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六章 家族団欒
34話 順番
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最後に武国のお見送りも済ませて、やっとグラント王国の番になった。グラント王国は俺の記憶にもあるから俺が馬に触って記憶を探らせた。
「これでいいな。じゃあみんな乗り込んでくれ」
俺はそう言いながら誘導を始めた。こんなに人がいるんなら混雑するのは当たり前だからな。
「なるべく家族が一まとまりになった方がいいと思うからそういうのは固まって動いてくれ。はぐれて迷子になったら嫌だろ?」
そう言って、なるべく家族や知り合い同士で馬車に乗らせていった。そっちの方が話せるし気分も楽になるかなという気遣いだ。
「おら、さっさと乗れや!後ろがつっかえてんだよ!」
少しして、やっと半分かなぐらいの時に痺れを切らした奴が出た。
「これは順番だ。もう少し待ってくれ」
俺はなるべく優しい声を心がけたがそれに相手は調子に乗ってきた。
「どう言った優先順位なんだこりぁ!お前がただ贔屓して親戚の奴らだけ先にやってんだろ!いいからさっさと俺たちを乗せやがれ!」
「乗っている奴らは俺の親戚でもなんでもない。逆に俺の親戚は後ろにいるぐらいだ。それに気が食わないのなら馬車に乗らずに歩いて帰ったらどうだ」
「こんやろ……ガキのくせに舐めた口ききやがって!」
「は?いやどう考えても20歳の若者だろ。お前みたいなジジイにとってはガキだろうけど社会にとっては成人した大人なんだよ。そんなのも理解できないのか?」
「く、クソ野郎が!」
俺が軽く煽ったら、男は顔を真っ赤にしてそう叫びながら俺に剣を向けてきた。
てかこいつはバカなんだろうか?貴族に剣を向けるってのは死刑と同義なんだぞ?いや、俺のことを貴族だと理解してないのか。まぁ俺も最近貴族になったばっかだったしな。それでもさっき前に出て話したんだから偉い人ってのは察せるだろ?とかと思いながら俺は剣を持って迫ってきている男を哀れに思いながらそんなことを思っていた。
男は脅し半分らしくそこまで力も入れずに剣を振り俺の首に当たる前で剣を止めた。
「は、はははっ、こんなのも躱せねぇのかよ。とんだ雑魚だな。俺を先に乗せなかったら首が飛ぶぜ?こんなことに命を落としたくないだろ?あ、あとついでに土下座もしてもらおうかな?俺に恥をかかせたんだからな」
「…………1つだけ言わせてもらう
「あ?」
「……それはお前にも言えることだぞ」
「んあ?何言って……」
男が何か言う前に、目の前で赤い何かが飛び散っていた。
その赤い何かが飛び散っているのを男が眺めていると下に『ゴトッ』と何かが落ちた音がした。
その落ちたものは男が握っていた剣と同じものが握られていた。
「…………えっ」
「剣ってのは脅しの道具じゃねえ。剣は自分を、みんなを守るために使われるもんなんだよ」
「あ、あああぁぁぁぁあぁぁああ!!俺の腕がぁぁぁあ!」
「さっきの言葉をそのまま返してやる。こんなのも躱せねぇのかよ。とんだ雑魚だな」
俺は、そんな捨て台詞を吐いたがそのまんまにしておくのもかわいそうだと思い炎をその男の傷口に当て止血を行った。回復魔法?あるっちゃあるがこいつにそこまでする道理はないな。
止血の時もひたすら叫んでいてうるさかったため腹パンを食らわせて気絶させてから止血を行った。
いつもだったら放っておくんだがな……これが優の部分なのか?
俺はそんなことを思いながら誘導を再開した。
男の末路を見たものたちは大人しくなって俺にちゃんとしたがって動いてくれた。
ーーーーーーーーー
作者より。
ちょっと少なくなってすいません。
今日はこれだけで勘弁してください。
アンケートの方はまだ行っているのでよかったら近況ボートの方を覗いてみてください。
これからも頑張るので応援よろしくお願いします!
