クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath

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五章 一時の帰還

4話 藍沢の父親

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藍沢の父親は世界的に有名な保険業の金融機関のERSイーグルレネシステムの社長で叔父の代からその家系はその大企業を経営していた。
藍沢はそんな家系でぬくぬくと育ち何不自由ない生活をして来た。
俺とは全く違うな。

金と権力の力は絶大だ。例え犯罪を犯そうとそれさえあれば全てを無かったことにできる。そう、かつての雫の時のように。
あの時、雫の事件をもみ消さなければ藍沢は更生していたのかもしれない。二度と俺たちに関わらなかったのかも知れない。アイツの親父が手を貸さなければ雫が犯されることはなかったのかも知れない。

許さない。雫の人生を弄んだやつ、全員ぶち殺す!

俺は強い怨念を抱きながら奴の会社の前に来た。
ここまで来るのに距離は二駅ほどかかっているが魔法が使える今の俺にはそんな距離など造作もない。
綾瀬から奪った透明化で姿を消し気配隠蔽で気配を消し浮遊フライで空を飛んでいけば5分もかからない。

俺はフライだけを解除して正面から堂々と入っていきロビーの横にある簡素な階ごとの情報を元に社長室までやってきた。
気配察知をして中に気配がなかったため堂々と入っていきいつ戻って来るかわからないためいかにもアイツが座っていそうな豪華なオフィスチェアに座り足を上げ机に乗せた。
あいにくスマホは持ってないからゲームなんかもできないんだけどな。
今度アイツらの遺産でも漁ってみるか。幻術で周りからは見えなくなってあるがあそこにはまだアイツらのバックが散乱してるからな。これが終わったら後で取りに行こう。

俺がそんなことを考えていると思った以上に早く戻ってきたみたいだ。
扉が開きぱっと見5、6人いるからここで会議でもするんだろう。まぁそうはさせないけど。
俺は社長が入ったのを確認してから扉を風で無理やり閉めて開かないようにつっかえも透明化してからセットして防音の結界を張った。

「な、なんなんだ!?」
「やぁ、はじめまして。藍沢重昌しげまささん」

俺は透明化を解き、椅子に座って足を机の上で組んだ状態でそう言った。
ちなみに、今の俺は本来の姿だ。

「き、君は一体……」
「俺の名前は灞熾蘑はしま煌羈こうき。お前らが手にかけた灞熾蘑はしま雫の家族で兄だ」
灞熾蘑はしま……はっ!アイツの子供か」
「そいつの子供になんかなりたかねぇが、そうだ」
「そうか……それで、ここへは何しに来たんだ。直ぐに引き返すのであれば慈悲をやろう」
「お前からもらう慈悲なんか必要ねぇんだよ。俺はお前に罪を認めさせに来た」
「罪とな?一体なんの冗談だ」
「お前らが雫の一件を金でもみ消したことだ。そのことをテレビで言え。そして死ね」
「はっ!何を言ってるんだ君は。私がそんなことをしたという証拠はあるのか?ないだろう!いい加減なことを言っていると警察を呼ぶぞ」
「ほう、しらを切るんだな。なら……この会社を潰そうじゃないか」
「なっ!?何を言ってるんだ君は!正気か!」
「ああ、正気だ。俺の手にかかればお前たちが積み上げて来た苦労を全て水の泡にすることができる」
「で、デタラメだ!そんなことをお前ごときの若僧なんかにできるわけがないだろう」
「なら、試してみるか」

俺は不敵な笑みを浮かべながら藍沢に魔法をかけた。

「…………はっ!私は……一体」
「社長!これはどういうことですか!なんで会社を売ったんですか!」
「う、売った!?ど、どういうことだ」
「どういうことだじゃありませんよ!売ったのは貴方なんですから!」
「わ、私は一体何を……記憶が、記憶がない!」
「そんなのはいいんです!この会社は……終わりました」
「なっ……買い戻すことはできないのか」
「会社の利益も全てが水の泡になっています。銀行に問い合わせて預金も確認して見たところ一銭も残っていませんでした。融資を受けるにも会社がなくなればそれも出来なくなります」
「は……はははっ…………終わった。全部……終わってしまった」

ーーーーーーーーー
作者より。
これが本当の今日の更新です!
会社のこととか高校一年生の僕には難しすぎるので大雑把(つまりは適当に)描きました。不快に思った方はコメントの方で言ってください。できる限り訂正していこうと思います。
これからも頑張りますので応援よろしくお願いします!
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