57 / 76
皆、知っていた!!
しおりを挟む
「俺、ですか?」
突然出て来た自分の名に驚き、話の途中にも関わらず、声を出してしまった。
そりゃあ他ならぬお2人のためなら――いやシン殿下が入るのは多少、いや……かなり不安はあるが――惜しむ気は……無い。ただし、心身の安全な範囲に限る。
しかしながら彼は一国の王子。俺よりはるかに有能な人材を呼ぶ程度、出来るのではないか? そう俺が問いかければ、こんな答えが返ってきた。
「その疑問に対する答えは3つある。1つ目は先日君から聞いた話。
どうやらあの男爵令息いうところの“ギャルゲー”に登場する人物だけ、彼のゲーム進行に影響を与えられるようだから。君を“悪役令息”って言ってたところで君も登場人物、しかも主要な立場だと推測される。
それに君がいてくれる方が、もう1人の登場人物かも知れないビート君にも話を通しやすい。是非協力をお願いしたいしね。
2つめは、一度敗北させた相手にしてやられる方が、あいつにダメージを与えられるから、だよ」
うーん……シン殿下が、とても悪い顔になっている。
見た目は背も低く頼りない印象しかないが、彼を良く知る者は絶対に敵に回すべきではないと評する。それはおおむね正しい。
でもまあ、当然か。と思った俺の視線は、自然に第2王女殿下の方に向いた。正確にはそのお顔にある、痛々しい火傷の跡に。
彼女がシン殿下に惚れきっているのは、王室関係者の間ではもはや公然とした事実だ。しかし……
まさかここまでやるほど、好きだったとは思わなかった。
自分の顔を、自らの手で醜くしても良い程とは。
その事で、愛するシン殿下にも疎んじまれる可能性も考えられる。もしかすると婚約破棄に至るかも知れない。個人ではない国を背負っているのだからあり得ることだ。
気丈に振る舞われては居ても女性だ。内心は、酷く傷付いているに違いないのに。
そんな感じに思っていた俺は、完全に他人事として捉えていた。
シン殿下から、3つ目の理由を聞くまでは。
「……君はお母君に、ご祖母殿のお話を聞いたことがあるかな?」
「俺の祖母が……聖女?」
想像すらしたことの無い事実に、あやうく耳から言葉が落ちそうになる。
……俺のばあさんが、大聖女? 確かに母さんはヤマトノ国出身で、ばあさんもそうらしいけど、まさか大聖女ご本人なんて、どう考えても無理がある。
でも、確かにばあさんの名前は、今お話の聖女と同じ、ライラだった。
俺に、ばあさんについての記憶は無い。ずっと昔に死んだと聞いていたから。
けど100年生きてたって話で大往生だったらしいから、ヤマトノ国の大聖女、って人だった可能性は捨てきれない。
とどめの事実として、……俺の歌を聴いたら幸運が舞い込む、って言うのは、歌い手“レオ”のキャッチフレーズだ。
けどそんな、俺に聖女なんて奇跡の力があるなど……。
「……すぐには信じられないだろうね」
混乱する俺に、ステラ王女が恐る恐る声をかけてくる。でも次には王族の1人の顔で、理路整然な説明をされた。
「これは根拠のない話じゃない。実は君に逢う前に、私の部下の数人に君の歌を聴いてもらったんだ。時間も分けてね。
結果、1人を覗いた全員が、体調や頭の回転の向上が見られたよ。
1人、何も変化のなかった者は、その日に買った馬券が大当たりしていた」
……なにそれ。
王女殿下の言葉に、俺の中に不満が渦巻く。いや……ラッキーな事が起きた人達に対してじゃない。
それはズバリ……歌っている当の俺に何も起こらないからだ。
何それ不公平。俺だって馬券当たりたいしミーシャさんに“計算しといて♪”ってドッサリ出される書類、秒で片付けたい! 後、たまに上級の肉食べたいとか福引きで新しい布団当てたいとか……!
ブツブツ呟いてると、周りからひそひそ声がしてきた。
「レオンってたまに、即物的になるよな……」
「やたら所帯くさいし支出に細かいし……。見た目が綺麗なぶん、中身の方向性が残念過ぎる……」
「本当に、貴族なのか? ってか実際には貴族ってあんなのなのか……?」
気がついたら半径1メートル分引かれていた。何故だ? 誰にでもある欲望だろ?
聞き返したかったがそこでミーシャさんが支配人を伴って入ってきて、打ち切りになったのだった。
「おおおお、王女殿下と……王子殿下に、おかれましてわぁ……! このようなオンボロの劇場にああああ、あしを運んでくださりこここ、こうえい……!!」
「ああ……どうぞお楽に、支配人」
入ってきた時点でカチコチだった支配人は、シン殿下とステラ王女を前にし、更にピークが来てしまったらしい。いつも好々爺とした人なのに、今は全身から冷汗が吹き出ているようだ。シン殿下も王女も苦笑を浮かべている。
「こちらが協力をお願いする立場なのですから。……と、ここで少し不思議だと思ったんですが……訊いても良いですか?」
「はっはい! ワタシで答えられるなら!!」
シャキンッと背筋を伸ばし、支配人が裏返った声で答える。
「先程の様子から、思っていたのですが……」
「なな、何を??」
シン殿下がニンマリと笑う。
次に…出て来た言葉に、驚いたのは俺の方だった。
「貴方方は、もしかして……。レオンの正体について、最初から知っていたのではありませんか?」
え?
「ど、どういう事ですか、シン殿下!?」
俺は再び声を上げてしまっていた。
――支配人が、俺の事を知っていた? 俺が“自国の王女に婚約破棄され、挙げ句家を追い出された悪役令息”って事を?
――もしそれが本当なら……何故、俺を今日までここに置いてくれてたんだ。
王女に捨てられた元貴族なんて、いっそ厄介者でしかない。
シン殿下に指摘された支配人は、しばらく目を見開いていたけど、俺が驚いているのを見るとニヤッと笑ってから、シン殿下に向き直った。
「お察しの通りです。私は以前にこの方――レオン・マクガイヤ公爵令息様のお姿を、遠目に拝見した事はありましたので。
しかし確信したのは、婚約破棄騒動の話を聞いた後でした。まさかお貴族サマが平民の姿で町中にいるとは思いませんでしたし。最初は正直、厄介だと思ってましたよ。……でもね」
と、そこで一旦言葉を切ってから、
「レオン・マクガイヤ様に関しての情報を集めたり、ここでまめに働いてくれる様子を見ていたりする内に、気が変わってきたんですよ。
王子様も王女様も、この劇場のオンボロっぷりを見ればお分かり頂けるでしょう? どうせ崖っぷちにいるんだから、気の良い兄ちゃん1人位助けてやれりゃ、餞にもなるだろうと。……そんな気持になってきたんです。
ですが、結果は逆でした。俺達が助けるんじゃなく、俺達が、このお人に助けてもらいました。だからこの劇場の関係者全員を説得したんです。彼の素性を一切、外に漏らさないようにとね」
「……ってことは、ミーシャさんも……?」
「えへへ。……ごめんね、レオン君」
驚きっぱなしの俺に、ペロ、と舌を出すミーシャさん。その側で皆もばつが悪い顔をしている。
「俺らはレオンと組む前に、じいちゃんから聞きました」
「万が一にもお国に目を付けられないよう、とにかくレオンについては何も漏らすな、って。俺らだってイヤですよ。せっかく仲間になれたのに」
そうかみんな、俺の事仲間にしてくれていたのか……!
俺を見つめる皆の優しい瞳に、じわっと目が潤みそうになった。
隠し事がバレてホッとした子共だが、皆が俺の事を、必要としてくれていたのが嬉しかった。
「お兄ちゃん、泣いてるの?」
俺を見上げて聞いてくるミヤちゃんの頭を撫でて、彼女の前にしゃがむ。
「そうだよ。……皆と出会えて良かったって思ったから」
そう言うと彼女もパッと笑顔になる。
「私も! お兄ちゃんと会えて嬉しい!」
素直な笑顔に、また目が潤みそうになった。
少し和んでいたが……。
空気を変えるようにシン殿下がすっくと立ち上がり、貫かんばかりの真剣な瞳を俺達に向けた。ピリッと場の空気が引き締まる。皆の視線が集まっているのを確認した後、彼は重々しく口を開いた。
「……で、レオンに協力してもらうことになるんですが。彼の仲間であるみなさんにも、協力をお願いしたい。……故に」
誰かがゴクッと息を飲む。一体何を言われるのか。シンと静まった室内に、凛とした声が宣言した。
「ここに“ギャルゲー主人公リベンジ作戦対策本部”を置きたいと思っている」
突然出て来た自分の名に驚き、話の途中にも関わらず、声を出してしまった。
そりゃあ他ならぬお2人のためなら――いやシン殿下が入るのは多少、いや……かなり不安はあるが――惜しむ気は……無い。ただし、心身の安全な範囲に限る。
しかしながら彼は一国の王子。俺よりはるかに有能な人材を呼ぶ程度、出来るのではないか? そう俺が問いかければ、こんな答えが返ってきた。
「その疑問に対する答えは3つある。1つ目は先日君から聞いた話。
どうやらあの男爵令息いうところの“ギャルゲー”に登場する人物だけ、彼のゲーム進行に影響を与えられるようだから。君を“悪役令息”って言ってたところで君も登場人物、しかも主要な立場だと推測される。
それに君がいてくれる方が、もう1人の登場人物かも知れないビート君にも話を通しやすい。是非協力をお願いしたいしね。
2つめは、一度敗北させた相手にしてやられる方が、あいつにダメージを与えられるから、だよ」
うーん……シン殿下が、とても悪い顔になっている。
見た目は背も低く頼りない印象しかないが、彼を良く知る者は絶対に敵に回すべきではないと評する。それはおおむね正しい。
でもまあ、当然か。と思った俺の視線は、自然に第2王女殿下の方に向いた。正確にはそのお顔にある、痛々しい火傷の跡に。
彼女がシン殿下に惚れきっているのは、王室関係者の間ではもはや公然とした事実だ。しかし……
まさかここまでやるほど、好きだったとは思わなかった。
自分の顔を、自らの手で醜くしても良い程とは。
その事で、愛するシン殿下にも疎んじまれる可能性も考えられる。もしかすると婚約破棄に至るかも知れない。個人ではない国を背負っているのだからあり得ることだ。
気丈に振る舞われては居ても女性だ。内心は、酷く傷付いているに違いないのに。
そんな感じに思っていた俺は、完全に他人事として捉えていた。
シン殿下から、3つ目の理由を聞くまでは。
「……君はお母君に、ご祖母殿のお話を聞いたことがあるかな?」
「俺の祖母が……聖女?」
想像すらしたことの無い事実に、あやうく耳から言葉が落ちそうになる。
……俺のばあさんが、大聖女? 確かに母さんはヤマトノ国出身で、ばあさんもそうらしいけど、まさか大聖女ご本人なんて、どう考えても無理がある。
でも、確かにばあさんの名前は、今お話の聖女と同じ、ライラだった。
俺に、ばあさんについての記憶は無い。ずっと昔に死んだと聞いていたから。
けど100年生きてたって話で大往生だったらしいから、ヤマトノ国の大聖女、って人だった可能性は捨てきれない。
とどめの事実として、……俺の歌を聴いたら幸運が舞い込む、って言うのは、歌い手“レオ”のキャッチフレーズだ。
けどそんな、俺に聖女なんて奇跡の力があるなど……。
「……すぐには信じられないだろうね」
混乱する俺に、ステラ王女が恐る恐る声をかけてくる。でも次には王族の1人の顔で、理路整然な説明をされた。
「これは根拠のない話じゃない。実は君に逢う前に、私の部下の数人に君の歌を聴いてもらったんだ。時間も分けてね。
結果、1人を覗いた全員が、体調や頭の回転の向上が見られたよ。
1人、何も変化のなかった者は、その日に買った馬券が大当たりしていた」
……なにそれ。
王女殿下の言葉に、俺の中に不満が渦巻く。いや……ラッキーな事が起きた人達に対してじゃない。
それはズバリ……歌っている当の俺に何も起こらないからだ。
何それ不公平。俺だって馬券当たりたいしミーシャさんに“計算しといて♪”ってドッサリ出される書類、秒で片付けたい! 後、たまに上級の肉食べたいとか福引きで新しい布団当てたいとか……!
ブツブツ呟いてると、周りからひそひそ声がしてきた。
「レオンってたまに、即物的になるよな……」
「やたら所帯くさいし支出に細かいし……。見た目が綺麗なぶん、中身の方向性が残念過ぎる……」
「本当に、貴族なのか? ってか実際には貴族ってあんなのなのか……?」
気がついたら半径1メートル分引かれていた。何故だ? 誰にでもある欲望だろ?
聞き返したかったがそこでミーシャさんが支配人を伴って入ってきて、打ち切りになったのだった。
「おおおお、王女殿下と……王子殿下に、おかれましてわぁ……! このようなオンボロの劇場にああああ、あしを運んでくださりこここ、こうえい……!!」
「ああ……どうぞお楽に、支配人」
入ってきた時点でカチコチだった支配人は、シン殿下とステラ王女を前にし、更にピークが来てしまったらしい。いつも好々爺とした人なのに、今は全身から冷汗が吹き出ているようだ。シン殿下も王女も苦笑を浮かべている。
「こちらが協力をお願いする立場なのですから。……と、ここで少し不思議だと思ったんですが……訊いても良いですか?」
「はっはい! ワタシで答えられるなら!!」
シャキンッと背筋を伸ばし、支配人が裏返った声で答える。
「先程の様子から、思っていたのですが……」
「なな、何を??」
シン殿下がニンマリと笑う。
次に…出て来た言葉に、驚いたのは俺の方だった。
「貴方方は、もしかして……。レオンの正体について、最初から知っていたのではありませんか?」
え?
「ど、どういう事ですか、シン殿下!?」
俺は再び声を上げてしまっていた。
――支配人が、俺の事を知っていた? 俺が“自国の王女に婚約破棄され、挙げ句家を追い出された悪役令息”って事を?
――もしそれが本当なら……何故、俺を今日までここに置いてくれてたんだ。
王女に捨てられた元貴族なんて、いっそ厄介者でしかない。
シン殿下に指摘された支配人は、しばらく目を見開いていたけど、俺が驚いているのを見るとニヤッと笑ってから、シン殿下に向き直った。
「お察しの通りです。私は以前にこの方――レオン・マクガイヤ公爵令息様のお姿を、遠目に拝見した事はありましたので。
しかし確信したのは、婚約破棄騒動の話を聞いた後でした。まさかお貴族サマが平民の姿で町中にいるとは思いませんでしたし。最初は正直、厄介だと思ってましたよ。……でもね」
と、そこで一旦言葉を切ってから、
「レオン・マクガイヤ様に関しての情報を集めたり、ここでまめに働いてくれる様子を見ていたりする内に、気が変わってきたんですよ。
王子様も王女様も、この劇場のオンボロっぷりを見ればお分かり頂けるでしょう? どうせ崖っぷちにいるんだから、気の良い兄ちゃん1人位助けてやれりゃ、餞にもなるだろうと。……そんな気持になってきたんです。
ですが、結果は逆でした。俺達が助けるんじゃなく、俺達が、このお人に助けてもらいました。だからこの劇場の関係者全員を説得したんです。彼の素性を一切、外に漏らさないようにとね」
「……ってことは、ミーシャさんも……?」
「えへへ。……ごめんね、レオン君」
驚きっぱなしの俺に、ペロ、と舌を出すミーシャさん。その側で皆もばつが悪い顔をしている。
「俺らはレオンと組む前に、じいちゃんから聞きました」
「万が一にもお国に目を付けられないよう、とにかくレオンについては何も漏らすな、って。俺らだってイヤですよ。せっかく仲間になれたのに」
そうかみんな、俺の事仲間にしてくれていたのか……!
俺を見つめる皆の優しい瞳に、じわっと目が潤みそうになった。
隠し事がバレてホッとした子共だが、皆が俺の事を、必要としてくれていたのが嬉しかった。
「お兄ちゃん、泣いてるの?」
俺を見上げて聞いてくるミヤちゃんの頭を撫でて、彼女の前にしゃがむ。
「そうだよ。……皆と出会えて良かったって思ったから」
そう言うと彼女もパッと笑顔になる。
「私も! お兄ちゃんと会えて嬉しい!」
素直な笑顔に、また目が潤みそうになった。
少し和んでいたが……。
空気を変えるようにシン殿下がすっくと立ち上がり、貫かんばかりの真剣な瞳を俺達に向けた。ピリッと場の空気が引き締まる。皆の視線が集まっているのを確認した後、彼は重々しく口を開いた。
「……で、レオンに協力してもらうことになるんですが。彼の仲間であるみなさんにも、協力をお願いしたい。……故に」
誰かがゴクッと息を飲む。一体何を言われるのか。シンと静まった室内に、凛とした声が宣言した。
「ここに“ギャルゲー主人公リベンジ作戦対策本部”を置きたいと思っている」
0
お気に入りに追加
93
あなたにおすすめの小説
いじめられ続けた挙げ句、三回も婚約破棄された悪役令嬢は微笑みながら言った「女神の顔も三度まで」と
鳳ナナ
恋愛
伯爵令嬢アムネジアはいじめられていた。
令嬢から。子息から。婚約者の王子から。
それでも彼女はただ微笑を浮かべて、一切の抵抗をしなかった。
そんなある日、三回目の婚約破棄を宣言されたアムネジアは、閉じていた目を見開いて言った。
「――女神の顔も三度まで、という言葉をご存知ですか?」
その言葉を皮切りに、ついにアムネジアは本性を現し、夜会は女達の修羅場と化した。
「ああ、気持ち悪い」
「お黙りなさい! この泥棒猫が!」
「言いましたよね? 助けてやる代わりに、友達料金を払えって」
飛び交う罵倒に乱れ飛ぶワイングラス。
謀略渦巻く宮廷の中で、咲き誇るは一輪の悪の華。
――出てくる令嬢、全員悪人。
※小説家になろう様でも掲載しております。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる