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第18章 外の世界
第225話 打開策
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「 うぉ~!!やったあぁ!! 」
「 勇者様が魔物のキングを倒してくれた~!! 」
「 俺達の勝ちだ~!! 」
「 やったぞ~!!」
騎士団達の歓喜の声が響く!!
だが俺には確認することがある。
「やりましたね、エリアス様」
「まだです、ビッチェ王女。確かめることがあります」
「確かめることでしょうか?」
「えぇ、そうです。このまま森の奥に進みましょう」
「森の奥ですか?そこになにが?」
「私の思い過ごしでなければいいのですが…」
「わかりました。行きましょう」
「ありがとうございます」
俺達は騎士団長アーガスに事情を話し、更に森の奥に進むことにした。
騎士団員はキングを倒した以上はもう終わりだと思ったのだろう。
魔物の魔石採取に専念していた者が多く、騎士団員から不満の声が聞こえた。
すると騎士団長アーガスが一喝する!!
「お前達は何をしにここに来ているだ?小遣い稼ぎか?違うだろう!!」
「 わ、わかっております!! 」
「 すみませんでした!! 」
「だが気持ちもわかる、脅威が去ったのだ。仕方がない。採取用に人を半分残し後は私に続け!!」
「 わぉ~、やった~!! 」
「 さすが騎士団長!! 」
「 話が分かる~!! 」
キングには勝利したが団長補佐のコニーが死亡した。
惜しむ団員達が多く、それを盛り上げる必要があったのかもしれない。
騎士団の生存者は200人中139人、オバダリア侯爵から借り受けている騎士は50人中28人だった。
奇襲を受けた割には被害は4割に満たない。
とっさに円陣を組んで対処したのが功《こう》を奏《そう》したのだろう。
俺達は魔石採取と探索の2班に分かれ、更に森の奥に進んで行くとやはり思った通りだった。
空間が裂け瘴気が漏れ、森に広がっている。
「これななんでしょうか?エリアス様」
「ビッチェ王女様。これは私が瘴気と呼んでいる物です」
「瘴気ですか?」
「次元の綻びのような物でしょうか。ここから瘴気《しょうき》が漏れ魔素が集まり強い魔物になっていくのです。見ていてください」
そう俺は言うと綻びを指差す。
すると瘴気に魔素が集まり魔石になっていく。
「こ、これは…?!」
「魔石になった魔素は時間を掛け、段々と肉片が付き魔物になって行くようです。そして生まれた魔物は魔物同士の弱肉強食の争いの中、強いものが生き残り進化していく。これが魔物発生の原因です」
「どうしてそれを?」
「私の居た世界もそうでしたから」
「エリアス様の世界にも魔物が居たのですか?」
「えぇ、そうです」
俺はそう答えると同時にビッチェ王女は、俺がまさか『タイムトラベル』をして未来の世界から召喚されたとは思っていないようだ。
まあ召喚と言えば異世界から呼び出すと思い込んでいるようだけど。
「ではどうやって対処していたのでしょう?」
「以前提案した冒険者ギルドの設立と、次元の綻の範囲が狭くなったからでしょう」
「狭くなった?」
「えぇ、そうです」
「多分ですが世界に溜まっていた瘴気が、粗方地上に排出されそれを冒険者や騎士団で討伐し続けたからだと思います」
「どのくらいの期間なんでしょうか?」
はい、300年です!!とは言えない。
あまり詳しく答えると未来から来たことを話さないと行けなくなる。
未来から来たと知れば人はこれからのことを聞きたくなるものだ。
だけどそれでは歴史が変わってしまうから、絶対に口に出すことは出来ない。
「長い年月だと思います」
「そうですか、きっとそうなのでしょうね。ですが未来のためにここから始めないといけないのですね」
ビッチェ王女は、なにかを決心したかのような目をしている。
あぁ、そうだ。
聖魔法は使えるなら、もしかしたら出来るかもしれない。
「ビッチェ王女、伺いますが消滅魔法は使えますか?」
「はい、聖魔法の才があると言われた時に、教会で回復魔法を含めて習いました。お父様の助けになればと思い懸命に励みましたが、いくら聖魔法が使えても、女では王位継承の役にも立ちませんでした」
「ではこの機会に試してみるのはどうでしょう」
「試す?」
「あなたの聖魔法で次元の綻を塞ぐことができれば、世界を救うことになりお父上の後押しにもなるのではないでしょうか?」
「えぇ、それが可能なら、どんなに良いことか…」
「では試してみませんか?」
「はい!!」
ビッチェ王女は消滅魔法を唱える。
「我を存かすは万物の理。研磨されし孤高の光、真の覇者となりて大地を照らす!」
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish 〉〉〉〉〉〉〉
まばゆいばかりの光が辺りを照らすが、それも一瞬のことだった。
光の収まりと共に、綻はまた顔を出していた…。
「そ、そんな…」
ビッチェ王女は落胆を隠せずにいた。
「もう、もう一度よ…」
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish 〉〉〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish 〉〉〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish… 〉〉〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish…… 〉〉〉〉〉〉〉
「はあ、はあ、はあ…、」
ビッチェ王女は魔力が尽きたようで、地面に突いてしゃがみ込んでしまった。
やはりそうか。
Vanish程度の初級魔法程度では、空間を塞ぐことはできないのか。
かと言って俺の魔力をチャージしても進化はしないだろう。
なぜなら魔法はイメージができるかどうかだからだ。
今回は回復魔法のようにはいかない。
では、どうすればいいのか…?
