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第一章 下ごしらえ編
斯くして花を散らかし、星を迸らせて
しおりを挟む『よく知る牡羊であろうと、未知なる怪物であろうと。成長過程の眠りを妨げる事は、何人足りとも許されない』
裏の星座、「美味しそうな」食事。
プレゼントしたからには、責任もって、最後。真心詰まったパッケージまでも目で愛撫し、壁紙か。それか、待ち受けにでも。
「骨の髄まで、楽しませて差し上げましょう。ちょうどね。知り合いから、面白い物を頂いたの」
擽り、弄り、うようよ、くねくね。
真夜中の大海揺蕩い、蠢くクラゲみたい。
拷問にしては甘美で、お子様同士のじゃれ合いには、艶めかしい『ソレ』。
ぬるぬるしてて、滑りよく。
もぞもぞしてて、……女の内側のよう。
ここいらの業界、一部人類の夢。
「ゃ…、なにそれ、なにそれ! やぁ……っ♡」
———これこそ、みんな大好き、ちょっとアレな、アレである。
「大丈夫、大丈夫。薄暗い中でも分かるほど、見た目ばかりはちょっとアレでも、『物理的な』危険を及ぼすモノでは御座いませんので……。以前、お友達、サキュバスのお姉様が成人祝いにどうぞ、ってプレゼントしてくれたの」
「サ? は!?」
「そのお姉様曰く、殿方って、こういうの、お好きでしょう?」
オフィーリアは知っている。
だって前世の生で、その手の話は男性向けであろうと乙女向けであろうと、マジで死ぬその時まで死ぬほど嗜んでキタのだから。
「やっ、やだやだやだッ!!」
嫌よ嫌よも、好きの範疇なのだと。
オフィーリアは認知、知っているのだ。
なので、
「世の中、何事に置きましても、一夜一思いの勢いって大事ですよね」
「……っ♡ ぅ""ん、んんんんン———ッ♡♡!?!?」
あとは、こんな時分で、ついでと言っては何だが。
正直に申し上げて。何時しかの時代、いつの世も。浮世も常世もあの世ですらも『開発』というのは、老若男女。夢や浪漫迸る、イイ響きを孕んでいるよな……。
というコトの次第、なワケもあって。
「好きなくせして、そんなに怖がらないで。それより、心ゆくまで『我慢しないで、いっぱい甘えて』?」
「———っな、に、コレっ……♡! み、ゃあ""あ"♡ あっあっ、アッ♡♡!? ~~っ♡ だ、だ、め…これっ♡ だめぇ……っ♡♡!! ちくび、ぬちゅぬちゅ、吸って♡ おちんちん、やしゃしく、じゅぷじゅぷや~~~……ッッ♡♡ あ"っあぁあ""っ♡ じゅッじゅっ、やめ、あ~~~~~~っ♡ 取ってぇ、これ、もうとってぇ————~~~ッ♡♡!!!!」
ね?
いくら安眠妨げられ、夜這いの腹いせ。自分でイタシテおいては何だが、「これはまごう事なき、前代未聞のドスケベ」と思わざる負えなかった、オフィーリア。
前世兎も角、今生、この国における公的法律上。もうすぐ成人するとは言え、今宵夜這いしてきた相手の男はともかく。今の彼女はまだ、未成年枠である。
「はッ♡ ふっふっふっ、あ"ぁ~~~~…♡♡ あッ♡ そこ…っ、そこそこそこ、そこぉお♡♡!! おちんちん! いっ、きなりの、おちんちん、じゅぶじゅぶっらめぇてぇ♡ や、おちんちん、お腹あつい♡♡ あ♡ っ♡? あ"あっ♡♡ ぐちゅぐちゅっ、ちくびも、ちくびいっしょにちゅぱちゅぱ、らめぇっ♡♡♡!!!」
が。
この世界において、それはあくまで法律的な、建前話。
例え未成年同士であれど、両者の同意上であれば、基本「どんなプレイ」しても、健康メンタル上必要不可欠な行為。主にSub側が余程の事態に至らない限り、合法。
「いや、み""ッ…やぁ……っ♡♡」
「素敵な反応。おちんちん、じゅぶじゅぶ、お腹ぐりぐり。一緒にちくびもころころされて、気持ちいね」
「う""ぅー、ぅン~~~~~~っ♡!! ……ッ♡♡」
だが、しかし、それでも。
いくらまだ夜と呼べる時刻テンション、強制的に目覚めさせられたイラつき。
どころか、許しなく自身の腹上でモゾモゾ好き勝手されては、視界に捉えた時には既に出来上がっていた相手の熱量に中てられたのか。
ごぷっ♡
と、一瞬。色薫るイケメンの傍ら、自身の下まで、蜜の零れ出る感覚がオフィーリアを襲った。
悪魔なまでに偶然が重なり合ったSubのいかがわしい媚態に、寧ろ健全で。必然的な反応だった。
寝起きの脳内であろうと、ドーパミンが迸り、言うなれば「据え膳食わぬは淑女の恥」。
もし女でなければ、乙女でなければ、今にも襲って。目の前のご馳走に理性なく、喰いかかっていたに違いない。
それだけ先ほどから頭がボーとして、心がふわふわして。何もかも、信じられない。
……それでも、辛うじて繋ぎ留めている最後の心持ですら、この時ばかり。
(なんて…コトでしょう……。流石異世界仕様な大人?の玩具、お巡りさんでも、ジュンサーさんでもいいから。私です)
なもんだから、と。
頭に素数、心に円周率、口先には———。
「うんうん、教えてくれてエラーイ! ぬるぬるしてて気持ち悪いハズなのに、気持ちぃね。女の子みたいな声を上げながら、ぴくぴくぶるぶる震えるちくび、ちゅうちゅうバードキスされるの気持ちいね。ちゅぱちゅぱイヤラシイ水音だして、♡飛ばしながら、お口も、おちんちんも優しくなでなでされて、嬉しくて、立派な男の子なのに我慢できなくて…」
情けなくひんひん泣いちゃって、可愛い♡
「気持ちいね……?」
「あ…♡ っ♡♡ ~~~~~~~っ♡」
この世は地獄です。
相手が気持ちよさそうにする分だけ、思わずムラムラするのが生理現象なのだから。仕方ないとは言え、もう片方はただの苦行なのです。
いくら元大人であれ、元良識ある。未だ前世引き摺る人間にとって、未成年というラインは大きく。個人で楽しむだけなら、いざ知らず。産まれ育ちもこの世界の方々みたく、オープンにはなれないので……。
「昼間の行為と今の。いつものブルブル玩具と、サキュバスのお姉様がくれた今のにゅぷにゅぷひんやりスライム触手、どっちがお好き??」
「あ"っ!! やっ♡ ら、めぇ……っ♡ そこ、ばかり…は……に""、ゃ"めぇ~~~ッ♡♡!!」
だからこそ、今日も今日とて、今宵も今宵とて。オフィーリアは半覚醒状のDomとして、そんなやり場のない心と鬱憤を、自身のPlayに込めるしか道はない。
時折変わる相手ではあるが、今の男のように、その都度みんないやいやしながらも、結局は好きで、尋ねてくるのだから。世の中つまりは、「そういう仕様」なのであろう。
……と、少なくともオフィーリアは、そう認識しているし、実際していた。
「キス、きすして欲しいぃ……っ、お、ねがい♡♡」
「……だぁめ。初めての時に定めた約束事により、口吸い、口での愛撫はお互いルール違反でございましょう? 決めたからには最後まで、規則は守らなくちゃ」
そう告げれば、触手に翻弄され、あっちこっち「気持ちよく」されているレオの顔が、切なげに、今にも泣き出しそうな子供のように、歪んだ。
言葉通り、表現通り、文字通り。この顔をされると、途轍もない罪悪感に襲われるオフィーリア。
ほんとごめんて。
ビビりだけでも面倒な女だろうに、ホントごめん、としか言いようがない。
元であろうと大和撫子の貞操観念は、例え医療行為の一環に加算されようと、ダイヤモンドより丈夫で、オリハルコンより硬いのである。
———んで。
そんなこんなどうでも良い場違い思考を繰り返し、今日も今日とてイケメンの痴態、嬌声を前に、何とか心頭滅却を試みている、女の傍ら。
その一方、相方という名の被害者( )というと……。
「そ、んな口約束…っ、あッ♡ あっあっあっ、あ"~~~…っ♡♡! いぼいぼでおちんちんもぐもぐ、ち、クリトリスみたいにちくび、しこしこ転がさないでぇ~~~~っ♡♡」
その心根、本根ともかく。流石この道のプロである淫魔お姉様の一推しのアダルトグッツ。
途轍もなく空気が読めるどころか、変幻自在。相手の急所や感情を的確に感じ取り、行動を起こし。
ここまで「デキる、分かっていやがる……ッ!!」ならば、もしかしておもちゃでありながら「知能でもあるのかしら?」と、勘繰ってしまう。
前世の世界ですらアレコレとした道具が擬人化し、戦ったり、服が破けたり、ごにょごにょまでお任せな作品が仮想市場に出回っているんだ。だから魔法がある時点で、無限の可能性、開拓余地、この世界のブツって……。となって仕舞って、ね?
「こすこす、こすこす、擽った……っ、んぅ""ッ♡♡!? ~~~~~~ッ♡♡♡♡」
体の隅から隅まで洗うように にゅるにゅる♡ 弄られ、敏感な胸の飾りや終始 ぱくぱく♡
先ほどから、それはまるで声にならない悲鳴をあげるよう。切なく、いじらしく、健気なまでに開閉を繰り返す鈴口に、レオは形のいい眉を悩まし気に顰め。
一応我慢しようと思ってはいるのが、全身を激しく痙攣させ、でも、結局は耐え切れておらず。
目の前のSubは、その歳頃の男らしい首を、腰を、性器を いやいや♡ かくかく♡ ブルブルっと♡♡ 揺らしていた。
それは、もう。
もう、オフィーリアの記憶の中、知り得る中で。嘗てないほど気持ちよさそうに、上擦った嬌声をあげながら。
「じゃぁ、じゃぁ、せめて、もっと近くに……っ! ず、っとイきそうなのに、イケなくてぇ…っ♡ ひとり、こんなのっ気持ちいの、『こわい』……っ」
ぬちゅぬちゅ、吸って♡
じゅぷじゅぷ、優しくしゃぶられて♡
ぬるぬるして、気持ち悪いハズなのに。
でも……ぴくぴく、ぶるぶる♡ ちくび、ちゅうちゅう♡
ちゅぱ、ちゅぱ。
———ちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱ、ちゅぱっ、ちゅぱっ。上も、下も、ちゅうぅぅ……っ♡♡
「あ"っ、う、あ、あ""~~~~~~~~~っ♡♡!?!?!!」
「まぁ、万が一にも『ドロップ』は危険ですもんね。それ…くらいでしたら……?」
と。
周囲の音全てを打ち消すような濁音を強制的に引き出され、吸われ、舐られ。自分のであるはずの体を、隅々。
迷いなく、一糸の思い遣りすらなく、性感帯なら尚更と、我が物顔でひんやりぬるぬるした魔物もどきに弄り倒される。
それも愛おしい女の子の前で情けない、本物の女の子みたいな泣き音事を上げながら。
嘗ての自分が最も嫌悪してきたはずの水音を携えて、口も、ペニスも、ガチ泣き。ひんひん喚き散らかし、あられもない、♡乱舞。
正直。すっごく、無様であろうに♡♡
でも、それでも、それ以上に、そんなコト気にならなくなるほど、気持ちいい♡♡
「あっ、あ…♡ そこっだめダメッ♡ あっあッ、ン♡♡」
「そんなにお腹ぴくぴく、腰かくかくさせて。もしかして、媚びてらっしゃる?」
いつの間に近くに来たのか。耳元、各段近くなったオフィーリアの擽る様な吐息に、レオは思わず「ひんっ♡♡!!」と発情しきった。しかし、精通前の仔犬のような甲高い悲鳴をあげた。
そして、そんな、ただでさえ、件の触手だけでも嘗てないほど、筆舌しがたい。それこそ、正しく生き地獄のような快楽を強制的に与えられ、処理できずにいるのに。
それらに、その人外的で馴染みない蠢きに、そういった自身による振動も加わり、悪循環。
好きな女の子、オフィーリアが、ついさっきまで眠りについていた寝台で『服を脱ぎ』。
心思い寄せる女の香りに包まれた環境で、局部、性器、胸、あらゆる急所。他者に見せるべきではない、普段なら衣服で覆われた場所、見せてはいけない奥底まで、『見せて、晒して』。
「———————っ♡♡」
興奮、狂い。ここまで来れば、もやは、気が触れるどころの話ではなくなっていた。
痛みを伴わない快楽なぞ、一度でも度を過ぎれば、拷問より惨たらしい。
悪魔、無慈悲、残虐。
そういった表現が、よく似あう———『プレイ内容』に、彼は、男は、このSubは。
今のオフィーリアから見て認知し、見ては認識してしまった、レオという存在は。普段の、そのヒトとは一変し、
「う、うぅん♡ からだ、ヘんっ♡」
「………………っ」
「あたま、なか、まっしろ腰かくかく、おちんちんきもちぃの…ぉっ♡」
「 」
「やぁらぁ…♡ もう、やらぁ♡♡ きもち、いいのぉとま、ん、なぁいぃいい———……っ♡♡」
いくら元来Mっ気が強いとされるSub要素あれど、常日頃、巷で「鉄壁なガード」を誇るオフィーリアですら思わずクラっとくるほど妖艶で、生々しく。
それだけ、とんでもない熱量、音量、蕩け具合であった。
もし超弩級のシスコンを持つ身を考慮し、「万が一にも」との事。
事前に、今宵の玩具装着前に、(本来ならば楽器練習等用に習得した)防音魔法を展開していなければ、とうに兄襲来か、壁バンされているであろう、情景展開である。
例えこうして近くで改めて見ずとも、相手の。その喘ぎっぷりだけを切り取っても、馬鹿になる。
何も、
もう、何も、考えられなくなる……。
「みない、でぇ……っ♡ みられると、もっときゅんきゅんっ、体じゅうっきゅんきゅんするの、意識、しち"ゃう""ぅ♡! グ♡ ♡♡?? ッ、く、ぅんんんっ♡♡」
———が。それでも、思うのは。
きゅんきゅん悶えてるご本人様には、大変申し訳ないが。異世界、最高。
魔法、万能。
触手。の、こんにゃろうッ!!
(ばっか! じゃないの??)
そんでもって今宵のレオくんをガン見して、オフィーリアは思うのだ。
『正直な話:カミサマはあまり好きくないが、いい仕事してるこの時ばかり、万歳!!』
大変眼福です、ご馳走様です、ありがとうございます。
とな。
(……もうお前がエロゲーヒロイン枠でいいよ、色んな意味で、泣きそう……)
である。
そんな、男らしいのぶら下げてるくせに、軽率に女の子になんないで。
流石の私でも、思わずドキドキしちゃうから……。
お巡りさん、はやく。
「あ"”あ"っ♡ ひっ♡ しょくしゅぬるぬる、もうやだっ♡♡ もっ、おちんちんイジメ、ぐちゅぐちゅもぐもぐするの、もうやめてぇ~~~ッ!! …っ、——っ♡♡♡♡」
そう思いながら、今にも泣きそうなオフィーリアは、く—————っ、と目頭を押さえた。
あと、ついでに、余談ではあるが。
前世、女が死ぬ前夜。当時のオフィーリアが見ていたのは某同人サイトの『異世界快楽堕ち、気づけばヤツの虜♡』特集だったりして……。
———でなくとも、どういう経緯であろうと。元来、本来、基本的に世のDomというのは、個人差あれど。好ましいSubを庇護し、好きなSubをどんな形思いであれ支配したくなるモノなのだ。
よしよし、褒めてあげたい、とか。
何かにつれ、お世話をしたい、等とか。
そして、お仕置き……。的な……。
魔法等がない代わりに、想像力ばかり豊かで。科学・情報・映像技術の成れの果てであろう、そんな前世より、世の中には『可哀想で、可愛い』というジャンルがある。
厳密には異なるが……。それでも今生、例のとんでもコマンドを持つオフィーリアの兄が筆頭するようにDomというのは、そう本能に抗い否定しようと。結局のところ、骨の髄ではS極な野郎(?)ばかり。
なので。
「かわいい、可愛い可愛い可愛い。え、可愛い! どうしよう、今のレオくん、すぅっごく可愛い……」
ここまで来れば、可哀想通り越して、普通に感動である。
自分が自分ではなくなる感覚は嫌いだ、普通に怖いから。
……だから今までは、これまでは、それが怖くて。あと、残留思念みたいな元良識? ある大人としての乙女心が、今生の体が生まれ持つ未知の力に対し、ある種のストッパーをかけていたものの……。
オフィーリアは思った。
どれだけ呼べど、普通に手遅れ。
未だ来ていないのだから……やっぱり、もう来ないで、お巡りさん。
(来ないで)
てか、こんなイイ時にくんな、と。
嘗てないほどの想いの籠った声が、反射的に零れ。
自分の口から思わず零れ連なっては、———抜け、堕ちた。
「? んんっ♡♡??」
「嗚呼、どうしましょう……どうしよう、可愛い、思わずちゅっとしたくなる、ホントかわいい。———恥ずかしいのに、我慢できなくて、情けない自覚あるのに、でも勝てなくて。気持ちよくて」
こんな……っ、
「こんなにも恥ずかしい格好……全面的に身体を曝け出し、えっちな声上げて。上も下も、全部、いじいじされて、びくびくきゅんきゅん、きゅんきゅん、気持ちぃ気持ちいねぇ♡」
オタク。興奮すると、すぐ饒舌になる。
オフィーリアの頭の中で瞬く間に、「どうしよう」でいっぱいいっぱいになった。
「あ♡ あっ♡ お、ォ""……っ、アぁ♡ あ"…ッ、~~~~♡♡!!」
いつもの自分なら「本当に、いつもの貴方らしくもない。お互い暫く忙しくて、ここ最近、真面なプレイ消化できなかったとは言え。本当にどうしたの、こんな真夜中に」くらいの大真面目、妥当な疑問を持つような場面なのに。
深夜テンションも凄ければ、異世界の触手も凄いし、そんで何の因果からなのか、今生の自分は生まれながらのDomとキタもんだ。
嘗て画面の向こうであんだけ嗜んでいた世界が、今、目の前に……。
「もう、おめめとろとろ、綺麗なお顔をこんなにもぐちゃぐちゃにして、かわいんだから。どうしよう、どうしましょう。———『我慢しないで、もっと、もっと、いっぱい甘えて』?」
「んあ♡! ッ♡♡ さ、さっきからッき、気持ちいい、とこ♡ ばっかり…ぃ……っ♡ ぼくおとこなのに、おんにゃのこ、みたいな敏感ちくびも、おちんちん、おちんちんはじめて、こんな…っぐちゅぐちゅ、きもひいッ♡♡ あ"っ♡ あ♡♡ もう、やだ、もうだめ、イッ~~~~~~♡♡♡」
「———でも。まだいくいくしちゃ、『ダーメ』」
「ッ!? お""ッ!?!? ん"ぉ~~~~~~ッ♡♡!!!!」
その無慈悲さに、レオはピーンと腹筋と太腿に力を入れ、喉を仰け反らせることでしか、快楽を逃がすことができなかった。
いくら行為の一環ではあれど、昼間に引き続き。そして、そんでもって今宵中、体中を蝕んでいた熱。
大分前より『ストリップ』させられ、生まれて初めての『プレゼント』までさせられ。既視感ある、よくダンジョン等で見かける某魔物を模したかのような、快楽の玩具に弄り、なじり、虐められ……。
どれほどの時刻を経たのだろう♡
火照りきった身を隠す間もなく、強制的にMの形へと開脚させられてから、どれほどの。
腕も足も縛られて、全身、もどかしい力加減で、好き勝手弄られて、どれだけの。
情けない恰好、惨めな形。やっとの思いで拾い集めた快楽で、ようやく解放されそうだったのに……♡♡!!
「う""ぅ"うううううううう~~~~~ッ♡♡!!」
下品で、下劣。盛り切った獣の唸り声かのようだった。
一応、下半身や腰回りはある程度動かせるも。それでもどうせ止めどなく与え続けられる、「気持ちいいの」から逃げられず。
この、
またも、
こんな仕打ち……っ♡♡
「可愛い、いい子、いい子。よしよし」
「あッ♡ …っ♡ なんれ……ぇ、らんれ……ぇ、こんなぁ」
「こんな状態でも、我慢できて偉いね。いっぱい褒めちゃう」
「っ♡♡ はッ♡ あ"ぁ―――っ♡♡」
一度は全身可能な限り反らせ、痙攣させ、頭の中が「気持ちいい」のと「なんで、どうして、また」とでいっぱいなレオの眼は、熱を孕ませ潤むも、虚ろ。見るから、焦点が合っていなかった。
けれどやはりDomであれSubであれ変わらず、性の中心たる『本能』と『本分』には勝てないのだろう。
はじめて、こんなにほめてくれて、とてもうれしい。
びくびく
ぴくぴく♡
きゅんきゅん
きゅんきゅん♡♡
玉が競り上がり、口が開き。ようやく、溜まりきったマグマ熱を吐き出せそうだったのに、又もや台無しと。気づけば、また昼間のような地獄の渦にいた。
でも昼間と比べ、いつもと比べ、今のオフィーリアは。
今となっては男の快楽の象徴である根だけでなく、腹の奥。構造上ないハズの子宮までが芽生え、疼いて、頭が揺さぶられ、空白。
何も考えれない、回らない……。ハズ、なのに。
「♡♡ ~~~~~~……っ♡♡♡♡」
Domと交わりたい。
入れたい吐き出したい入れられたいイジメられたい例え無駄射ちになろうと子が実らずとも無茶苦茶に掻き回して掻き回されて骨の髄までお腹の奥まで全身下腹部お腹の中も、とにかく熱くて、熱くて、あつい……♡
この勢いのままあらゆる快感を貪り尽くし、好きな女の子を孕ませて♡
そして、愛するDomを、この中、腹いっぱいにシたら、どんなに『シアワセ』なのだろう♡♡
「レオ……?」
蜃気楼のような焼き切れた頭で、本能からそう思えば。
一度でも、そう考え始めると。未だ見ぬ「これから」なんて、最早どうでもよくなって———「ダメ」だった。
「…っ♡ オフィーリア、おふぃーりあぁ♡ もう、絶対、いやいやしないからぁ……っ♡」
「うん?」
ストリップさせられて、プレゼントまでさせたのだから、責任とって欲しい♡
されて、されて、いっぱいされて。
気をヤルほど意地悪されては、本当の、元来の限界。ここまで昂りクれば、本当にもう、ダメだったみたい♡♡
「可愛い子、どうしたのぉ?」
本能、本能、未練。
求め、求められ、体いっぱい、腹いっぱいに。
俺は……♡♡
———と。
その時。仄暗い空間であろうと、目の前にちかちか点滅する星を迸らせたまま、今や、今も悍ましい玩具に、強制開帳させられるがままの太腿を伝って、とうとうレオは力なくも……可能な限り、ゆっくり。
それこそ今も心配そうに覗き込んでくる藍、雄を誘い、情けを強請るような仕草、物言いで……。
「レオ?」
ぐぐっ……。
じれったい動きで腰を揺らし、
「ん♡」
ヒクッ、
ヒクッ、ヒクンッ♡
そうひく付かせながら、蜜垂らす其処を、本能、想い熱趣くまま。
別に無理強い、特段、命令されたワケでもないのに。
オフィーリア曰く「かっこいい男の子」であるはず、であるべき。少なくともこのDomの前だけでも、そうでありたかったハズの俺が。
くぱぁっ……♡
と、その文字や表記通り。一糸まとわぬイヤラシイ姿で、相手に屈服し、骨の髄まで見せ、「見せつける」かのように。
まだ誰にも。
……例え彼女と出会う前、どんな行為を強いられても。
それでも、そうであっても、未だ。まだナニにも、踏み躙られたことのない、その恥部を、ほとんど無意識に『プレゼント』。
そんな新雪つもる柔らかさを以てしても、一夜の戯れ如く悪戯に蠢く蜜壺、場所を、中を。淫らでありながら、真夏熱に浮かされた生娘みたいな顔で『アトラクト』すらシて魅せた。
「………????」
故に。
こんな一生に一度のリアルタイム、同じ空間、しかも対象者は自分。
嘗ての妄想、媒体外で垣間見れるか分からぬ奇跡的瞬間を、とてつもなく運が巡ってきていたのか。それとも、この度の人生・家庭ガチャで運を既に使い果たしていたのか。
……まぁ、今はそれのどちらにせよ、どうでもよく。
まごう事なき、リアルドスケベどころではない。
性に奔放、尚且つそれ以上に感じた、圧倒的百戦錬磨な子悪魔感。に雷が落ち。
女としての敗北。
理性の崩壊、知能の急低下。
「———————ッ!?!?」
故に、斯くして。
その様なあまりの展開。相手のスケベ度に身も心も思考回路も着いて行けず、首を傾げたまま、オフィーリアは頭上いっぱいの「?」を浮かべ散らかしたのは、不可抗力と言えよう。
そんで次の瞬間には、前世含め。これまで、この瞬間まで、例えどんな修羅場や行為場に出くわそうと、仮にも世の一公爵令嬢であるがため。
辛うじてあげなかった心の主張、声にならない悲鳴をあげたのは、言うまでもなかった。
「!?!?!? え?? エ!!!!!!!」
頭の芯まで馬鹿になり、ふわふわ、くらくらする。
全身が常世の春真っ盛りなお花畑に包まれ、身も蓋もないまま寝転がっている様な心地である。
———え?
エ!?
もしやコレがSubの体質、経験、なによりDomとの信頼関係がないと入ることができない(らしい)、『サブスペース』ってやつ????
正直その辺り、Dom的な場数を多少踏んだ今も未だよく分からぬが、それでも今、目の前。とにかく嘗てないほど とろんとろん♡ 蕩けている異世界産ハイパーイケメンに。
(在りし日の某スケートアニメ。例のロシアン美人コーチですら逃げ出しそうな、とんでもないエロスをぶつけられた気がする……)
元より、設定からしてR18仕様としか思えない異世界なだけ、ヤバヤバのヤバ。
中身はもう救いようがないので、せめて外見でも取り繕ってきたオフィーリアは、逆に泣きそうになって、普通に混乱した。
「ここいっぱい、お腹いっぱい、きもちいのぉ♡ ちょうだぁい…っ♡ もっと、ぐちゃぐちゃどろどろ汚して、熱いの……っ、『いっぱい、甘えさせて』ぇ、ぼくの、レオのなかに、くりゃさいぃいい……♡♡」
「こちとら生粋の乙女だのに、もうやめてあげてよぉ……」
まぁ、つまりの詰まるところ、この時の『オフィーリア・アストライヤ』という女を一言でまとめてしまえば、嘗てないほどの「お馬鹿さん」になったというワケである。
イかせて、イかせて♡ と言わんばかりにひく付く痴態を見せつけられるも、舌ったらず。
麻薬のような声で畳みかけられ、密壺という名の底なし沼に誘われる。
出会った頃からえっちな奴だと、思ってはいたが。
これは…流石に……。
ちょっとどころか……。
「とりあえず、タイムをください。タイム!」
いっぱい、待って?
「? やだ、今がいい! 今すぐここ、奥、いっぱいほしい……っ♡ 気持ちいのも、苦しいのも、いっっぱい♡ オフィーリアの、オフィーリアだけの女の子にしてぇっ♡♡」
「いくらこんな文化圏でもこの時代、一体どこでそんな殺し文句を……!? 可愛い、とてもえっちで、かあいいけれども、もう、私には未だ早い」
ごめんなさい、母さん父さん、ついでに大好きな兄といつもお世話になってる使用人一同の皆々様、ごめんなさい。
お巡りさん、はやく。やはり真の敵は世界で、誠のドスケベ痴漢モブオジポジは私だったようです。
常日頃の努力の末、顔には出ぬものの、内心だけでもさめざめ、おいおいおい。とうとう顔を覆ったオフィーリア。
「時期尚早、もう勘弁、堪忍して……っ」
文明開化の音と共に、思わず、どっかで聞いたことあるような台詞がまろび出る。
これぞ真の真剣必殺、エロス乱舞。ここまできて、こんなになって、もう、こればかりは冗談、洒落抜き、ガチ重傷であるからして…。
———で、正直に申せば。
正直なところを申しあげるならば、男であろうと女であろうと、人間でも虫さんでも。ここまで面と向かって蜜を垂らされてしまうと、流石に、もう……。
「ねぇ、はやくちょうらぁい♡ さっきから、ずっと、熱くてここも切なくて、気持ちいの『教えて』ほしい♡♡」
「ふぇぇ…………っ」
ただでさえ、こちとら今も目前にそびえ立つ、太くて大きくて海外系異世界仕様(知識上)熱い(らしい)アレを突っ込まれる勇気は未成年なのもあって、まだないが。
……けれども、そうであったとしても、(無駄にその手の話を嗜んでいないので)老若男女童貞処女関係なく、相手に突っ込む度胸なら、誰にも負けない自信、はある……もんだから。
あとは、その、まぁ……ね?
これ以上は美躾、ただの好奇心と普通に性欲の話になって仕舞うのだけれども……。
でも、だからこそ、思わざる負えない。
(———一体、なぜ??)
一体、なぜこの世界は、問答無用。
なんでDomなんてとんでも癖を初めから植え付けてクるくせして、この身体。少なくも今の私、オフィーリアに可愛い子を更に可愛くできる(※悪魔で大きさ、テクある場合前提の)ブツ。
確かに贅沢な話。これはこれで、最っ高ではあるが。
それでもこんな可愛い子に『おねだり』されて、その中を、奥を、いじいじ、よしよし、なでなで、色々シてあげられる。悦ばせてヤれるようなイチモツが、私にはないんだ……??
「……そこまで言われてしまえば、致し方ありませんね」
と、そこまで考えたが、のち。
オフィーリアは仕方なくイケメンの裸体に纏わりついたまま、数分前より(恐らく)電池切れ? クールタイムに凸ったような顔をしている「スライム」共にチラリ目をやり。
いつものビビりや自制心( )はどこへやら、目の前で出来上がった思わぬご馳走に、一度顔を背け「ス—————ッ」と深呼吸。
すると、
「ご期待に沿えるよう、不肖ながら誠心誠意、『全力で』頑張らせていただきます」
嘗てないほどのドキドキと、ときめき。
ニコ! と。
オフィーリアは引き攣る内心を隠す反面、天女のような笑みを作った。
それは、もう、台詞の割に「ふええん、口走っておいては何だが。私、頑張れるかしら……??」と思いながら。
でも、同時に「これで私も後に引けぬ。持ちうる知識を総動員しようと覚悟、本気というモノを出さなければ、女が廃る」と心を決めて…。
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※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
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