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第3章 勇者の仲間

3 事後処理1

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「もしかして──ヤキモチ?」
「えっ!? あ、いえ、そのっ……あわわわわ」

 月子の指摘に、雫は大慌てだ。

 両手を可愛らしくわちゃわちゃ動かしたり、俺のほうをちらちら見て顔を赤らめたり。
 きっと、この手の冗談に慣れてないんだろう。

「顔真っ赤だ~、かわいいー」

 月子がはしゃいだ。

「わ、わたっ、私は、えっと……」
「あはは、ごめんね。からかいすぎちゃった。雫ちゃんって、かわいいからつい」

 ぺろり、と悪戯っぽく舌を出す月子。

「もう、月子ちゃん~」
「えへへ」

 頬を軽く膨らませる雫に、月子はぱちりとウインクし、それから俺に向き直った。

「で、先輩はどうなの? どんな女の子が好みなのかなっ?」
「お、俺……か?」
「興味あるなー、ボク」

 月子が瞳を爛々とさせる。

「彼方くんの好みの女の子……ごくり」

 雫も息をのんで俺を見ていた。

 そんなふうに注視されると、妙に緊張する。
 好みの女の子か……。

「たとえば、ボクとか? むしろ、ボクなんてどうっ?」

 こいつ、グイグイくるな。

「つ、月子ちゃん、積極的です……!」

 雫が目を丸くしている。

「ボク、直感って信じるタイプだから。初めて出会ったときに思ったんだよね。先輩って──ふふ」

 微笑む月子。
 どういう意味だよ?

「で、答えは? ねえ、先輩?」
「彼方くん、月子ちゃんの想いを受け止めるんでしょうか……? 私、気になりますっ……」

 雫まで詰め寄ってくる。
 妙な空気になっていた。

「お、俺、えっと……そうだ、ちょっと用事思い出した」

 ごまかし気味に、俺はその場をダッシュで離れた。
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