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第1章 始まりの物語
第11話 検証
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俺はジェニーさんに抱きかかえられ、ギュっとされている。
人の力で絞められても俺の防御力から言えば、たいしたことはないけど。
それでも意図的に絞めているのはわかる。
こんな美人に抱きしめられても、何も感じないとは悲しい…。
「では聞くけど、この子は本当はなんなのかしら?」
そこにはさっきまで笑っていた、優しいジェニーさんの顔は無かった…。
「この子とはブラッディベアがいた森で出会いました。特に害はありませんよ」
「そうなの、でも魔獣?のわりにはレベルが高いと思うけど(ギルマスの鑑定を弾いたから)」
な、なぜそれを…、さすがギルド関係の人は違うのね。
「魔獣ではありません。神獣です」
「え?神獣?!どうしてそんなことがわかるのかしら?(鑑定もできないのに)」
「この子から聞きました」
「え?神獣と話したと言うことかしら?」
「そうです。この子とは意思の疎通ができますから」
(なんですって!!可哀そうに…。仲間が目の前でやられたんだもの、精神に異常が起きても仕方ないわね)
「そ、そうよね。神獣だものお話くらいできるわよね~」
「えぇ。(ジェニーさん、急に雑な反応になったわ」
「も、もう良いわ。アンジェラも疲れているでしょうから、早く現場に行きましょうか?」
それ以降、ジェニーさんは話しかけて来なくなった。
目線が合うとなにか可哀そうな人を見る目で私を見ている気がした。
仲間がやられたんだもの、周りの人も気を使うわよね。
レオは私の肩に戻り腰に両手を当て、首を左右に振り体をゆすりながら陽気な歌を歌っている。
『デズモンドはマーケットで、手押し車を持っている♬
モリーはバンドのボーカルで♪
デズモンドがモリーに言う。
『君の顔が好きだ』♬
すると彼女は彼の手を取りながらモリーはこう言った。
オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ♫
人生は続くよ』
シューシュー、シューシュー、チチチ、チューチュー♪
プシュプシュ、プシュプシュ♬チューチュー、チューチュー、
「まあ、可愛いモモンガね。本当に歌っているみたい」
ジェニーさんが話しかけてくる。
「えぇ、歌っていますよ、レオは」
ジィ~!!
「そ、そうね。歌っているわよね。あは、あははは!!」
やはり私を見る目に憐れみがある。
どうして?
しばらく歩くとブラッディベアを倒した現場に着いた。
ブラッディベアの死体は食い荒らされ、かろうじて残っていた。
「ボロボロだけど確かにブラッディベアね」
ジェニーさんが検証をしている。
「しかしどうやって倒したのかしら?ボロボロ過ぎて検証が出来ないわ」
更に検証をすすめる。
(周りを見渡しても争った跡が、かろうじて残っているくらいだわ。
いったいどうやって…。
可愛そうにアンジェラさんは、仲間が目の前でやられて精神的に崩壊している。
モモンガにへんな格好をさせ鳴き声が『歌』だと言い張り、鳴き声に合わせリズムをとっている。
私には『チューチュー』にしか聞こえないのに。
あの時の詳細をアンジェラさんに聞いても、あの様子では要領を得ないだろう。
こうしていても、仕方がない。証拠を持ち帰ろうか)
「さあ、みんな。ブラッディベアの死体を持ち帰るわよ」
こうしてまた私達はエディト領に戻って行く。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いつも応援頂いてありがとうございます。
物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となる場合もあります。
人の力で絞められても俺の防御力から言えば、たいしたことはないけど。
それでも意図的に絞めているのはわかる。
こんな美人に抱きしめられても、何も感じないとは悲しい…。
「では聞くけど、この子は本当はなんなのかしら?」
そこにはさっきまで笑っていた、優しいジェニーさんの顔は無かった…。
「この子とはブラッディベアがいた森で出会いました。特に害はありませんよ」
「そうなの、でも魔獣?のわりにはレベルが高いと思うけど(ギルマスの鑑定を弾いたから)」
な、なぜそれを…、さすがギルド関係の人は違うのね。
「魔獣ではありません。神獣です」
「え?神獣?!どうしてそんなことがわかるのかしら?(鑑定もできないのに)」
「この子から聞きました」
「え?神獣と話したと言うことかしら?」
「そうです。この子とは意思の疎通ができますから」
(なんですって!!可哀そうに…。仲間が目の前でやられたんだもの、精神に異常が起きても仕方ないわね)
「そ、そうよね。神獣だものお話くらいできるわよね~」
「えぇ。(ジェニーさん、急に雑な反応になったわ」
「も、もう良いわ。アンジェラも疲れているでしょうから、早く現場に行きましょうか?」
それ以降、ジェニーさんは話しかけて来なくなった。
目線が合うとなにか可哀そうな人を見る目で私を見ている気がした。
仲間がやられたんだもの、周りの人も気を使うわよね。
レオは私の肩に戻り腰に両手を当て、首を左右に振り体をゆすりながら陽気な歌を歌っている。
『デズモンドはマーケットで、手押し車を持っている♬
モリーはバンドのボーカルで♪
デズモンドがモリーに言う。
『君の顔が好きだ』♬
すると彼女は彼の手を取りながらモリーはこう言った。
オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ♫
人生は続くよ』
シューシュー、シューシュー、チチチ、チューチュー♪
プシュプシュ、プシュプシュ♬チューチュー、チューチュー、
「まあ、可愛いモモンガね。本当に歌っているみたい」
ジェニーさんが話しかけてくる。
「えぇ、歌っていますよ、レオは」
ジィ~!!
「そ、そうね。歌っているわよね。あは、あははは!!」
やはり私を見る目に憐れみがある。
どうして?
しばらく歩くとブラッディベアを倒した現場に着いた。
ブラッディベアの死体は食い荒らされ、かろうじて残っていた。
「ボロボロだけど確かにブラッディベアね」
ジェニーさんが検証をしている。
「しかしどうやって倒したのかしら?ボロボロ過ぎて検証が出来ないわ」
更に検証をすすめる。
(周りを見渡しても争った跡が、かろうじて残っているくらいだわ。
いったいどうやって…。
可愛そうにアンジェラさんは、仲間が目の前でやられて精神的に崩壊している。
モモンガにへんな格好をさせ鳴き声が『歌』だと言い張り、鳴き声に合わせリズムをとっている。
私には『チューチュー』にしか聞こえないのに。
あの時の詳細をアンジェラさんに聞いても、あの様子では要領を得ないだろう。
こうしていても、仕方がない。証拠を持ち帰ろうか)
「さあ、みんな。ブラッディベアの死体を持ち帰るわよ」
こうしてまた私達はエディト領に戻って行く。
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いつも応援頂いてありがとうございます。
物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となる場合もあります。
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