完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ

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第1章 見知らぬ街

第6話 冒険者ギルド

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 そのまま俺は冒険者ギルドに向かった。
 アレンの街は四方を山脈や森に囲まれ海がない。
 冒険者たちは魔物や魔獣の討伐依頼や薬草などを採取し、ギルドに売ることで各商店に素材が供給される。

 冒険者ギルドは街の城門近くにあった。
 スイングドアを開け中に入ると、落ち着いた時間帯なのか人がまばらだった。

 まずは受付だ。
 受付は5つあり、空いているところに向かった。
 そこには赤い髪のミディアムカットの女性がいた。

 受付は人族だけでエルフは居なかった。
 冒険者ギルドと言えば美人でエルフと相場が決まっているが、現実は違うらしい。

 お約束通りとはいかず誰かに絡まれることもなく、あっさり受付にたどりついた。

「冒険者登録をお願いします。それと魔物や魔獣の詳細、討伐方法などについて教えてもらえる範囲で構わないので知りたいですが」
「魔物や魔獣の詳細、討伐方法なら冒険者ギルドに登録すれば、資料を無料で閲覧することができますよ」
「冒険者ギルドに登録するメリットはなんでしょうか?」
「魔物や魔獣を討伐すると、買取額が5%上がります。更に身分証明にもなります」
「デメリットはあるのでしょうか?」
「そうですね。登録料5,000円かかるのと、依頼が達成できない場合、報酬の半分の違約金が取られること。一定期間依頼を受けないと資格が喪失することでしょうか」

 俺は考えた。
 魔物や魔獣の詳細は【スキル】世界の予備知識で知ることも可能だ。
 だがそもそも対象の存在自体を認識してなければ、スキルを発動することもできない。
 それなら冒険者ギルドに登録し資料閲覧すれば十分メリットがある。
 デメリットも一定期間依頼を受けないと、資格を喪失するだけだ。
「分かりました。登録します」

「ではこの用紙に記入してください。書けなければ代筆いたしますが?」
「だ、大丈夫です、書けますから」

 水晶に手を翳すんじゃないの?

 俺は獣紙皮に書いて渡した。
 名前:エリアス
 種族:人族
 年齢:15歳
 性別:男

 俺の顔を見て、えっ!て顔をした。
 年齢の事か?
 受付の人はそれを見ながら、何やらカードに書き込んでいる。
 全部、手作業かい!
 
「これは身分証明となりますので、無くさないでください。紛失されると再発行に5,000円かかりますから。また貴方が死亡された際の身分証にもなります。大切にしてください」
「分かりました」

「また当ギルドは24時間開いております。魔物が現れ討伐が必要になった場合などは、ランクによっては強制参加になることもあります」

 それから説明があり、ランクはS、A~F。
 上に行くほど難易度が高い代わりに報酬が多い。
 登録時はFランクで1つ上のEランクまでの依頼を受けることが出来る。
 失敗すると報酬の半分の違約金を払うことになるので、チームで活動する冒険者が多いとのこと。

 依頼は毎朝、壁に張り出され早いもの勝ちとなる。
 良い依頼を受けるため朝はとても混み、日が暮れる前に戻ってくるので昼間の今の時間は空いているのだそうだ。

「それと依頼を出したいのですが」

「ご依頼ですね。どのような依頼でしょう?」 
 冒険者は初めてなので、森の中の様子や魔物討伐の経験がない。
 そのため、E、Fランクの仕事でも不安があり、指導してほしい事を伝えた。

 依頼料はチームで受けてくれる人で1人に付き6,000円だった。

 受けてくれる人がいるのかは翌朝、来ればわかるはずだ。
 なるべく早く行きたいので多少は高くなるが、ギルドの人が推薦する冒険者にお願いすることにした。

 そして資料室に行き魔物や魔獣の詳細、討伐方法などが書かれた資料を読んだ。
 知力が高いせいか、スラスラと入ってくる。
 魔獣や魔物は毒があるもの以外の肉は買取可能。
 内臓系は日持ちがしないので買取不可。
 それ以外も角、骨、羽など魔物によっては高額で取引される。
 魔物は胸に魔石があり、魔道具に使われ大きさにより買取額が変わる。

 一通り資料を読み冒険者ギルドを出て、宿屋に戻った。
 あとは明日、良い冒険者が見つかるといいけど。

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 読んで頂いてありがとうございます。
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