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第1章 勇者の帰還
27 凪沙と壁画3
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「これって──」
六本の角を持つ竜を意匠化したような、紋様。
「まさか……」
うめく。
でも、確かに似ていた。
俺が異世界で授かった勇者の紋章に──。
「興味津々?」
凪沙さんがたずねた。
「ええ、まあ」
「興味があるなら、週末にでも見に行けばいい」
「俺も行ってもいいんですか?」
「わたしが一緒なら許可してもらえる」
えへん、と胸を張る凪沙さん。
「凪沙さん、遺跡調査を良く手伝ってるんです」
「手伝う?」
「ダウザーだから。それも天才的な精度」
「ダウザー……ってなんです?」
「ダウジングをする人のことですよ、彼方くん」
俺の問いに答えたのは、雫だった。
「いや、ダウジングがなんなのかも分からないんだが……」
「ダウジングというのは……簡単にいえば、振り子や棒などの道具を使って、地中にあるものを探り当てる技術ですね」
「へえ、そんなのあるんだ」
雫の説明に感心する俺。
「科学的には証明されてないようです」
「つまりオカルトか……」
「わたしのダウジング的中率は99%」
凪沙さんがえへんと胸を張った。
「おお、なんかすごそうな数字」
「天才」
さらに胸を張る凪沙さん。
鼻息も荒い。
「的中率99%って言われると、なんかすごそうな感じがしてくるな」
「そう、すごい」
凪沙さんは満足げにうなずいた。
「なかなかよく分かっている後輩。遺跡に連れてく」
連れて行ってもらえることになったようだ。
週末になり、俺は駅前の噴水広場にやってきた。
待ち合わせ時間前だけど、すでに雫が来ていた。
「早いな、雫」
「えへへ、みんなでお出かけだと思うと、嬉しくて。つい目が冴えちゃいました」
「ああ、遠足なんかでなかなか寝れない上に、早起きしちゃうタイプか」
「当たりです、えへ」
可愛らしく微笑む雫。
「お待たせ」
続いて、凪沙さんがやって来た。
さあ、遺跡へ出発だ──。
六本の角を持つ竜を意匠化したような、紋様。
「まさか……」
うめく。
でも、確かに似ていた。
俺が異世界で授かった勇者の紋章に──。
「興味津々?」
凪沙さんがたずねた。
「ええ、まあ」
「興味があるなら、週末にでも見に行けばいい」
「俺も行ってもいいんですか?」
「わたしが一緒なら許可してもらえる」
えへん、と胸を張る凪沙さん。
「凪沙さん、遺跡調査を良く手伝ってるんです」
「手伝う?」
「ダウザーだから。それも天才的な精度」
「ダウザー……ってなんです?」
「ダウジングをする人のことですよ、彼方くん」
俺の問いに答えたのは、雫だった。
「いや、ダウジングがなんなのかも分からないんだが……」
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「へえ、そんなのあるんだ」
雫の説明に感心する俺。
「科学的には証明されてないようです」
「つまりオカルトか……」
「わたしのダウジング的中率は99%」
凪沙さんがえへんと胸を張った。
「おお、なんかすごそうな数字」
「天才」
さらに胸を張る凪沙さん。
鼻息も荒い。
「的中率99%って言われると、なんかすごそうな感じがしてくるな」
「そう、すごい」
凪沙さんは満足げにうなずいた。
「なかなかよく分かっている後輩。遺跡に連れてく」
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週末になり、俺は駅前の噴水広場にやってきた。
待ち合わせ時間前だけど、すでに雫が来ていた。
「早いな、雫」
「えへへ、みんなでお出かけだと思うと、嬉しくて。つい目が冴えちゃいました」
「ああ、遠足なんかでなかなか寝れない上に、早起きしちゃうタイプか」
「当たりです、えへ」
可愛らしく微笑む雫。
「お待たせ」
続いて、凪沙さんがやって来た。
さあ、遺跡へ出発だ──。
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