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六章 家族団欒

10話 愚王

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首を切り飛ばした衛兵を踏み越えて俺は集団の方に歩いて行く。

「こっ!こっち来んじゃねぇ!」

一人の衛兵らしき男がそう言いながら俺に槍を構えて突っ込んで来たから、槍を半ばで斬りその流れのまま右切り上げをかました。そしてそのまま男は血飛沫を出しながら倒れ伏した。

「こっ!これでも食らえ!」

次は、ま一人の衛兵らしき男が俺へと丸い何かを投げて来た。
その丸い何かは俺の足元に落ちるとものすごい光量で発光した。
普通なら目が見えなくなるほどだろうが俺には関係ない。

「魔眼No.6。光視眼発動」

この魔眼はどんだけ光輝いて目が見えなかったとしても普段と変わりなく見えるようになるものだ。
これを使ったことにより、部屋の中の今の様子がわかるようになった。
俺の視界では元に戻っているがほかのやつらにとっては目が開かないほどだろう。
あの丸いものは多分だがこのせかいでの曳光弾えいこうだんなんだろう。
そして、その曳光弾擬きを投げたやつは目を瞑りながら壁に沿って出口の方に歩いていた。
俺は足音を立てず一瞬でやつの耳元に顔を近づかせた。

「逃すとでも?」
「ひっ!」

その言葉が最後となり俺は男の鼻を中心に頭を右薙した。そして男は顔半分を地面に落としそれを追うように体も倒れ伏した。
それと同時に曳光弾の効果が切れて普通にしても目が見えるようになった。
だが、まだ影響が残っているらしくほとんどのやつが目を瞑ったままだった。

「さてと、じゃあしばらく苦しめ」

俺は目を瞑って唸っている帝王以外の全員に幻惑魔法をかけた。
今回での効果は、そのものが一番恐怖を感じているものにいろんなことをさせるものにした。
結果、だんだんと唸りが酷くなりそこにいた全員がそのまま気絶をした。気絶した後も汗をかいて顔色を悪くし唸っていたが特に気を止めず、俺は帝王の目の前まで進んだ。

~帝王side~

儂は魔物の軍勢が帝国に突然現れ攻め込んで来たという報告を聴きすぐに裏道から逃げようと試みたが裏口から上がって来た衛兵に「裏口にも魔物がいますので危険です!」と言われ、この国で一番安全だと思われる宝物庫に身近にいた者を連れて避難した。

避難をして半日以上が経過した頃、宝物庫の鍵が開かれ中に一人男性が入って来た。
儂は最初歓喜したが、この倉庫の鍵の開け方を知るのは儂と宰相と騎士団長とメイド長しかいない。ということは……と最悪の未来を予想したのと同時に一人の儂の近衛兵が斬り伏せられた。

儂はその光景を目の当たりにし、最悪の予想が現実になろうとしていることに恐怖した。

その後も一人の近衛兵が果敢に向かっていったが返り討ちに遭いまた違う近衛兵が発光弾フラッシュバレットという発光石が元となっており衝撃を与えれば強烈な光を発するものを取り出し男に投げつけ光で視界が埋め尽くされて、目が見えなくなってしまったが、男が一言何か言うと周りからは唸り声が聞こえて来た。

そして、儂の方にコツコツと足音が迫って来ていた。その音がまるで死のカウントダウンのような音がし、恐怖で身震いが止まらなかった。

ーーーーーーーーー
作者より。
今から用事なので早めに更新しときますね。
これからも頑張るので応援よろしくお願いします!
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