あっ、そうだ、この時代にもゼクシーかあさんは居るはずだ。
この時代のゼクシーかあさんに会ってみよう。
なにか良い答えが見つかるかもしれない。
「 勇者様が魔物のキングを倒してくれた~!! 」
「 俺達の勝ちだ~!! 」
「 やったぞ~!!」
騎士団達の歓喜の声が響く!!
だが俺には確認することがある。
「やりましたね、エリアス様」
「まだです、ビッチェ王女。確かめることがあります」
「確かめることでしょうか?」
「えぇ、そうです。このまま森の奥に進みましょう」
「森の奥ですか?そこになにが?」
「私の思い過ごしでなければいいのですが…」
「わかりました。行きましょう」
「ありがとうございます」
俺達は騎士団長アーガスに事情を話し、更に森の奥に進むことにした。
騎士団員はキングを倒した以上はもう終わりだと思ったのだろう。
魔物の魔石採取に専念していた者が多く、騎士団員から不満の声が聞こえた。
すると騎士団長アーガスが一喝する!!
「お前達は何をしにここに来ているだ?小遣い稼ぎか?違うだろう!!」
「 わ、わかっております!! 」
「 すみませんでした!! 」
「だが気持ちもわかる、脅威が去ったのだ。仕方がない。採取用に人を半分残し後は私に続け!!」
「 わぉ~、やった~!! 」
「 さすが騎士団長!! 」
「 話が分かる~!! 」
キングには勝利したが団長補佐のコニーが死亡した。
惜しむ団員達が多く、それを盛り上げる必要があったのかもしれない。
騎士団の生存者は200人中139人、オバダリア侯爵から借り受けている騎士は50人中28人だった。
奇襲を受けた割には被害は4割に満たない。
とっさに円陣を組んで対処したのが功《こう》を奏《そう》したのだろう。
俺達は魔石採取と探索の2班に分かれ、更に森の奥に進んで行くとやはり思った通りだった。
空間が裂け瘴気が漏れ、森に広がっている。
「これななんでしょうか?エリアス様」
「ビッチェ王女様。これは私が瘴気と呼んでいる物です」
「瘴気ですか?」
「次元の綻びのような物でしょうか。ここから瘴気《しょうき》が漏れ魔素が集まり強い魔物になっていくのです。見ていてください」
そう俺は言うと綻びを指差す。
すると瘴気に魔素が集まり魔石になっていく。
「こ、これは…?!」
「魔石になった魔素は時間を掛け、段々と肉片が付き魔物になって行くようです。そして生まれた魔物は魔物同士の弱肉強食の争いの中、強いものが生き残り進化していく。これが魔物発生の原因です」
「どうしてそれを?」
「私の居た世界もそうでしたから」
「エリアス様の世界にも魔物が居たのですか?」
「えぇ、そうです」
俺はそう答えると同時にビッチェ王女は、俺がまさか『タイムトラベル』をして未来の世界から召喚されたとは思っていないようだ。
まあ召喚と言えば異世界から呼び出すと思い込んでいるようだけど。
「ではどうやって対処していたのでしょう?」
「以前提案した冒険者ギルドの設立と、次元の綻の範囲が狭くなったからでしょう」
「狭くなった?」
「えぇ、そうです」
「多分ですが世界に溜まっていた瘴気が、粗方地上に排出されそれを冒険者や騎士団で討伐し続けたからだと思います」
「どのくらいの期間なんでしょうか?」
はい、300年です!!とは言えない。
あまり詳しく答えると未来から来たことを話さないと行けなくなる。
未来から来たと知れば人はこれからのことを聞きたくなるものだ。
だけどそれでは歴史が変わってしまうから、絶対に口に出すことは出来ない。
「長い年月だと思います」
「そうですか、きっとそうなのでしょうね。ですが未来のためにここから始めないといけないのですね」
ビッチェ王女は、なにかを決心したかのような目をしている。
あぁ、そうだ。
聖魔法は使えるなら、もしかしたら出来るかもしれない。
「ビッチェ王女、伺いますが消滅魔法は使えますか?」
「はい、聖魔法の才があると言われた時に、教会で回復魔法を含めて習いました。お父様の助けになればと思い懸命に励みましたが、いくら聖魔法が使えても、女では王位継承の役にも立ちませんでした」
「ではこの機会に試してみるのはどうでしょう」
「試す?」
「あなたの聖魔法で次元の綻を塞ぐことができれば、世界を救うことになりお父上の後押しにもなるのではないでしょうか?」
「えぇ、それが可能なら、どんなに良いことか…」
「では試してみませんか?」
「はい!!」
ビッチェ王女は消滅魔法を唱える。
「我を存かすは万物の理。研磨されし孤高の光、真の覇者となりて大地を照らす!」
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish 〉〉〉〉〉〉〉
まばゆいばかりの光が辺りを照らすが、それも一瞬のことだった。
光の収まりと共に、綻はまた顔を出していた…。
「そ、そんな…」
ビッチェ王女は落胆を隠せずにいた。
「もう、もう一度よ…」
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish 〉〉〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish 〉〉〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish… 〉〉〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈〈〈 Vanish…… 〉〉〉〉〉〉〉
「はあ、はあ、はあ…、」
ビッチェ王女は魔力が尽きたようで、地面に突いてしゃがみ込んでしまった。
やはりそうか。
Vanish程度の初級魔法程度では、空間を塞ぐことはできないのか。
かと言って俺の魔力をチャージしても進化はしないだろう。
なぜなら魔法はイメージができるかどうかだからだ。
今回は回復魔法のようにはいかない。
では、どうすればいいのか…?
あっ、そうだ、この時代にもゼクシーかあさんは居るはずだ。
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なにか良い答えが見つかるかもしれない。
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