっては、とても「嫌な音に聞こえ」出てこなかった。
ある意味、『熊よけの鈴』のような効果がでていたのだった。
昨晩はついつい『創生魔法』が面白くなって、物創りに夢中になってしまった。
でも『創生魔法』は凄いわ。
私のイメージしたことを理屈や構造がわからなくても創ってくれる。
この世界に動力がないものは魔魔石で代用。
大きな動力が必要な時は、それなりの大きさの魔石が必要になるけど。
まあ、今の私には必要ないからこれでいいわ。
まさに『終わりよければ全てよし』ね。
今回、創ったのは卓上コンロと電子レンジね。
それからヤカン。
やはり温めができないと困るからね。
それから防具や剣ね。
これからは接近戦があるかもしれないから。
まずはファンタジーといえば定番のバスタードソード。
刺突と斬撃の両方が可能な刃を備えた刀剣。
握りは長く、両手で力を込めて使う。
しかも重量バランスは工夫されており、 片手で白兵戦に挑む事も可能だ。
【スキル】世界の予備知識から得た知識だけどね。
それから盾。
盾は2つ用意した。
まずは盾(バックラー)と、腰を落とせば私の体を隠せるくらいの大盾ね。
どんな攻撃でもこれで防げます、なんてね。
そしてどの武具にも今の私のレベルで、扱いできる重さに創った。
強度を出すために、『創生魔法』の『強化』と『不変』を付与しておいた。
これが効かないような相手なら…、退散!ということです。
はい~。
それから柱時計、腕時計も姿鏡も創ってみた。
おしゃれは欠かせないものね。
そこに移る私の姿はまさしく黒髪の日本人だった。
あと回復薬もかな…。
その効果がある薬草があれば、創り出すことができる。
これは人の役に立つから必要なことだと思う。
取り合えず欲しいものばかりだから、だんだんと創って行こうっと。
さてっと!
私はストレージに荷物を収納し宿屋を後にした。
城門をでた私は早速ストレージからキックボードだし走り出す。
ほう~、風が気持ちいいわね~。
バビト村まで日中歩いて一日なら、キックボードなら3時間もかからないわね。
それ~!!
私は風になるのよ~!!
あははははは!
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、
ささやかな柵で守られた小さな村だった。
門番の初老の男に話し掛けられる。
「あんたはなんだい?どこからきた?さっきから『あははははは!』と、遠くから聞こえていたけど」
まっ、恥ずかしい…。
「私の名はレナ。冒険者ギルドよりゴブリン討伐の依頼を受けてきました」
「ほう、こんなお嬢ちゃんが一人でかい?」
「これでもDランクですよ」
「ほう、そんな凄腕なのかい。しかし驚いたよ、ここ最近では村の街道にもでてきて、近づく人を襲うんだ。数体ならこちらでなんとかなるけど、数が多くなる前にどうにかしたいのさ」
「ゴブリン1体見たら10体はいると思え、ですね」
「あぁ、そうだ。レナさんは途中来るときゴブリンと遭遇しなかったかい?」
「えぇ、魔物には出会いませんした」
「それは運が良い。いや、レナさんの強さが魔物にも伝わって襲わなかったのかな?あははは!」
男は冗談交じりに笑う。
「さあ、疲れただろう。中へお入り」
「はい、ありがとうございます」
「ようこそ、バビト村へ」
レナは知らなかった。
キックボードからでるガラ、ガラ、という音がゴブリン達にとっては、とても「嫌な音に聞こえ」出てこなかった。
ある意味、『熊よけの鈴』のような効果がでていたのだった。
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