あの子の知らないお正月


新しい年を迎えるはずだった娘・サナは、大晦日の夜に突然亡くなった。
母・はるひとその夫は、幸せの絶頂から奈落の底に突き落とされる。
はるひは、愛する我が子を守れなかった罪悪感に苛まれ、悲しみに暮れる。
夫は必死にはるひを支えるが、はるひは止まった時間の中でサナの遺品を抱き苦しみ続ける。

季節が巡っても時は動かず、クリスマスもお正月も消えたままの家。

サナの一周忌を迎えた大晦日、はるひはサナの遺品を整理しようと決めた――。
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