205 / 272
閑話集 こぼれ話
酒癖(親心?編)3
しおりを挟む
客間のソファに落ち着くと、彼らは持参した杯を取り出し、各々酒の封を切って杯を満たした。
「事情はわかってくれているようで、話が早くて助かる。さる高位の神職にあるお方が、祝い酒をぜひ殿下にたらふく飲んでいただきたいと仰ってな。使者として私が寄越されたわけだ」
「右に同じです」
「で、これを私に飲めと?」
毒を飲まされたほうがまだマシな気がすると思いながら、聞き返す。
「ああ、まあ、そうなんだが、その前に私たちが毒見をしようと思ってね」
「高級酒ですしね」
「というわけだから、少し待ってもらえるかね」
「毒見が終わるまで」
この二人、思っていたよりも仲がいい。妙に気が合っている。もしかして、ティエンと将軍とエニシダには、アティスの知らない繋がりがあるのかもしれなかった。神職と軍部と王宮の、性格に難有りな実力者の結託の図に、なにかもう、どっと疲れが増した。
「勝手にすればいい」
アティスは背もたれに寄りかかって、ふんぞり返った。やってられるか、という気分であった。
「では、遠慮なく」
そう言うが早いか、二人ともツマミもなく、がぱがぱと酒をあけはじめる。
「それにしても、あいつも往生際が悪い」
「昔からそうでしょう。あの人が往生際が良かったことなんて、一度もありませんよ」
「んん? そういえばそうだったか」
親しげにアティスのわからない話をする。しかもティエンをこきおろしているはずなのに、しみじみとしている。そのエニシダの口調に、彼はやはり不死人だったかと、薄々感じていたものに確信を得た。
もっとも、宮廷も軍も不死人が集まりやすい構造になっている。市井よりも遭遇率は高いはずだ。彼らはウィシュタリア、クレア、ミシアの中枢に入り込み、そうしてウィシュタリア王家を存続させてきたのだから。
「あれだけの苦労をしていれば、娘を手放すのが惜しいのもわかるが」
「というより、生意気な弟子にくれてやるのが我慢ならないだけなのでしょう」
「どんなに出来がいい男でも、娘の相手となると、アラを探したくなるものだからな」
「おや、リングリッド様でもですか?」
「うむ。そして、目立つアラがないと認めがたくて苛立つものだ」
「目立つアラがあったら、娘をくれたりしないでしょうに」
「うむ。そのとおりだ。それは自分が一番わかっておるのだよ」
これみよがしのこの会話は、つまり、舅の仕打ちを許せということなのか? アティスは話の内容と強烈な酒の匂いに辟易してきて、眉間に皺を寄せて、そっぽを向いた。
しばらくして、二人は毒見は終わったと言った。
「いや、酔った酔った。こんなのを二本も飲んだら、さすがに足腰立たなくなるだろうな」
「その前に死にますよ」
将軍は大口を開けて、あっはっは、と笑った。
「こんな夜に死んだら、死んでも死に切れんだろう!」
「足腰立たなくても、同じ気持ちになるでしょうね」
「違いない」
「というわけで、貸しにしておきますよ」
エニシダがしゃあしゃあと言うのに、アティスは眉間の皺を深くした。
「いいかげんにしろ」
勝手に押しかけて、アティス宛ての高級酒を半分以上も飲みきり、このウワバミどもはこれ以上何を要求するというのか。盗人猛々しいとはこのことだ。
アティスが言葉を吐き捨てると、面の皮の厚いはずのエニシダが、なぜか傷ついた顔をした。作り物のように美しい顔を、悲しげに歪める。まさか本当のわけがないとわかっていつつも、思わず罪悪感が刺激されるような表情だった。が、次の台詞に、アティスは己の甘さをものすごく後悔した。
「ああ、悲しいですね。どうしてこんなにかわいくなくなってしまったのか。昔は素直でかわいい子だったのに」
己の中で、なにかが引きちぎれる音を聞いた。しかし、王族として培ってきた忍耐を総動員して凌ぐ。中身が古狸だとわかっていても、その外見に、どうにも腹が立ってしかたがなかった。
――年下のクソガキに、どうしてこんなことを言われなければならないのか。ああ、酔っ払いだからか。そうだな、素面の者が酔っ払い相手に本気になるなど、物笑いの種だしな。年長者がガキの失敗をあげつらうのも大人気ない。ああ、そうだ。そうだとも。
アティスは己に言い聞かせ、深く深く言い聞かせ、呼吸を整えて、歪んだ笑みを浮かべた。壮絶に殺気立った笑顔だった。
「酔っ払いはお帰り願おうか」
それを見て、エニシダは噴き出した。隣の将軍の腕を遠慮なく叩きながら、笑いはじめる。それにつられて我慢していた将軍も笑いだした。涙を流して、腹を抱えて、二人でのたうちまわる。彼らはどうやら笑い上戸らしかった。
アティスは蹴り飛ばしてやりたい衝動と戦いながら、笑い転げる二人に倒される前に、酒瓶を回収した。ふと、三つの酒にまつわる話を思い出したからだ。
『背徳の誘惑』は不倫を誘う酒でもあるが、夫婦や恋人、あるいは信頼関係にある者の間では、同じ杯の酒を飲み干すことによって、背徳を飲み込んでしまう、つまり背信しないことを誓い、信義を深める意味を持つ。また、『女神の涙』は媚薬でもあり、『星々の戯れ』は星、つまり天の祝福を示す。
贈り主は、本当に、アティス自身と今日という日が忌々しくてしかたがないのだろう。あわよくば酔い潰させてやれと思っているに違いない。それでも裏を返せば、こんなものを人に持たせて寄越すほど、ソランとの結婚を受け入れてくれているということだ。
いろいろな意味で、ティエンの心尽くしの品なのだろう。うっかりティエンの酌は避けてしまったが、残りはソランとありがたくいただくべきなのだろうと思ったのだった。
未だ笑いやむ気配のない二人を横目で見たが、ソランを思い出して彼らの事が急にどうでもよくなったアティスは、ソファの後ろに控えていたディーに命じた。
「邪魔だ。叩き出せ」
「承知いたしました」
そしてもう後ろを振り返ることもなく、部屋を出たところで、彼らの事は綺麗さっぱり忘れた。ソランとこれから二人きりで過ごそうというのに、他はすべて瑣末でしかない。護衛の一人に、今日はこれ以上の取り次ぎを固く禁ずると命じ、とりあえず私室へと急いだ。
一秒でも早く可愛いソランに会って、心満たされる時間を過ごしたかった。
だから、彼は二人が笑う合間にした、別れの挨拶の言葉を聞くことはなかった。
「良い夜を」
「女神の祝福を」
彼らが皆、本当はアティスを息子のように思っているなど、彼は思ってもみないのだった。
「事情はわかってくれているようで、話が早くて助かる。さる高位の神職にあるお方が、祝い酒をぜひ殿下にたらふく飲んでいただきたいと仰ってな。使者として私が寄越されたわけだ」
「右に同じです」
「で、これを私に飲めと?」
毒を飲まされたほうがまだマシな気がすると思いながら、聞き返す。
「ああ、まあ、そうなんだが、その前に私たちが毒見をしようと思ってね」
「高級酒ですしね」
「というわけだから、少し待ってもらえるかね」
「毒見が終わるまで」
この二人、思っていたよりも仲がいい。妙に気が合っている。もしかして、ティエンと将軍とエニシダには、アティスの知らない繋がりがあるのかもしれなかった。神職と軍部と王宮の、性格に難有りな実力者の結託の図に、なにかもう、どっと疲れが増した。
「勝手にすればいい」
アティスは背もたれに寄りかかって、ふんぞり返った。やってられるか、という気分であった。
「では、遠慮なく」
そう言うが早いか、二人ともツマミもなく、がぱがぱと酒をあけはじめる。
「それにしても、あいつも往生際が悪い」
「昔からそうでしょう。あの人が往生際が良かったことなんて、一度もありませんよ」
「んん? そういえばそうだったか」
親しげにアティスのわからない話をする。しかもティエンをこきおろしているはずなのに、しみじみとしている。そのエニシダの口調に、彼はやはり不死人だったかと、薄々感じていたものに確信を得た。
もっとも、宮廷も軍も不死人が集まりやすい構造になっている。市井よりも遭遇率は高いはずだ。彼らはウィシュタリア、クレア、ミシアの中枢に入り込み、そうしてウィシュタリア王家を存続させてきたのだから。
「あれだけの苦労をしていれば、娘を手放すのが惜しいのもわかるが」
「というより、生意気な弟子にくれてやるのが我慢ならないだけなのでしょう」
「どんなに出来がいい男でも、娘の相手となると、アラを探したくなるものだからな」
「おや、リングリッド様でもですか?」
「うむ。そして、目立つアラがないと認めがたくて苛立つものだ」
「目立つアラがあったら、娘をくれたりしないでしょうに」
「うむ。そのとおりだ。それは自分が一番わかっておるのだよ」
これみよがしのこの会話は、つまり、舅の仕打ちを許せということなのか? アティスは話の内容と強烈な酒の匂いに辟易してきて、眉間に皺を寄せて、そっぽを向いた。
しばらくして、二人は毒見は終わったと言った。
「いや、酔った酔った。こんなのを二本も飲んだら、さすがに足腰立たなくなるだろうな」
「その前に死にますよ」
将軍は大口を開けて、あっはっは、と笑った。
「こんな夜に死んだら、死んでも死に切れんだろう!」
「足腰立たなくても、同じ気持ちになるでしょうね」
「違いない」
「というわけで、貸しにしておきますよ」
エニシダがしゃあしゃあと言うのに、アティスは眉間の皺を深くした。
「いいかげんにしろ」
勝手に押しかけて、アティス宛ての高級酒を半分以上も飲みきり、このウワバミどもはこれ以上何を要求するというのか。盗人猛々しいとはこのことだ。
アティスが言葉を吐き捨てると、面の皮の厚いはずのエニシダが、なぜか傷ついた顔をした。作り物のように美しい顔を、悲しげに歪める。まさか本当のわけがないとわかっていつつも、思わず罪悪感が刺激されるような表情だった。が、次の台詞に、アティスは己の甘さをものすごく後悔した。
「ああ、悲しいですね。どうしてこんなにかわいくなくなってしまったのか。昔は素直でかわいい子だったのに」
己の中で、なにかが引きちぎれる音を聞いた。しかし、王族として培ってきた忍耐を総動員して凌ぐ。中身が古狸だとわかっていても、その外見に、どうにも腹が立ってしかたがなかった。
――年下のクソガキに、どうしてこんなことを言われなければならないのか。ああ、酔っ払いだからか。そうだな、素面の者が酔っ払い相手に本気になるなど、物笑いの種だしな。年長者がガキの失敗をあげつらうのも大人気ない。ああ、そうだ。そうだとも。
アティスは己に言い聞かせ、深く深く言い聞かせ、呼吸を整えて、歪んだ笑みを浮かべた。壮絶に殺気立った笑顔だった。
「酔っ払いはお帰り願おうか」
それを見て、エニシダは噴き出した。隣の将軍の腕を遠慮なく叩きながら、笑いはじめる。それにつられて我慢していた将軍も笑いだした。涙を流して、腹を抱えて、二人でのたうちまわる。彼らはどうやら笑い上戸らしかった。
アティスは蹴り飛ばしてやりたい衝動と戦いながら、笑い転げる二人に倒される前に、酒瓶を回収した。ふと、三つの酒にまつわる話を思い出したからだ。
『背徳の誘惑』は不倫を誘う酒でもあるが、夫婦や恋人、あるいは信頼関係にある者の間では、同じ杯の酒を飲み干すことによって、背徳を飲み込んでしまう、つまり背信しないことを誓い、信義を深める意味を持つ。また、『女神の涙』は媚薬でもあり、『星々の戯れ』は星、つまり天の祝福を示す。
贈り主は、本当に、アティス自身と今日という日が忌々しくてしかたがないのだろう。あわよくば酔い潰させてやれと思っているに違いない。それでも裏を返せば、こんなものを人に持たせて寄越すほど、ソランとの結婚を受け入れてくれているということだ。
いろいろな意味で、ティエンの心尽くしの品なのだろう。うっかりティエンの酌は避けてしまったが、残りはソランとありがたくいただくべきなのだろうと思ったのだった。
未だ笑いやむ気配のない二人を横目で見たが、ソランを思い出して彼らの事が急にどうでもよくなったアティスは、ソファの後ろに控えていたディーに命じた。
「邪魔だ。叩き出せ」
「承知いたしました」
そしてもう後ろを振り返ることもなく、部屋を出たところで、彼らの事は綺麗さっぱり忘れた。ソランとこれから二人きりで過ごそうというのに、他はすべて瑣末でしかない。護衛の一人に、今日はこれ以上の取り次ぎを固く禁ずると命じ、とりあえず私室へと急いだ。
一秒でも早く可愛いソランに会って、心満たされる時間を過ごしたかった。
だから、彼は二人が笑う合間にした、別れの挨拶の言葉を聞くことはなかった。
「良い夜を」
「女神の祝福を」
彼らが皆、本当はアティスを息子のように思っているなど、彼は思ってもみないのだった。
0
お気に入りに追加
86
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
男装の皇族姫
shishamo346
ファンタジー
辺境の食糧庫と呼ばれる領地の領主の息子として誕生したアーサーは、実の父、平民の義母、腹違いの義兄と義妹に嫌われていた。
領地では、妖精憑きを嫌う文化があるため、妖精憑きに愛されるアーサーは、領地民からも嫌われていた。
しかし、領地の借金返済のために、アーサーの母は持参金をもって嫁ぎ、アーサーを次期領主とすることを母の生家である男爵家と契約で約束させられていた。
だが、誕生したアーサーは女の子であった。帝国では、跡継ぎは男のみ。そのため、アーサーは男として育てられた。
そして、十年に一度、王都で行われる舞踏会で、アーサーの復讐劇が始まることとなる。
なろうで妖精憑きシリーズの一つとして書いていたものをこちらで投稿しました。
転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~
丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。
一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。
それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。
ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。
ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。
もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは……
これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる