クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath

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七章 決戦

14話 影の本気

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呼んだ影達は、フル装備を身につけて戦う気満々だった。

「久しぶりだな。おまえら」
影1「おう。かれこれ2ヶ月とちょっとぐらい顔を合わせてなかったな」
影3「あー。たしかに」
影2「まぁ僕たちが必要ないってことは」
影5「いいことだと思うよ」
影2「あー!それ僕が言おうとしてたのに!」
影4「はいはい。それで、今回の相手はあの魔物であってる?」
「ああ、ここら辺は俺が片付けるからおまえらはミリーナ達の方に行ってくれるか」
影1「それはいいが……結構な数がここにもいるぞ?」
「大丈夫だ」

俺が強くそういい、影1の方が視線を交えると納得してくれたのか「わかった」とだけ言って、影全員を引き連れてミリーナの方に行ってくれた。

「あーそうだ」

しかし、その途中で俺は彼らを止めた。

「5人はちょっとこっちに来てくれ」
影1~5「ん?」

俺はそう言って5人の影を呼び戻した。

「いつまでもおまえらをおまえとかっていうのがちょっと悪いと感じてな。おまえらに名前を与える」
影1「名前…マジか!やったぜ」
影2「やったね!」
影3「憧れてたんだよな!」
影4「どんな名前にしてくれるの」
影5「センスのいい名前にしてくれよな」

俺が名前を与えるというと、全員が喜んでくれた。

「じゃあ。おまえは影1ジーク。おまえは影2ジャンヌ。おまえは影3アレス。おまえは影4マヴィア。おまえは影5ディルムだ。これはそれぞれ英雄の名前からとった名前だ。気にいるかどうかはわからないがこの名前をおまえ達に授ける。これでおまえ達は今からだ」

俺がそう言うと、全員光り出した。
俺がしたことは、まだ誰も成し遂げたことがないとされる人間の創造だ。
これは影だからできたことでどうしたのかと言うと、『魂魔法』と『契約魔法』と『概念魔法』と『精神魔法』の4つを組み合わせたものだ。
まず、契約魔法で名前を授ける事をして概念で影の体を本来の人間の肉体へと改変し魂魔法で魂の定着を行い精神魔法で人となんら遜色のないように精神を書き換えることで、影を人にすることができるのだ。
しかし、まだ不完全なところも多くこれを使用すると、体の一部に赤い模様が浮かんでくるのだがそれ以外に問題はないため俺は使用することにした。

しばらく光り続けた後、光りがだんだんと弱まっていき、先ほどまで光っていた彼らには特に変わった様子は見受けられなかった。 いや、本当は影2と影4には大きな変化が現れていたが、俺自身も含めて誰もそこには気づいていなかった。

ジーク「これで…終わったのか?」
「ああ、じゃあそっちは頼んだぞ!」

俺は空気の読めないガーゴイルの魔法を即座に装備したグラムで斬り裂きその勢いのままガーゴイルを一刀両断した。

後ろを振り返ると、ジークがみんなを先導してミリーナの方にむかっていっていた。

「物分かりが良くなってよかったよ」

俺はそう呟きながら横から切りかかってきたガーゴイルを蹴り飛ばし、左から超音波を使おうとしていたハーピーを威力を強めた火魔法で燃やし尽くした。

「そろそろ俺も力を出していくぜ!『身体強化』!」

身体強化はレベル10までするとMP以外のステータスを2倍に引き上げることができるスキルだ。
2倍だとしても侮ることはしない。なぜかって?俺のステータスを良く考えてみてくれよ。

「さあ!ワンサイドゲームの始まりだ害獣ども!!」

俺はそう叫びながら魔物の元に走り込んで行った。


アストが魔物を駆逐している頃、ジークたちはアストに任されたことを遂行するべく全力でミリーナのところに向かっていた。

距離にして30km。近いようで遠い距離だがアストの影から生まれた彼らが普通なわけがない。

「よし!着いた」

ものの数秒で彼らは目的の場所にたどり着き、周囲にいる魔物を駆逐するべく一斉に散らばった。
ただジークだけは残りミリーナたちがいる壁上へと飛んだ。

「ミリーナさん。それに皆さんもご無事でしょうか?」

ジークはそう言いながらまるで紳士のように胸に手を当てそう聞いた。
今、この言葉をアストが聞けば一瞬で送還されていそうなほどイキっている言動にしたからそれを見ていた影たちは呆れた目をしてミリーナは何度か見たことがあるため特に気にした様子もなく流し雫は「なんか執事みたい!」と興奮し橙里たちは突然現れたジークに驚いていた。
だが1人、他とはまた違う眼を向けた者がいた。

「カッコいい……」

そう誰にも聞こえないほど小さく呟いたのは朱里だった。

『よっしゃあ!みたか俺の本気を!アストにもらったこの命で俺はカッコよく生きるんだよ!そんでもってモテまくるんだよ!』

この中で唯一その言葉を聞くことができたジークは心の中で本気マジで昂ぶっていた。

ーーーーーーーーー
作者より。
ステータスについて近況ボードでコメントを受け付けているのでよかったら覗いてください。
現在では、ステータスの基準を高くしようと思ってます。
小説の内容についてもコメントはいつでも受け付けているのでコメントしてくだされば嬉しいです。

これからも頑張るので応援よろしくお願いします!
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