「これでいいな。じゃあみんな乗り込んでくれ」
俺はそう言いながら誘導を始めた。こんなに人がいるんなら混雑するのは当たり前だからな。
「なるべく家族が一まとまりになった方がいいと思うからそういうのは固まって動いてくれ。はぐれて迷子になったら嫌だろ?」
そう言って、なるべく家族や知り合い同士で馬車に乗らせていった。そっちの方が話せるし気分も楽になるかなという気遣いだ。
「おら、さっさと乗れや!後ろがつっかえてんだよ!」
少しして、やっと半分かなぐらいの時に痺れを切らした奴が出た。
「これは順番だ。もう少し待ってくれ」
俺はなるべく優しい声を心がけたがそれに相手は調子に乗ってきた。
「どう言った優先順位なんだこりぁ!お前がただ贔屓して親戚の奴らだけ先にやってんだろ!いいからさっさと俺たちを乗せやがれ!」
「乗っている奴らは俺の親戚でもなんでもない。逆に俺の親戚は後ろにいるぐらいだ。それに気が食わないのなら馬車に乗らずに歩いて帰ったらどうだ」
「こんやろ……ガキのくせに舐めた口ききやがって!」
「は?いやどう考えても20歳の若者だろ。お前みたいなジジイにとってはガキだろうけど社会にとっては成人した大人なんだよ。そんなのも理解できないのか?」
「く、クソ野郎が!」
俺が軽く煽ったら、男は顔を真っ赤にしてそう叫びながら俺に剣を向けてきた。
てかこいつはバカなんだろうか?貴族に剣を向けるってのは死刑と同義なんだぞ?いや、俺のことを貴族だと理解してないのか。まぁ俺も最近貴族になったばっかだったしな。それでもさっき前に出て話したんだから偉い人ってのは察せるだろ?とかと思いながら俺は剣を持って迫ってきている男を哀れに思いながらそんなことを思っていた。
男は脅し半分らしくそこまで力も入れずに剣を振り俺の首に当たる前で剣を止めた。
「は、はははっ、こんなのも躱せねぇのかよ。とんだ雑魚だな。俺を先に乗せなかったら首が飛ぶぜ?こんなことに命を落としたくないだろ?あ、あとついでに土下座もしてもらおうかな?俺に恥をかかせたんだからな」
「…………1つだけ言わせてもらう
「あ?」
「……それはお前にも言えることだぞ」
「んあ?何言って……」
男が何か言う前に、目の前で赤い何かが飛び散っていた。
その赤い何かが飛び散っているのを男が眺めていると下に『ゴトッ』と何かが落ちた音がした。
その落ちたものは男が握っていた剣と同じものが握られていた。
「…………えっ」
「剣ってのは脅しの道具じゃねえ。剣は自分を、みんなを守るために使われるもんなんだよ」
「あ、あああぁぁぁぁあぁぁああ!!俺の腕がぁぁぁあ!」
「さっきの言葉をそのまま返してやる。こんなのも躱せねぇのかよ。とんだ雑魚だな」
俺は、そんな捨て台詞を吐いたがそのまんまにしておくのもかわいそうだと思い炎をその男の傷口に当て止血を行った。回復魔法?あるっちゃあるがこいつにそこまでする道理はないな。
止血の時もひたすら叫んでいてうるさかったため腹パンを食らわせて気絶させてから止血を行った。
いつもだったら放っておくんだがな……これが優の部分なのか?
俺はそんなことを思いながら誘導を再開した。
男の末路を見たものたちは大人しくなって俺にちゃんとしたがって動いてくれた。
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作者より。
ちょっと少なくなってすいません。
今日はこれだけで勘弁してください。
アンケートの方はまだ行っているのでよかったら近況ボートの方を覗いてみてください。
これからも頑張るので応援よろしくお願いします!
応援ありがとうございます!
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