24 / 55
第2部 外の世界
第24話 立ちふさがる者
しおりを挟む
俺はイルマちゃんを片手で抱き抱え走り出す。
「タケシ様」
「イルマ様」
メイドのイルゼさんとレーナさんが付いてくる。
イルゼさんにはお世話になったから、途中まで一緒に切り抜けようか。
「ここを切り抜けます。2人共一緒に行きましょう」
俺は振り向いて2人にそう言った。
俺はイルマちゃんを抱えていた手を降ろした。
そしてイルゼさん達と合流した。
「イルマちゃんをお願いします」
イルゼさんが驚いた顔をしている。
まあ見てて、ここからだから。
俺は走り出す。
走りながら右手をストレージの中に入れる。
そして前に立ちはだかるゴブリン群れに、左から右に振り下ろす。
俺の手には全長1.4mの大剣、クレイモアが握られていた。
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
俺は剣を振る。
左から右に、上から下に。
ただそれだけの動作でゴブリン達が舞う。
クレイモアは丈夫で重い剣だ。
その重さで、硬さで相手を叩き切る。
必要なのは力のみ。
技は二の次。
俺のスキル【一騎当4】が、生かされる時が来た。
す、凄いタケシ様。
こんなに強かったなんて。
あの重い剣を振れた時点で、何かを感じていたけど。
剣の一振りでゴブリン達が、4~5匹飛んで行く。
まさかこれほどとは。
イルマ様を守って、このまま王都まで私達と帰りましょう。
戦闘メイド、イルゼは圧倒的な力を見て心が震えた。
タケシ君、凄いわ!
こんなに強かったなんて。
それにあの大剣はなに?
私の身長くらいあるわよ。
それを振り回している。
魔族は力。
絶対的な力に従う。
彼は魔族なの?
魔力のような小手先ではなく、圧倒的な力でゴブリンの群れの中を進んで行く。
イルマは思う。
彼となら魔界に帰れるかもしれない。
来てくれるかしら?
あと少しで森の入口だ。
そこに待機している人達がいるはずだ。
森の外までは魔物は出ないと聞く。
そこまで行けば他の人も助かる。
イルゼさん達が出たのを確認したら、イルマちゃんと逃げよう。
あと少し、森が開ける。
出口だ。
ザザッ。
俺の足が止まる。
馬車や騎馬が居るはずだった場所には、血だまりになっていた。
馬は首をねじ切られたかの様に。
騎士団員は少しずつ、殺されていったかのように目を見開いて死んでいた。
そこには身長3mほどの大柄な魔物の黒い影が。
斜に構え斧をたずさえている。
燃えるような赤い眼、突き出た歯。
俺は危険を感じとっさに鑑定をした。
【スキル・鑑定】
名前:牛頭人
種族:魔物
年齢:190歳
HP 300
MP 80
攻撃力 H
防御力 I
素早さ J
知力 L
魔力 L
【スキル】
斧攻撃
牛の顔をした高レベルの魔物が待っていた。
「タケシ様」
「イルマ様」
メイドのイルゼさんとレーナさんが付いてくる。
イルゼさんにはお世話になったから、途中まで一緒に切り抜けようか。
「ここを切り抜けます。2人共一緒に行きましょう」
俺は振り向いて2人にそう言った。
俺はイルマちゃんを抱えていた手を降ろした。
そしてイルゼさん達と合流した。
「イルマちゃんをお願いします」
イルゼさんが驚いた顔をしている。
まあ見てて、ここからだから。
俺は走り出す。
走りながら右手をストレージの中に入れる。
そして前に立ちはだかるゴブリン群れに、左から右に振り下ろす。
俺の手には全長1.4mの大剣、クレイモアが握られていた。
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、ギギギギ、
俺は剣を振る。
左から右に、上から下に。
ただそれだけの動作でゴブリン達が舞う。
クレイモアは丈夫で重い剣だ。
その重さで、硬さで相手を叩き切る。
必要なのは力のみ。
技は二の次。
俺のスキル【一騎当4】が、生かされる時が来た。
す、凄いタケシ様。
こんなに強かったなんて。
あの重い剣を振れた時点で、何かを感じていたけど。
剣の一振りでゴブリン達が、4~5匹飛んで行く。
まさかこれほどとは。
イルマ様を守って、このまま王都まで私達と帰りましょう。
戦闘メイド、イルゼは圧倒的な力を見て心が震えた。
タケシ君、凄いわ!
こんなに強かったなんて。
それにあの大剣はなに?
私の身長くらいあるわよ。
それを振り回している。
魔族は力。
絶対的な力に従う。
彼は魔族なの?
魔力のような小手先ではなく、圧倒的な力でゴブリンの群れの中を進んで行く。
イルマは思う。
彼となら魔界に帰れるかもしれない。
来てくれるかしら?
あと少しで森の入口だ。
そこに待機している人達がいるはずだ。
森の外までは魔物は出ないと聞く。
そこまで行けば他の人も助かる。
イルゼさん達が出たのを確認したら、イルマちゃんと逃げよう。
あと少し、森が開ける。
出口だ。
ザザッ。
俺の足が止まる。
馬車や騎馬が居るはずだった場所には、血だまりになっていた。
馬は首をねじ切られたかの様に。
騎士団員は少しずつ、殺されていったかのように目を見開いて死んでいた。
そこには身長3mほどの大柄な魔物の黒い影が。
斜に構え斧をたずさえている。
燃えるような赤い眼、突き出た歯。
俺は危険を感じとっさに鑑定をした。
【スキル・鑑定】
名前:牛頭人
種族:魔物
年齢:190歳
HP 300
MP 80
攻撃力 H
防御力 I
素早さ J
知力 L
魔力 L
【スキル】
斧攻撃
牛の顔をした高レベルの魔物が待っていた。
0
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説
完結【清】ご都合主義で生きてます。-空間を切り取り、思ったものを創り出す。これで異世界は楽勝です-
ジェルミ
ファンタジー
社畜の村野玲奈(むらの れな)は23歳で過労死をした。
第二の人生を女神代行に誘われ異世界に転移する。
スキルは剣豪、大魔導士を提案されるが、転移してみないと役に立つのか分からない。
迷っていると想像したことを実現できる『創生魔法』を提案される。
空間を切り取り収納できる『空間魔法』。
思ったものを創り出すことができ『創生魔法』。
少女は冒険者として覇道を歩むのか、それとも魔道具師としてひっそり生きるのか?
『創生魔法』で便利な物を創り富を得ていく少女の物語。
物語はまったり、のんびりと進みます。
※カクヨム様にも掲載中です。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
追放された聖女の悠々自適な側室ライフ
白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」
平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。
そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。
そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。
「王太子殿下の仰せに従います」
(やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや)
表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。
今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。
マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃
聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
呪われた子と、家族に捨てられたけど、実は神様に祝福されてます。
光子
ファンタジー
前世、神様の手違いにより、事故で間違って死んでしまった私は、転生した次の世界で、イージーモードで過ごせるように、特別な力を神様に授けられ、生まれ変わった。
ーーー筈が、この世界で、呪われていると差別されている紅い瞳を宿して産まれてきてしまい、まさかの、呪われた子と、家族に虐められるまさかのハードモード人生に…!
8歳で遂に森に捨てられた私ーーキリアは、そこで、同じく、呪われた紅い瞳の魔法使いと出会う。
同じ境遇の紅い瞳の魔法使い達に出会い、優しく暖かな生活を送れるようになったキリアは、紅い瞳の偏見を少しでも良くしたいと思うようになる。
実は神様の祝福である紅の瞳を持って産まれ、更には、神様から特別な力をさずけられたキリアの物語。
恋愛カテゴリーからファンタジーに変更しました。混乱させてしまい、すみません。
自由にゆるーく書いていますので、暖かい目で読んで下さると嬉しいです。
勇者パーティを追放されそうになった俺は、泣いて縋って何とか残り『元のDQNに戻る事にした』どうせ俺が生きている間には滅びんだろう!
石のやっさん
ファンタジー
今度の主人公はマジで腐っている。基本悪党、だけど自分のルールあり!
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のリヒトは、とうとう勇者でありパーティリーダーのドルマンにクビを宣告されてしまう。幼馴染も全員ドルマンの物で、全員から下に見られているのが解った。
だが、意外にも主人公は馬鹿にされながらも残る道を選んだ。
『もう友達じゃ無いんだな』そう心に誓った彼は…勇者達を骨の髄までしゃぶり尽くす事を決意した。
此処迄するのか…そう思う『ざまぁ』を貴方に
前世のDQNに戻る事を決意した、暗黒面に落ちた外道魔法戦士…このざまぁは知らないうちに世界を壊す。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる