94 / 250
三章 復讐の始まり
8話 恐怖の引き金
しおりを挟む
~アリスside~
私は部屋を出てお金を用意するふりをしてギルド内のある場所に来ていた。
「魔道具の調子はどう?」
「アリスか。だいぶ形はできてきたぞ」
そこには額に鉢巻をつけ片手には槌を持ったいかにも職人って感じの男がいた。
「こないだ作った試作品ってまだ残ってるわよね」
「残ってるのは残ってるが何に使うんだ」
「ちょっと戦力補強の為にね。後何個ある?」
「今残ってるのは4個だが、2個は次の実験の比較に使うから残しておいてくれ」
「それだけあれば十分よ。じゃあもらってくわね」
私は男から2個のカプセルを貰い受け途中で睡眠薬を飲み物に混ぜてあの男のところに戻ってきた。
「お待たせ。今、私の部下に言ってお金を集めさせてるわ」
「何時間ぐらいかかりそうだ」
「小一時間程ね。まぁ紅茶でも飲んで寛いでいて」
私が差し出したのはさっき睡眠薬を含ませた紅茶だった。
~アストside~
ギルマスから紅茶をもらったが、匂いがおかしい。何をどう表したらいいのかわからないがとにかく何かがおかしかった。まるで、紅茶の中に薬物を入れたような。
これは覇神様のところで修行をしていた時のこと。
「では次は、毒物や薬物などについて教えていきましょう」
「分かりました」
「まず、毒物と薬物にはそれぞれ変わった匂いを持っています。その匂いは水に濡らそうが乾かそうが決して変わらず落ちません。魔物の中には、それらの毒の性質を理解した上で、毒で戦う魔物もいます。ですが、侮ってはいけません。彼らは毒の匂いをハーブなどを混ぜることで違う匂いにしてごまかしてるんです。その匂いには誘惑の効果が混ぜられていて相手の意識を自分から匂いに移らせることもできます。なので、毒又は薬物を操る魔物と戦闘するときは匂いに注意しなさい」
と言っていた。だから俺は何かを口にするときも森に入ったときもよく匂いを嗅いでいた。
そして、今回はその匂いがおかしかったのだ。
俺はその紅茶を口に含めるフリをしてカップを下に落とした。
「すまない」
「いえいえ大丈夫ですよ。もう一つカップを用意しますね」
「いや、正直俺は紅茶が苦手なんだ。1時間もあるなら外で暇を潰してくる」
俺はそう言って席を立ち扉を開けようとしたがその扉は氷で閉ざされていた。
「なんの真似だ」
「もちろん。あなたを利用する為にここから出られなくしたのですよ」
「お前に俺が勝てるわけがないだろ」
「そんな事はないですよ!」
ギルマスはそう言いながら俺に二つのカプセルを投げてきた。
俺はすぐにそれを鑑定し、避けるかどうか迷ったが、そのまま受けることにした。
俺がそのカプセルを受けたところを確認するとギルマスは高笑いを始めた。
「何が可笑しい」
「ふふふ。そのカプセルは相手の能力を10%落とすものよ。それが2個あなたにぶつかったということは今のあなたは20%の能力を落としているのよ」
「……フッ」
俺は自分の方が上と態度で威張ってあるギルマスを鼻で笑った。
「俺の力の20%を落としたところでお前らは俺に敵わないんだよ」
てか計算間違ってるだろ。1つで20%なら分かるが10%から10%引くとしたらもともと1000から10パーひいて900、そっから10%引いたら810なんだぞ。この時代のやつらの頭が悪いのがよくわかるな。いや、勝ってもない勝利に酔ってるのか。
俺はそう思いながらスキルを発動させる。
私は部屋を出てお金を用意するふりをしてギルド内のある場所に来ていた。
「魔道具の調子はどう?」
「アリスか。だいぶ形はできてきたぞ」
そこには額に鉢巻をつけ片手には槌を持ったいかにも職人って感じの男がいた。
「こないだ作った試作品ってまだ残ってるわよね」
「残ってるのは残ってるが何に使うんだ」
「ちょっと戦力補強の為にね。後何個ある?」
「今残ってるのは4個だが、2個は次の実験の比較に使うから残しておいてくれ」
「それだけあれば十分よ。じゃあもらってくわね」
私は男から2個のカプセルを貰い受け途中で睡眠薬を飲み物に混ぜてあの男のところに戻ってきた。
「お待たせ。今、私の部下に言ってお金を集めさせてるわ」
「何時間ぐらいかかりそうだ」
「小一時間程ね。まぁ紅茶でも飲んで寛いでいて」
私が差し出したのはさっき睡眠薬を含ませた紅茶だった。
~アストside~
ギルマスから紅茶をもらったが、匂いがおかしい。何をどう表したらいいのかわからないがとにかく何かがおかしかった。まるで、紅茶の中に薬物を入れたような。
これは覇神様のところで修行をしていた時のこと。
「では次は、毒物や薬物などについて教えていきましょう」
「分かりました」
「まず、毒物と薬物にはそれぞれ変わった匂いを持っています。その匂いは水に濡らそうが乾かそうが決して変わらず落ちません。魔物の中には、それらの毒の性質を理解した上で、毒で戦う魔物もいます。ですが、侮ってはいけません。彼らは毒の匂いをハーブなどを混ぜることで違う匂いにしてごまかしてるんです。その匂いには誘惑の効果が混ぜられていて相手の意識を自分から匂いに移らせることもできます。なので、毒又は薬物を操る魔物と戦闘するときは匂いに注意しなさい」
と言っていた。だから俺は何かを口にするときも森に入ったときもよく匂いを嗅いでいた。
そして、今回はその匂いがおかしかったのだ。
俺はその紅茶を口に含めるフリをしてカップを下に落とした。
「すまない」
「いえいえ大丈夫ですよ。もう一つカップを用意しますね」
「いや、正直俺は紅茶が苦手なんだ。1時間もあるなら外で暇を潰してくる」
俺はそう言って席を立ち扉を開けようとしたがその扉は氷で閉ざされていた。
「なんの真似だ」
「もちろん。あなたを利用する為にここから出られなくしたのですよ」
「お前に俺が勝てるわけがないだろ」
「そんな事はないですよ!」
ギルマスはそう言いながら俺に二つのカプセルを投げてきた。
俺はすぐにそれを鑑定し、避けるかどうか迷ったが、そのまま受けることにした。
俺がそのカプセルを受けたところを確認するとギルマスは高笑いを始めた。
「何が可笑しい」
「ふふふ。そのカプセルは相手の能力を10%落とすものよ。それが2個あなたにぶつかったということは今のあなたは20%の能力を落としているのよ」
「……フッ」
俺は自分の方が上と態度で威張ってあるギルマスを鼻で笑った。
「俺の力の20%を落としたところでお前らは俺に敵わないんだよ」
てか計算間違ってるだろ。1つで20%なら分かるが10%から10%引くとしたらもともと1000から10パーひいて900、そっから10%引いたら810なんだぞ。この時代のやつらの頭が悪いのがよくわかるな。いや、勝ってもない勝利に酔ってるのか。
俺はそう思いながらスキルを発動させる。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3,357
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる