49 / 234
社交シーズン春①
伯爵、押し売りされる
しおりを挟む
王都でのスケジュールを消化して、シャーロットちゃんへのお土産も買って、さあオールポート領に帰ろうか、なんて話していた朝に突撃してきたのは、顔色の悪いトビーだった。
どうした? なにか悪いモンでも口にしたか? それとも、今さらオールポート領には行かないって言わんよな?
「た、助けてください、セシル様! お願いしましゆゅゅゅゅっ」
朝食の席に突入し、そのまま見事なスライディング土下座を披露したトビー。すげぇな、前世の俺だったら、一緒に謝罪行脚に行かない? と誘いたいほど素晴らしい土下座だ。
しかし、いきなり「助けて」と請われても、俺にはなんのことだがわからず、パチパチと瞬きを数回繰り返す。
「へ?」
トビーの後ろにはリタもいて、深々とこちらへ頭を下げている。
「たしゅけてくだしゃいいいいぃぃぃっ」
いや、お前、まずは涙と鼻水を拭けよ。
はっと我に返ったヴァスコとベンジャミンが二人を椅子に座らせ、温かい紅茶を淹れてやる。
俺もまだ食後のティータイム中だった。
「で、俺は誰を助ければいいんだ?」
「……セシル様、すみません。でももう、セシル様しか頼れないんですぅぅぅぅぅっ」
また泣き出しちゃったよ……。俺たちの呆れた視線に気づいたリタが説明してくれたよ。
トビーとリタが流されるままに王都にやってきて借りることになった例の店舗。知り合いもいない王都で、トビーとリタが困ったのは仕入れ先だ。
右も左もわからない王都で、店に必要な食材を売っている場所も、店舗を飾る小物や食器を売っている店すらもわからない。
そんな田舎者二人に心よく手を差し伸べてくれた人がいた。
自分たちも決して立地の良い場所ではないところで店を開き、ギリギリの生活をしているのに、トビーとリタに良品を扱う仕入先と安価でもセンスのいい品を売っている雑貨店などを紹介してくれた。
店の開店資金で持ち金が尽きると、食事を持ってきてくれたり、テーブルクロスにと布を贈ってくれたりと面倒をみてくれた。
「……優しい人たちです。どうか彼らもオールポート領で店を開かせてもらえませんか?」
「そりゃ、いいけど。せっかく王都で店を出しているのにいいのか?」
トビーとリタは元々、生まれ育った村に近い町で店を開くつもりだったから、オールポート領で店をやることに問題はないだろうけど。
「はい。それは大丈夫です。それに……お店は燃えてしまったので」
「も、燃えた?」
なんて物騒な話だ……。
トビーとリタの店は肉体労働者たちが仕事終わりに一杯やってく飲み屋街にあり、その親切な知人の店は鍛冶屋などの職人街にある。
飲食店なら職人たちは喜びそうだが、提供している商品が職人たちには合わなかった。
その店だけ周りと合わず浮いてる存在だったのを面白くないと思う職人たちは多かった。
ある日、酔ったノリで店の壁を蹴っ飛ばされ口論になり、誰かが店の置き看板に火を点け、その火が風に煽られ店が半焼。
「ギリギリでやりくりしていたので、店を直すお金もなく……恩人がそんな状態なのに、わ、私たちだけオールポート領で店を開くなんて……」
いつも心配してくれるその人たちに、破格の条件でオールポート領で店を開くことができるからとお別れの挨拶に出向いたら、この世の終わりと嘆いている恩人の姿があったと……、そりゃ泣いて助けを求めるわな。
「んー、まだ空き店舗はあるからいいけど……問題はさ、その店の商品が美味いかどうかだ。人情で助けてあげるほど伯爵領は豊かではないのでね」
元々の領民だったらいいけど、君たちはいわゆる余所者なので、俺が必要以上に贔屓するわけにはいかんのだ。
あんまりセシル・オールポートの独断が過ぎると、今までの不満が爆発して領民が暴動を起こしてしまう。
トビーとリタは互いに顔を見合わせ力強く頷くと声を合わせて断言した。
「「美味しいです!」」
その店が扱っていたのは「パン」と「タルト・パイ」だそうだ。
「職人たちにパンって不人気なのか?」
総菜パンとか好きそうだけど?
