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ざまぁされたらやり返す編
27話 スリーピース イラストあり
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カリナたちとの通話を切ると、ユーリは改めてセイリーヌとヒィロの顔を交互に見て、
「セイリーヌさん、ヒィロさん、ほんっとごめんなさい!!!
僕たち、セイリーヌさんがスパイってことに気づいてたんだけど、それを利用して泳がせてました!!」
「「……え?」」
と、疑問符をあげるヒィロとセイリーヌ。その説明不足を補うように、セイラもこちらへ歩み寄りながら口を開いた。
「セイリーヌさんが帝国の間者であるということは、かなり早い段階から分かっていました。そして、ご家族が人質に取られているということも。
分かってはいたのですが、ご家族の軟禁場所は警備が固い上に、全員がバラバラの場所にいたため、いままで助け出すことができなかったのです。
しかしながら、先ほどカリナさんが言ったように、今回ガイム大臣が大きく動き、少しだけ警備が手薄もなったため、救出作戦を敢行したというわけです」
「そ、そうではなくて、その……」
セイリーヌは気まずそうにヒィロの顔を見てから、
「ど、どうして、私がスパイだと分かった時点で、処分をしなかったのですか? 泳がせると言っても、実際に私は、帝国に情報を流していたわけでしすし……」
「その情報の中にいくつかの誤情報を紛れ込ませてたんだよ。こっちはこっちで、君を都合よく使っちゃってたんだ。
そんで処分しなかった理由は、さっきヒィロさんが言った通りだよ。
……何回も調査を重ねたけど、君が納得してスパイをしているようには、どうしても思えなかったんだ」
ユーリが抜けたらこのクランは死ぬ……と、そう言ったときのセイリーヌの顔は、ひどいものだった。
スパイとしてはそちらのスタンスを取らざるを得なかったのだろうが、実際に思っていることとは齟齬があったのだ。
ヒィロなら、きっとこのクランを引き継ぐことができる、と。
誰よりも努力をしている彼女なら、きっとみんなついてきてくれる、と。
きっと、そのようなことが言いたかったに違いない。
そういった言行の端々からも、彼女の心中は察することができたのだ。
「ともかく、これであなたが、帝国側へと与する理由はなくなったはずです」
そう言って膝を折ると、セイラはセイリーヌの手を優しく握った。
「助けるのが遅くなってしまい、本当に申し訳ありませんでした。
いままでたったひとりで、よく頑張ってきましたね。
あなたを縛り付けるものは、もうなにもありません。
これからは好きなことをして、好きな言葉を喋り、好きに生きてください」
「……ふぐぅ、う、ううぅぅ……」
と、再び顔を伏せて涙を流したセイリーヌだったが……。
(……そうじゃ、ない……そうじゃない!)
ぐしぐしと目を拭ってから顔を上げ、手にしたケータイを凄まじい速さで操作し始めた。
自分がいますべきことは、泣き崩れることではない。
お礼を言うことでもないし、謝ることでもない。
埋め合わせることだ。
「……爆弾の起動をロックしました。暗証番号も変えたので、ガイムさっ……ガイムが外部から操作することも不可能です。
それとシークエンス、爆弾の設置場所をメールで送りました。至急セキュリティ管理課に連絡を!」
「お、おお!」
と、戸惑いながらもケータイで念話を始めるシークエンスを横目に、今度はユーリに顔を向け、
「ガイムは現在、エレブマウンテンの頂上付近にて、勇者ヘルデンとともに待機中です! 座標までは特定できませんが、いくつか候補地をピックアップしてありますので、それも勇者様のケータイにお送りします!」
「う、うん……。はは、やっぱすごいシゴデキ……! なんでそんなの用意してたの?」
ユーリのその質問に、セイリーヌは腹黒い笑顔を浮かべながら、
「……いつでも裏切れるように、です」
「なるほどね~」
ユーリは立ち上がって全員に指示を飛ばす。
「みんな、行動再開して!
ちゃっちゃと準備して、ちゃっちゃとパンダくんたちを助けに行くよ!!」
「「「っしゃらぁいっ!!」」」
「承知いたしました」
「は~い♪」
と、めいめいに返事をしてから、一同は出立の準備を再開する。
テキパキと皆が動き回る中、セイリーヌはヒィロとシークエンスに深々と頭を下げ、
「ヒィロ、シークエンス、いままで騙していて、本当に申し訳ありませんでした!
処分は後で必ず受けます。私刑も甘んじて受け入れます。
ですから、この戦いの間だけは、まだあなたたちの仲間でいさせてください!」
「「…………」」
ヒィロはシークエンスと目を見合わせてから、険しい表情のまま言った。
「……お断りします」
「……っ。そう、言いたい気持ちも分かります。しかし、ガイムの動向を予測する意味でも、この戦いには同道させて欲しいのです。ですから、まだもう少しだけここに居させて……」
「そこですよ。その部分をお断りすると言っているんです」
ヒィロはセイリーヌへと手を伸ばす。
ビクリ、と、身動ぎしながら、セイリーヌは一歩後ろへと下がるが、
「……君はいままでと同じように、自分たちの仲間でいて貰わないと困ります。
昔も、いまも、これからも、ずっと。
君は自分たちの仲間なんです」
その肩に優しく触れながら、そう告げた。
「…………え?」
動揺しながら声を上げるセイリーヌに、今度はシークエンスも歩み寄り、
「それに、謝るのはこっちもやねん。
……お前の素行調査してたのって、うちやってん。
仲間にそんなんするだけで気分ええもんやないし、その……お前が散々嫌なことされるのも、ずっと見てきた……。
なのに……なんか、ほんま……グス。なんもできんくて、ほんまごめんな……」
と、涙すら浮かべて頭を擦りつけてくるシークエンス。
「そ、そんな! やめてください! そもそも私が、裏切っていたのが悪いんですから!」
「……しかし、いまは違います。そうですよね?」
シークエンスの頭を撫でながら、ヒィロは力強い目でセイリーヌを見やり、
「……セイリーヌ。自分たちは『仲間』ですね?」
「…………」
それは、遠征中のあの夜の台詞。
何気ない会話の中で交わされた、何気ないやりとり。
あの時はしかし、その台詞に対して、罪悪感を覚えながら答えることしかできなかったが……。
「……もちろん。
私はあなたの仲間ですよ、ヒィロ」
自信と確信。そして、そうであることの心地よさ。
それらを感じながら、その台詞を口にすることができたのだった。
「お~い、三人娘! エモくなってるとこ悪ぃんだけど、出発の準備できたぞ! 早いとこ乗り込んでくれ!」
と、そこでマホの声がかかる。
三人は顔を見合わせてから、力強く頷き合って、
「「はいっ!」」
「っしゃいッ!」
そうして一同は、飛空艇でサザン山脈へと出立していったのだった。
「セイリーヌさん、ヒィロさん、ほんっとごめんなさい!!!
僕たち、セイリーヌさんがスパイってことに気づいてたんだけど、それを利用して泳がせてました!!」
「「……え?」」
と、疑問符をあげるヒィロとセイリーヌ。その説明不足を補うように、セイラもこちらへ歩み寄りながら口を開いた。
「セイリーヌさんが帝国の間者であるということは、かなり早い段階から分かっていました。そして、ご家族が人質に取られているということも。
分かってはいたのですが、ご家族の軟禁場所は警備が固い上に、全員がバラバラの場所にいたため、いままで助け出すことができなかったのです。
しかしながら、先ほどカリナさんが言ったように、今回ガイム大臣が大きく動き、少しだけ警備が手薄もなったため、救出作戦を敢行したというわけです」
「そ、そうではなくて、その……」
セイリーヌは気まずそうにヒィロの顔を見てから、
「ど、どうして、私がスパイだと分かった時点で、処分をしなかったのですか? 泳がせると言っても、実際に私は、帝国に情報を流していたわけでしすし……」
「その情報の中にいくつかの誤情報を紛れ込ませてたんだよ。こっちはこっちで、君を都合よく使っちゃってたんだ。
そんで処分しなかった理由は、さっきヒィロさんが言った通りだよ。
……何回も調査を重ねたけど、君が納得してスパイをしているようには、どうしても思えなかったんだ」
ユーリが抜けたらこのクランは死ぬ……と、そう言ったときのセイリーヌの顔は、ひどいものだった。
スパイとしてはそちらのスタンスを取らざるを得なかったのだろうが、実際に思っていることとは齟齬があったのだ。
ヒィロなら、きっとこのクランを引き継ぐことができる、と。
誰よりも努力をしている彼女なら、きっとみんなついてきてくれる、と。
きっと、そのようなことが言いたかったに違いない。
そういった言行の端々からも、彼女の心中は察することができたのだ。
「ともかく、これであなたが、帝国側へと与する理由はなくなったはずです」
そう言って膝を折ると、セイラはセイリーヌの手を優しく握った。
「助けるのが遅くなってしまい、本当に申し訳ありませんでした。
いままでたったひとりで、よく頑張ってきましたね。
あなたを縛り付けるものは、もうなにもありません。
これからは好きなことをして、好きな言葉を喋り、好きに生きてください」
「……ふぐぅ、う、ううぅぅ……」
と、再び顔を伏せて涙を流したセイリーヌだったが……。
(……そうじゃ、ない……そうじゃない!)
ぐしぐしと目を拭ってから顔を上げ、手にしたケータイを凄まじい速さで操作し始めた。
自分がいますべきことは、泣き崩れることではない。
お礼を言うことでもないし、謝ることでもない。
埋め合わせることだ。
「……爆弾の起動をロックしました。暗証番号も変えたので、ガイムさっ……ガイムが外部から操作することも不可能です。
それとシークエンス、爆弾の設置場所をメールで送りました。至急セキュリティ管理課に連絡を!」
「お、おお!」
と、戸惑いながらもケータイで念話を始めるシークエンスを横目に、今度はユーリに顔を向け、
「ガイムは現在、エレブマウンテンの頂上付近にて、勇者ヘルデンとともに待機中です! 座標までは特定できませんが、いくつか候補地をピックアップしてありますので、それも勇者様のケータイにお送りします!」
「う、うん……。はは、やっぱすごいシゴデキ……! なんでそんなの用意してたの?」
ユーリのその質問に、セイリーヌは腹黒い笑顔を浮かべながら、
「……いつでも裏切れるように、です」
「なるほどね~」
ユーリは立ち上がって全員に指示を飛ばす。
「みんな、行動再開して!
ちゃっちゃと準備して、ちゃっちゃとパンダくんたちを助けに行くよ!!」
「「「っしゃらぁいっ!!」」」
「承知いたしました」
「は~い♪」
と、めいめいに返事をしてから、一同は出立の準備を再開する。
テキパキと皆が動き回る中、セイリーヌはヒィロとシークエンスに深々と頭を下げ、
「ヒィロ、シークエンス、いままで騙していて、本当に申し訳ありませんでした!
処分は後で必ず受けます。私刑も甘んじて受け入れます。
ですから、この戦いの間だけは、まだあなたたちの仲間でいさせてください!」
「「…………」」
ヒィロはシークエンスと目を見合わせてから、険しい表情のまま言った。
「……お断りします」
「……っ。そう、言いたい気持ちも分かります。しかし、ガイムの動向を予測する意味でも、この戦いには同道させて欲しいのです。ですから、まだもう少しだけここに居させて……」
「そこですよ。その部分をお断りすると言っているんです」
ヒィロはセイリーヌへと手を伸ばす。
ビクリ、と、身動ぎしながら、セイリーヌは一歩後ろへと下がるが、
「……君はいままでと同じように、自分たちの仲間でいて貰わないと困ります。
昔も、いまも、これからも、ずっと。
君は自分たちの仲間なんです」
その肩に優しく触れながら、そう告げた。
「…………え?」
動揺しながら声を上げるセイリーヌに、今度はシークエンスも歩み寄り、
「それに、謝るのはこっちもやねん。
……お前の素行調査してたのって、うちやってん。
仲間にそんなんするだけで気分ええもんやないし、その……お前が散々嫌なことされるのも、ずっと見てきた……。
なのに……なんか、ほんま……グス。なんもできんくて、ほんまごめんな……」
と、涙すら浮かべて頭を擦りつけてくるシークエンス。
「そ、そんな! やめてください! そもそも私が、裏切っていたのが悪いんですから!」
「……しかし、いまは違います。そうですよね?」
シークエンスの頭を撫でながら、ヒィロは力強い目でセイリーヌを見やり、
「……セイリーヌ。自分たちは『仲間』ですね?」
「…………」
それは、遠征中のあの夜の台詞。
何気ない会話の中で交わされた、何気ないやりとり。
あの時はしかし、その台詞に対して、罪悪感を覚えながら答えることしかできなかったが……。
「……もちろん。
私はあなたの仲間ですよ、ヒィロ」
自信と確信。そして、そうであることの心地よさ。
それらを感じながら、その台詞を口にすることができたのだった。
「お~い、三人娘! エモくなってるとこ悪ぃんだけど、出発の準備できたぞ! 早いとこ乗り込んでくれ!」
と、そこでマホの声がかかる。
三人は顔を見合わせてから、力強く頷き合って、
「「はいっ!」」
「っしゃいッ!」
そうして一同は、飛空艇でサザン山脈へと出立していったのだった。
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