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七章 決戦
33話 死線を越えた先に 2
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しばらく進んでいると、白い開けた空間に出てきた。通路を渡り切ったらしい。
「ッ、全員展開!」
俺の合図が響きわたる前に、今俺たちがいる場所にいくつもの黒い矢が降り注いだ。
なんとか全員がその場から離脱し、攻撃主を探した。だが、その肝心な攻撃主がどこにも存在しなかった。
「チッ、もしかしたらとは思ってたが奇襲するのは相手に筒抜けか」
「どうするんだオリジナル」
「……関係ない。情報が筒抜けだったとしても俺たちのやることは変わらない!」
俺はスキル『判別』を用いて透明化していた神を見つけ出し、瞬時にそこまで移動して一太刀で斬り殺した。
「ふぅ。行こう」
「ああ」
軽く息を吐いた俺は、シグルドたちを先導して奥に奥にと進んでいった。
途中何度も何度も邪神と遭遇に戦闘したが、まだ余裕で勝てる範疇だった。しかし、今後のことも考えて体力や魔力の消費はなるべく抑えて行動を抑制しながら戦った。
「今何体目だ?」
「さっきので200ぐらい」
「神って多すぎないか?」
「神なんて星の数ほどいるさ。さ、次だよ次」
シグルド達が会話をしている最中でも邪神の攻撃が収まることはなく、500を超えたあたりでシグルド達に疲労が少し見え始めた。
「少し休憩しておけ」
「馬鹿言うなって。俺たちはまだまだいけるぜ!」
「……分かった。疲れたら言ってくれ」
俺は度々声をかけて休むように言ったが、シグルド達は強がって全く休憩を取らなかった。
そして、1000の邪神を殺したところで至高邪神の一人であるいつの日か黒色の猫耳をつけていた邪神が姿を現した。
「お前は確か幻影のメイルだったか」
「へぇ~覚えててくれたんだ」
「今度は逃さないぞ!」
一気に踏み込み間合いを詰めメイルを斬るが、手に斬った感触がなく真っ二つでそこにあったメイルの死体が霧散した。
「2つ名のこと忘れた?私の幻は誰であっても看破できないよ」
「それはどうかな」
俺はそう呟き右手に魔力を込め始めた。
「何やっても無駄だよ!」
その瞬間、全方位から大量のメイルが飛び出してきて俺を襲おうとした。きっと影魂を使用しているのだろう。
だが、そんなものは予測済みだった。
「『真実の結界』展開!」
俺がそう叫び、込めていた魔力を使うと俺を中心にうすい膜のようなものがいるがっていき空間全体を覆った。
すると、先ほどまで俺を包囲していたメイルの影魂が瞬く間に霧散していき後ろの方にポツンと本物のメイルが佇んでいた。
「ななっ!?」
「悪いな。俺が影魂を使えるんなら邪神どもも使えると考えるのは当然だろ?だからもうその対策はしていたのさ」
「そ、そんな…」
「じゃあな」
今度こそメイルを真っ二つに斬り裂いた。返り血を浴びてしまったがそんなものを気にせずに奥に進んでいった。
「いつから対策してたんだ?」
そんな俺の背中を追いかけ、シグルドがそう聞いてきた。
「お前達を造った時だな。理由はさっきあいつにいった通りさ」
「どう言う原理なんだ?」
「真実化を応用したんだ。あれはなんでもを真実として扱えるんだが、真実だけには無影響の波動を『衝撃波』のスキルを使って放つことで偽物を霧散させることができるようになったんだ」
「すごいなそれ」
「まあ簡単にはできなかったな。間に合ったから良かったが間に合ってなかったから厳しかっただろうな」
そんな話をしているうちにも大量の邪神に囲まれていたがアレスが中心になって無双してくれていた。
「至高邪神はあと7人だ。気合い入れていこうぜ」
俺の掛け声でみんなさらにやる気を出してくれ、邪神どもをどんどん殺して行った。
「ッ、全員展開!」
俺の合図が響きわたる前に、今俺たちがいる場所にいくつもの黒い矢が降り注いだ。
なんとか全員がその場から離脱し、攻撃主を探した。だが、その肝心な攻撃主がどこにも存在しなかった。
「チッ、もしかしたらとは思ってたが奇襲するのは相手に筒抜けか」
「どうするんだオリジナル」
「……関係ない。情報が筒抜けだったとしても俺たちのやることは変わらない!」
俺はスキル『判別』を用いて透明化していた神を見つけ出し、瞬時にそこまで移動して一太刀で斬り殺した。
「ふぅ。行こう」
「ああ」
軽く息を吐いた俺は、シグルドたちを先導して奥に奥にと進んでいった。
途中何度も何度も邪神と遭遇に戦闘したが、まだ余裕で勝てる範疇だった。しかし、今後のことも考えて体力や魔力の消費はなるべく抑えて行動を抑制しながら戦った。
「今何体目だ?」
「さっきので200ぐらい」
「神って多すぎないか?」
「神なんて星の数ほどいるさ。さ、次だよ次」
シグルド達が会話をしている最中でも邪神の攻撃が収まることはなく、500を超えたあたりでシグルド達に疲労が少し見え始めた。
「少し休憩しておけ」
「馬鹿言うなって。俺たちはまだまだいけるぜ!」
「……分かった。疲れたら言ってくれ」
俺は度々声をかけて休むように言ったが、シグルド達は強がって全く休憩を取らなかった。
そして、1000の邪神を殺したところで至高邪神の一人であるいつの日か黒色の猫耳をつけていた邪神が姿を現した。
「お前は確か幻影のメイルだったか」
「へぇ~覚えててくれたんだ」
「今度は逃さないぞ!」
一気に踏み込み間合いを詰めメイルを斬るが、手に斬った感触がなく真っ二つでそこにあったメイルの死体が霧散した。
「2つ名のこと忘れた?私の幻は誰であっても看破できないよ」
「それはどうかな」
俺はそう呟き右手に魔力を込め始めた。
「何やっても無駄だよ!」
その瞬間、全方位から大量のメイルが飛び出してきて俺を襲おうとした。きっと影魂を使用しているのだろう。
だが、そんなものは予測済みだった。
「『真実の結界』展開!」
俺がそう叫び、込めていた魔力を使うと俺を中心にうすい膜のようなものがいるがっていき空間全体を覆った。
すると、先ほどまで俺を包囲していたメイルの影魂が瞬く間に霧散していき後ろの方にポツンと本物のメイルが佇んでいた。
「ななっ!?」
「悪いな。俺が影魂を使えるんなら邪神どもも使えると考えるのは当然だろ?だからもうその対策はしていたのさ」
「そ、そんな…」
「じゃあな」
今度こそメイルを真っ二つに斬り裂いた。返り血を浴びてしまったがそんなものを気にせずに奥に進んでいった。
「いつから対策してたんだ?」
そんな俺の背中を追いかけ、シグルドがそう聞いてきた。
「お前達を造った時だな。理由はさっきあいつにいった通りさ」
「どう言う原理なんだ?」
「真実化を応用したんだ。あれはなんでもを真実として扱えるんだが、真実だけには無影響の波動を『衝撃波』のスキルを使って放つことで偽物を霧散させることができるようになったんだ」
「すごいなそれ」
「まあ簡単にはできなかったな。間に合ったから良かったが間に合ってなかったから厳しかっただろうな」
そんな話をしているうちにも大量の邪神に囲まれていたがアレスが中心になって無双してくれていた。
「至高邪神はあと7人だ。気合い入れていこうぜ」
俺の掛け声でみんなさらにやる気を出してくれ、邪神どもをどんどん殺して行った。
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