「……セシル様」
ベンジャミンのその低い声に俺はビクッと背中を震わせた。も、もしかして総菜パンとかない世界だったりした?
俺はぎゅむと口を結ぶと代わりにベンジャミンがトビーに指示を出す。
「まずは貴方たちが呑んだ条件の話を。それから出発の日程は遅らせませんから、間に合わなければ自分たちでオールポート領に来ることを了承させなさい。あとは、昼にその者たちが作ったものを審査します。厨房を貸しますから本人たちを連れてきなさい」
「パンとかだったら小麦とかバターに拘りがあるかもな。どうしてもならオールポート産じゃなくてもいいぞ」
トビーとリタは手を取り合って喜び、来たときの悲愴な表情と打って変わり、ルンルン気分で出て行った。
ちっ、リア充め。
「ヴァスコ。引き続きトビーたちみたいな料理人や不遇な目に遭っている商人がいたら、オールポート領へ行くように促してくれ。秋の社交シーズンまでにはメインストリートの空き店舗は失くしておきたい」
見栄えの問題でね。裏道や細道の店は領民が営むほうが治安的にいいかもしれないし。
ヴァスコは俺の言葉に黙って頭を下げる。隣にいるベンジャミンにはオールポート領へ帰る準備を頼む。
「貸馬車がもう一台必要になるかもしれない。トビーたちのオールポート領での借り住まいは屋敷でいいかな?」
「そうですね。いずれそれぞれの働き場所で生活するでしょうし、屋敷の使用人部屋をお貸ししましょう」
「頼む」
はーっ、まだまだ忙しいぞっ!
☆☆☆☆☆
エール、いいね!、お気に入り登録、ありがとうございます!
更新、頑張ります!
どうした? なにか悪いモンでも口にしたか? それとも、今さらオールポート領には行かないって言わんよな?
「た、助けてください、セシル様! お願いしましゆゅゅゅゅっ」
朝食の席に突入し、そのまま見事なスライディング土下座を披露したトビー。すげぇな、前世の俺だったら、一緒に謝罪行脚に行かない? と誘いたいほど素晴らしい土下座だ。
しかし、いきなり「助けて」と請われても、俺にはなんのことだがわからず、パチパチと瞬きを数回繰り返す。
「へ?」
トビーの後ろにはリタもいて、深々とこちらへ頭を下げている。
「たしゅけてくだしゃいいいいぃぃぃっ」
いや、お前、まずは涙と鼻水を拭けよ。
はっと我に返ったヴァスコとベンジャミンが二人を椅子に座らせ、温かい紅茶を淹れてやる。
俺もまだ食後のティータイム中だった。
「で、俺は誰を助ければいいんだ?」
「……セシル様、すみません。でももう、セシル様しか頼れないんですぅぅぅぅぅっ」
また泣き出しちゃったよ……。俺たちの呆れた視線に気づいたリタが説明してくれたよ。
トビーとリタが流されるままに王都にやってきて借りることになった例の店舗。知り合いもいない王都で、トビーとリタが困ったのは仕入れ先だ。
右も左もわからない王都で、店に必要な食材を売っている場所も、店舗を飾る小物や食器を売っている店すらもわからない。
そんな田舎者二人に心よく手を差し伸べてくれた人がいた。
自分たちも決して立地の良い場所ではないところで店を開き、ギリギリの生活をしているのに、トビーとリタに良品を扱う仕入先と安価でもセンスのいい品を売っている雑貨店などを紹介してくれた。
店の開店資金で持ち金が尽きると、食事を持ってきてくれたり、テーブルクロスにと布を贈ってくれたりと面倒をみてくれた。
「……優しい人たちです。どうか彼らもオールポート領で店を開かせてもらえませんか?」
「そりゃ、いいけど。せっかく王都で店を出しているのにいいのか?」
トビーとリタは元々、生まれ育った村に近い町で店を開くつもりだったから、オールポート領で店をやることに問題はないだろうけど。
「はい。それは大丈夫です。それに……お店は燃えてしまったので」
「も、燃えた?」
なんて物騒な話だ……。
トビーとリタの店は肉体労働者たちが仕事終わりに一杯やってく飲み屋街にあり、その親切な知人の店は鍛冶屋などの職人街にある。
飲食店なら職人たちは喜びそうだが、提供している商品が職人たちには合わなかった。
その店だけ周りと合わず浮いてる存在だったのを面白くないと思う職人たちは多かった。
ある日、酔ったノリで店の壁を蹴っ飛ばされ口論になり、誰かが店の置き看板に火を点け、その火が風に煽られ店が半焼。
「ギリギリでやりくりしていたので、店を直すお金もなく……恩人がそんな状態なのに、わ、私たちだけオールポート領で店を開くなんて……」
いつも心配してくれるその人たちに、破格の条件でオールポート領で店を開くことができるからとお別れの挨拶に出向いたら、この世の終わりと嘆いている恩人の姿があったと……、そりゃ泣いて助けを求めるわな。
「んー、まだ空き店舗はあるからいいけど……問題はさ、その店の商品が美味いかどうかだ。人情で助けてあげるほど伯爵領は豊かではないのでね」
元々の領民だったらいいけど、君たちはいわゆる余所者なので、俺が必要以上に贔屓するわけにはいかんのだ。
あんまりセシル・オールポートの独断が過ぎると、今までの不満が爆発して領民が暴動を起こしてしまう。
トビーとリタは互いに顔を見合わせ力強く頷くと声を合わせて断言した。
「「美味しいです!」」
その店が扱っていたのは「パン」と「タルト・パイ」だそうだ。
「職人たちにパンって不人気なのか?」
総菜パンとか好きそうだけど?
「……セシル様」
ベンジャミンのその低い声に俺はビクッと背中を震わせた。も、もしかして総菜パンとかない世界だったりした?
俺はぎゅむと口を結ぶと代わりにベンジャミンがトビーに指示を出す。
「まずは貴方たちが呑んだ条件の話を。それから出発の日程は遅らせませんから、間に合わなければ自分たちでオールポート領に来ることを了承させなさい。あとは、昼にその者たちが作ったものを審査します。厨房を貸しますから本人たちを連れてきなさい」
「パンとかだったら小麦とかバターに拘りがあるかもな。どうしてもならオールポート産じゃなくてもいいぞ」
トビーとリタは手を取り合って喜び、来たときの悲愴な表情と打って変わり、ルンルン気分で出て行った。
ちっ、リア充め。
「ヴァスコ。引き続きトビーたちみたいな料理人や不遇な目に遭っている商人がいたら、オールポート領へ行くように促してくれ。秋の社交シーズンまでにはメインストリートの空き店舗は失くしておきたい」
見栄えの問題でね。裏道や細道の店は領民が営むほうが治安的にいいかもしれないし。
ヴァスコは俺の言葉に黙って頭を下げる。隣にいるベンジャミンにはオールポート領へ帰る準備を頼む。
「貸馬車がもう一台必要になるかもしれない。トビーたちのオールポート領での借り住まいは屋敷でいいかな?」
「そうですね。いずれそれぞれの働き場所で生活するでしょうし、屋敷の使用人部屋をお貸ししましょう」
「頼む」
はーっ、まだまだ忙しいぞっ!
☆☆☆☆☆
エール、いいね!、お気に入り登録、ありがとうございます!
更新、頑張ります!
837
あなたにおすすめの小説
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!
ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。
ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。
これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。
ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!?
ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19)
公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年BLです。
【新版】転生悪役モブは溺愛されんでいいので死にたくない!
煮卵
BL
ゲーム会社に勤めていた俺はゲームの世界の『婚約破棄』イベントの混乱で殺されてしまうモブに転生した。
処刑の原因となる婚約破棄を避けるべく王子に友人として接近。
なんか数ヶ月おきに繰り返される「恋人や出会いのためのお祭り」をできる限り第二皇子と過ごし、
婚約破棄の原因となる主人公と出会うきっかけを徹底的に排除する。
最近では監視をつけるまでもなくいつも一緒にいたいと言い出すようになった・・・
やんごとなき血筋のハンサムな王子様を淑女たちから遠ざけ男の俺とばかり過ごすように
仕向けるのはちょっと申し訳ない気もしたが、俺の運命のためだ。仕方あるまい。
クレバーな立ち振る舞いにより、俺の死亡フラグは完全に回避された・・・
と思ったら、婚約の儀の当日、「私には思い人がいるのです」
と言いやがる!一体誰だ!?
その日の夜、俺はゲームの告白イベントがある薔薇園に呼び出されて・・・
ーーーーーーーー
この作品は以前投稿した「転生悪役モブは溺愛されんで良いので死にたくない!」に
加筆修正を加えたものです。
リュシアンの転生前の設定や主人公二人の出会いのシーンを追加し、
あまり描けていなかったキャラクターのシーンを追加しています。
展開が少し変わっていますので新しい小説として投稿しています。
続編出ました
転生悪役令嬢は溺愛されんでいいので推しカプを見守りたい! https://www.alphapolis.co.jp/novel/687110240/826989668
ーーーー
校正・文体の調整に生成AIを利用しています。
【完結】我が兄は生徒会長である!
tomoe97
BL
冷徹•無表情•無愛想だけど眉目秀麗、成績優秀、運動神経まで抜群(噂)の学園一の美男子こと生徒会長・葉山凌。
名門私立、全寮制男子校の生徒会長というだけあって色んな意味で生徒から一目も二目も置かれる存在。
そんな彼には「推し」がいる。
それは風紀委員長の神城修哉。彼は誰にでも人当たりがよく、仕事も早い。喧嘩の現場を抑えることもあるので腕っぷしもつよい。
実は生徒会長・葉山凌はコミュ症でビジュアルと家柄、風格だけでここまで上り詰めた、エセカリスマ。実際はメソメソ泣いてばかりなので、本物のカリスマに憧れている。
終始彼の弟である生徒会補佐の観察記録調で語る、推し活と片思いの間で揺れる青春恋模様。
本編完結。番外編(after story)でその後の話や過去話などを描いてます。
(番外編、after storyで生徒会補佐✖️転校生有。可愛い美少年✖️高身長爽やか男子の話です)
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
【完結済】虚な森の主と、世界から逃げた僕〜転生したら甘すぎる独占欲に囚われました〜
キノア9g
BL
「貴族の僕が異世界で出会ったのは、愛が重すぎる“森の主”でした。」
平凡なサラリーマンだった蓮は、気づけばひ弱で美しい貴族の青年として異世界に転生していた。しかし、待ち受けていたのは窮屈な貴族社会と、政略結婚という重すぎる現実。
そんな日常から逃げ出すように迷い込んだ「禁忌の森」で、蓮が出会ったのは──全てが虚ろで無感情な“森の主”ゼルフィードだった。
彼の周囲は生命を吸い尽くし、あらゆるものを枯らすという。だけど、蓮だけはなぜかゼルフィードの影響を受けない、唯一の存在。
「お前だけが、俺の世界に色をくれた」
蓮の存在が、ゼルフィードにとってかけがえのない「特異点」だと気づいた瞬間、無感情だった主の瞳に、激しいまでの独占欲と溺愛が宿る。
甘く、そしてどこまでも深い溺愛に包まれる、異世界ファンタジー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる