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第14章 マジスカ領
第190話 決まり事
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翌日、宿屋でくつろいでいると、デリク商会のお使いの人がやってきた。
商会にマジスカ公爵からの迎えが来ているという。
俺とエリザちゃんはこの機会に仕立てておいた服に着替えた。
俺はグレーの3ピーススーツ、エリザちゃんもグレーの袖付きワンピースだ。
セトラー国という新しい国なら礼服も自由で良いだろうと思い、アバンス紡績店で仕立ててもらった物だ。
デリク商会に向かい、マジスカ公爵家の迎えの馬車に乗りしばらく揺られる。
すると大きな門の屋敷の前で止まり、再び馬車は動き出す。
そしてまた止まる。
着いたのか?
使用人が馬車のドアを開け俺達は外にでる。
すると執事のような人とメイドが4人並んでいた。
「ようこそおいでくださました。エリアス・ドラード・セルベルト様」
エリアス・ドラード・セルベルト。
この名前はゼクシーかあさんに付けてもらった名だ。
しかしフルネームで名乗る機会はなかったからね。
国主としてマジスカ公爵家に手紙を書いた際に初めて書いた。
よかった。
事前に家名を付けておいてもらって。
応接間に案内されソファに座り、エリザちゃんと2人で待っている。
すると先ほどの執事と思われる人と、60歳くらいの男性が入ってきて目の前のソファに座る。
「私が領主テーオドル・マジスカです。後ろに控えているのが執事のジブリルです」
「お初にお目にかかります。エリアス・ドラード・セルベルトと婚約者のエリザ・シュレーダー・ファイネンです」
「ほう、ではファイネン公爵家の…」
「お嬢様です」
「そうでしたか。手紙にはセトラー国の国主様と書いてありましたが…」
「えぇ、若輩者ではございますが国主を務めております」
「貿易をされたいとも書いてありましたが」
「そうです。鉱山から採れる鉄、鋼、銀、銅、鉛などの鉱物を売りたいのです。それと海産物を取引できればと思いまして」
「アスケルの森に国が建国され、ジリヤ国が鉱山から採取される鉱物を使い製鉄に力を入れているのは噂には聞いておりますが…。しかしにわかには信じられん」
まあ、それはそうだよね。
アスケルの森と言えば貴重な資源が眠っている半面、森の奥に行けば行くほど高レベルの凶暴な大型魔獣もたくさんいる場所だ。
魔物のスタンピードが起きたら抑えることが出来ないため、どの国も領地として主張していない場所だ。
それをこんな若造が少女1人をお供に連れてきて、『アスケルの森を平定したから貿易をしたい』と言って来たら、なにを舐めたことを言っているんだ!と言われても仕方がない。
しかし俺のセトラー国には、外交官がいないから仕方がないことだよ。
まあ、これから段々と人材も揃えないとね。
「では信じて頂けるかはわかりませんが、証拠をお見せ出来ればと思います」
「証拠ですと?!」
「えぇ、そうです。庭に出ませんか?」
「庭に出ればわかると言うことですな」
「まあ、その一部は分かると思います」
「では、庭に出るとしましょうか」
そう言うと俺達は立ち上がり庭に出た。
さすがは公爵家だ。
庭の広さも野球のグラウンド6面分はありそうだ。
「では出しますね」
そう言うと俺はストレージから、鉄を含んだ鉱物を10mくらいの高さで出した。
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
俺は無意識に軽く、ジャンプした。
エリザちゃんも一拍遅れてジャンプする。
それをマジスカ公爵と、執事のジブリルさんは大きな口を開けてそれを見ている。
これではまだ足りないか、そう俺は思いもう一山鉱物を出した。
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
俺は軽くジャンプした。
エリザちゃんも一拍遅れてジャンプした。
マジスカ公爵と執事のジブリルさんは、大きな口を開けてそれを見ているだけだ。
だが何かが違う。
気づけ!!
そう俺は願いながらアスケルの森に住む倒した魔物をストレージから出していく。
鉱物と魔物。
これくらいしか証明できるものが無いからだ。
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
それに合わせてエリザちゃんがジャンプをする。
ぴょん、ぴょん、ぴょん、
しかしマジスカ公爵と執事のジブリルさんの2人は…。
まだ気づかないのか?!
これならどうだ!!
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
ぴょん、ぴょん、ぴょん、
ぴょん、ぴょん、ぴょん、
ま、まだなのか?!!
仕方がない。
おれはムキになりストレージから魔物を出し続けた。
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉
ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、
エリザちゃんは額に玉のような汗をかきながら、まるで縄跳びのようにその都度『ぴょん、ぴょん、』跳ねてくれている。
マジスカ公爵と執事のジブリルさんは、ただオロオロしながらそれを見ているだけだった。
この、わからんちんが!!
俺はストレージから、どんどん魔物を出していく。
野球のグラウンド6面分はありそうな、公爵家の庭が魔物の山に埋もれていく。
「もう、もう十分です」
「許していください!!」
マジスカ公爵と執事のジブリルさんの泣きが入った。
違う!
そこではないのだ。
そう俺は目で2人に訴える。
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ
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オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉
ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、
エリザちゃんがもう限界に近い。
瞳孔が開き焦点が定まっていない。
疲れきっているのだろう。
可哀そうに…。
跳ねる度に水色の背中まである髪が揺れる。
だがぴょん、ぴょん、は止まらない。
11歳の少女にこんな過酷な『ぴょん、ぴょん、』を続けさせるなんて…。
俺はあまりのいじらしさに、エリザちゃんへの可愛さが募った。
早く気づくんだ!!
そう心の中で俺は願った。
その時、半泣きになったマジスカ公爵が何かに気づいたようだった。
ジブリルさんに何かを言っている。
そしてその時はついに来た!!
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
ぴょん、
ぴょん、
マジスカ公爵とジブリルさんが飛んだのだ。
やった!!
そう思った途端、エリザちゃんが崩れ落ちる。
俺は駆け寄り抱き起こす。
エリザ、君の死は無駄にしないぞ!!
こうしてお約束は守られた…。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いつも応援頂いてありがとうございます。
こんなことを書くのに3日間、考えてしまいました…。
商会にマジスカ公爵からの迎えが来ているという。
俺とエリザちゃんはこの機会に仕立てておいた服に着替えた。
俺はグレーの3ピーススーツ、エリザちゃんもグレーの袖付きワンピースだ。
セトラー国という新しい国なら礼服も自由で良いだろうと思い、アバンス紡績店で仕立ててもらった物だ。
デリク商会に向かい、マジスカ公爵家の迎えの馬車に乗りしばらく揺られる。
すると大きな門の屋敷の前で止まり、再び馬車は動き出す。
そしてまた止まる。
着いたのか?
使用人が馬車のドアを開け俺達は外にでる。
すると執事のような人とメイドが4人並んでいた。
「ようこそおいでくださました。エリアス・ドラード・セルベルト様」
エリアス・ドラード・セルベルト。
この名前はゼクシーかあさんに付けてもらった名だ。
しかしフルネームで名乗る機会はなかったからね。
国主としてマジスカ公爵家に手紙を書いた際に初めて書いた。
よかった。
事前に家名を付けておいてもらって。
応接間に案内されソファに座り、エリザちゃんと2人で待っている。
すると先ほどの執事と思われる人と、60歳くらいの男性が入ってきて目の前のソファに座る。
「私が領主テーオドル・マジスカです。後ろに控えているのが執事のジブリルです」
「お初にお目にかかります。エリアス・ドラード・セルベルトと婚約者のエリザ・シュレーダー・ファイネンです」
「ほう、ではファイネン公爵家の…」
「お嬢様です」
「そうでしたか。手紙にはセトラー国の国主様と書いてありましたが…」
「えぇ、若輩者ではございますが国主を務めております」
「貿易をされたいとも書いてありましたが」
「そうです。鉱山から採れる鉄、鋼、銀、銅、鉛などの鉱物を売りたいのです。それと海産物を取引できればと思いまして」
「アスケルの森に国が建国され、ジリヤ国が鉱山から採取される鉱物を使い製鉄に力を入れているのは噂には聞いておりますが…。しかしにわかには信じられん」
まあ、それはそうだよね。
アスケルの森と言えば貴重な資源が眠っている半面、森の奥に行けば行くほど高レベルの凶暴な大型魔獣もたくさんいる場所だ。
魔物のスタンピードが起きたら抑えることが出来ないため、どの国も領地として主張していない場所だ。
それをこんな若造が少女1人をお供に連れてきて、『アスケルの森を平定したから貿易をしたい』と言って来たら、なにを舐めたことを言っているんだ!と言われても仕方がない。
しかし俺のセトラー国には、外交官がいないから仕方がないことだよ。
まあ、これから段々と人材も揃えないとね。
「では信じて頂けるかはわかりませんが、証拠をお見せ出来ればと思います」
「証拠ですと?!」
「えぇ、そうです。庭に出ませんか?」
「庭に出ればわかると言うことですな」
「まあ、その一部は分かると思います」
「では、庭に出るとしましょうか」
そう言うと俺達は立ち上がり庭に出た。
さすがは公爵家だ。
庭の広さも野球のグラウンド6面分はありそうだ。
「では出しますね」
そう言うと俺はストレージから、鉄を含んだ鉱物を10mくらいの高さで出した。
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
俺は無意識に軽く、ジャンプした。
エリザちゃんも一拍遅れてジャンプする。
それをマジスカ公爵と、執事のジブリルさんは大きな口を開けてそれを見ている。
これではまだ足りないか、そう俺は思いもう一山鉱物を出した。
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
俺は軽くジャンプした。
エリザちゃんも一拍遅れてジャンプした。
マジスカ公爵と執事のジブリルさんは、大きな口を開けてそれを見ているだけだ。
だが何かが違う。
気づけ!!
そう俺は願いながらアスケルの森に住む倒した魔物をストレージから出していく。
鉱物と魔物。
これくらいしか証明できるものが無いからだ。
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
それに合わせてエリザちゃんがジャンプをする。
ぴょん、ぴょん、ぴょん、
しかしマジスカ公爵と執事のジブリルさんの2人は…。
まだ気づかないのか?!
これならどうだ!!
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ぴょん、ぴょん、ぴょん、
ぴょん、ぴょん、ぴょん、
ま、まだなのか?!!
仕方がない。
おれはムキになりストレージから魔物を出し続けた。
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
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オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉〈 ドン!! 〉
ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、
エリザちゃんは額に玉のような汗をかきながら、まるで縄跳びのようにその都度『ぴょん、ぴょん、』跳ねてくれている。
マジスカ公爵と執事のジブリルさんは、ただオロオロしながらそれを見ているだけだった。
この、わからんちんが!!
俺はストレージから、どんどん魔物を出していく。
野球のグラウンド6面分はありそうな、公爵家の庭が魔物の山に埋もれていく。
「もう、もう十分です」
「許していください!!」
マジスカ公爵と執事のジブリルさんの泣きが入った。
違う!
そこではないのだ。
そう俺は目で2人に訴える。
オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!
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ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、
エリザちゃんがもう限界に近い。
瞳孔が開き焦点が定まっていない。
疲れきっているのだろう。
可哀そうに…。
跳ねる度に水色の背中まである髪が揺れる。
だがぴょん、ぴょん、は止まらない。
11歳の少女にこんな過酷な『ぴょん、ぴょん、』を続けさせるなんて…。
俺はあまりのいじらしさに、エリザちゃんへの可愛さが募った。
早く気づくんだ!!
そう心の中で俺は願った。
その時、半泣きになったマジスカ公爵が何かに気づいたようだった。
ジブリルさんに何かを言っている。
そしてその時はついに来た!!
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
ぴょん、
ぴょん、
マジスカ公爵とジブリルさんが飛んだのだ。
やった!!
そう思った途端、エリザちゃんが崩れ落ちる。
俺は駆け寄り抱き起こす。
エリザ、君の死は無駄にしないぞ!!
こうしてお約束は守られた…。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いつも応援頂いてありがとうございます。
こんなことを書くのに3日間、考えてしまいました…。
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目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
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これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
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